アニメ「ファンタジスタドール」っていうのは全く知らない。解説にあるようにメディアミックスだそうなのですが、まあよい。このイヴは、その前日譚にあたる作品だそうで、一人称で語られる物語は、これまで読んだ野崎まどさんの作風のどれとも異なり、なんだか重い。物語は「私」が幼少の頃の経験から始まり、大学院に入りなんだかわからんエセ科学で物質を作り出す基礎理論を構築し、ついには女性を作り出す感じです。重いが、一人称のためか読みやすく、すいすい読み進めた。ニセのあとがきといつか分からないニセの年表がついていた。
未来の彼氏からの電話というなんだか奥の深そうな設定…かと思いきや、ただ悪戯電話で遊ぶ主人公たち。全く共感できない主人公の行動に読者は置いていかれる感じです。相手の女の子も友達もみんなそれぞれの行動がわけわからず、それに細かい描写などは、関係ないことばかりに思える。まあ、ちょっと辛辣ですが、ストレートにいうとそんな印象でした。まあ、でも大きなストーリーの流れは惹きつけられるものがありました。