土屋龍一郎のブログ

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ボンダイブルーのi-Mac2

2005-10-12 08:10:04 | Weblog
<つづき>
 なぜ、高機能の新機種パソコンを買う気が失せてしまったのか?
 日本の高度経済成長期には、先輩の世代が「あいつが買うならば俺にも買える。どうせならば自分が先に買ってやる」という勢いで三種の神器と呼ばれた洗濯 機冷蔵庫テレビを買いまくった。さらに団塊の世代の爆発的な人口が購買意欲を煽り、物質至上主義に突入した。井上陽水が「限りない欲望」と呼んだ精神構造はあっという間に日本を経済大国に押し上げた。
 私が物心付いた時にはなかったものが突然現れるというよりも、家にあった機械が年々バージョンアップして買い替えられていた時代だったから、「限りない 欲望」のスタートを知らずにバトンを受けた中継ぎ選手のような世代だ。大学生の時には欲しいものは月賦で買うことが当たり前になっていた。
 丸井の赤いカードがそれを支えてくれた。
 気が付いたら何のために自分のお金を使っていたのかよく分からなくなっていた。月賦が払い終わった時には新しい欲望を刺激されて後継機種を買わずにいられなくなっていた。

洋服もそうだ。
センスと情報収集能力を磨かれて、良いものは高額である理屈を知ってしまった。
だから、新しいファッションが気になって仕方がない。似合うかどうかは別物だ。
タンスの中にしまわれた洋服は時代が回って、もう一度ブームになるまで捨てることもできない。

さて、そろそろ次の世代にバトンを渡そう。
ところが、次の世代は「高性能の新機種パソコンなんていらない。いちおうi-modeで十分っすから」
「新しいファッションも良いけれど自分らしくするためには古着で安く済ませることもOKっす。」と言ってバトンを受け取ってくれないのだ。

参った。
そうだよな。おれも忙しくてこの自宅にあったパソコンほとんど触ってねえよな。
と思うと高機能の新機種パソコンを買う動機がいかにもそらぞらしい迎合主義に思われてしまったのだった。
 HPを検索すると、未だにボンダイブルーのi-Macを現役で使っている人がたくさんいる。私ももう一度この愛しい機種を使ってみようかと思っている。けど、けど、今となってはやっぱりデザインがちょっと古いよな・・・・