大江戸編下巻!前半は怪盗九印の話。そして後半が表題作の徳利長屋の怪だ。梅太郎からの手紙を受け取り、夢水清志郎左右衛門がいつになくシリアスな感じで江戸城を消す作戦を練っていく。教授は、みんなが幸せになることが名探偵の仕事だというのです。巧之介と亜朱、柴との戦いの緊迫感のシーン。教授と並べることで勝の大物ぶりを表現。何だか痺れます。この幕末の時代に生きた熱い人たちの話をもっと読みたくなりました。はやみねかおる先生が子供に向けた狙いはまさにそれでしょうが、子供でなくても簡単に影響されてしまうのです。
又吉さんの本紹介というかエッセイというか。まあ、でもやっぱり本紹介です。最初に書影があり、大抵の場合、本とは関係ない著者の思い出などが語られ、そして本文最後の3〜5行程度に本の印象が語られて終わる。最後にあらすじが小さく紹介。全部で5ページくらいのものがたくさん(50個くらい)あるのです。単に純文学を読むよりもっと人の心の奥が覗けるような作品だと思った。
君に恋をするなんてありえないはずだったの裏話とか後日談などを集めた短編集。当時こんな感じでは全くなかったが、自分が高校生だったころの当時の教室、校舎、渡り廊下、自転車小屋などを思い出した。