こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。
今日は私立受験の日です。子どもたちが力を出し切ることができるように願っています。
いきなりですが、社会に出る前と後とでは見えている景色がずいぶんと違いますよね。ネット社会になったとはいえ、小・中学生が実際に経験したり、自分の目で見ることができる世界というのは、ほとんどが学校という社会の一部分だけです。ネットでも情報は手に入りますが、それは生きた経験ではなく、しかも自分に都合の良いものしか見ていない可能性もありますので、やはり小・中学生という時期には、世の中の多くの部分を知ることは難しいです。それは、高校生になってもあまり変わらず、ただアルバイトなどをすることによって、少しは広くはなるでしょうが、それでも学生と社会人とでは大きな差があると思います。
子どもたちは、そういったとても狭い世界の中で生きています。その先に無限に広がる世界の存在に気づかず、その狭い世界の中で与えられた情報や価値観に基づき生きているのです。
その狭さ故、順調にいくことも決して少なくありません。たとえば勉強やスポーツにしても競争相手が少ないですので、それらが得意な子どもは優位な立場になることができ、居心地がいい生活を送ることができるかもしれません。あるいは、それ以外の分野でも、何か秀でたものがある子どもは、それを評価されることによって精神的な安心感を得られているのかもしれません。ヤンキーなどで喧嘩が強いというのも、ひとつのステータスになっているんでしょうね。
こうして順調に自分の能力が評価されている間はまだいいのですが、その得意なものが周りの子どもに抜かされていったり、評価されなくなった瞬間にしんどくなってしまいます。大人はどの分野であっても自分より優れている人なんていくらでもいるということを知っていますし、それが当たり前であって特に気にもしていませんよね。ですが、子ども社会ではそうではなく、勉強がすべてであって、その勉強でトップに立てない自分は、きっと社会に出ても通用しないだろうといって絶望してしまう子どもさえいます。実際に社会に出て働いている人なら、もちろん学歴は優位になることは多いですが、すべてが学歴で決まるわけではなく、働き始めたらそれこそ学校で習う勉強以外の能力が必要になってくることなんてわかりきっているのですが、子どもたちはそういう社会を知りませんので、簡単に絶望してしまいます。
勉強の面でもそうですが、あらゆる面で知っている世界が狭すぎて、簡単に子どもたちは絶望してしまいます。それでなにもかもが嫌になって、不登校になったり、ひきこもりになったりする子どもは多くいます。しかし、逆に言えば、まだ見ぬ世界に気づくことができれば、その悩みや苦しみが、ちっぽけなものと感じることができる可能性が高いということです。つまり、絶望しやすい分、そこから光を見つけて抜け出せることも早くなる可能性が高いということです。
そのためには、子どもに世界はまだまだこんな狭いものではないとわかってもらわなければなりません。1人の世界に閉じこもってしまうと、それを知ることができませんので、家族でもいいですし、家族以外の第三者が間に入って、それを伝え続けるというのは大切なことです。
いったん社会に出て、そこで絶望した20代~40代のひきこもりの人とは、ここが決定的に異なります。ある程度自分で経験し、自分の目で確かめた社会に絶望し、あるいは自分自身に絶望し、ひきこもりという選択をした彼らには光が届きにくいのです。泥沼に足をつっこんでいるかのように、浮上の手がかりすら見つけることができず、もがき苦しんでいます。
そう考えると、むしろ10代という早い段階で絶望し不登校になるということは決して悲観するものではないのではないでしょうか。もちろん本人は苦しいでしょうし、そのご家族も同じように苦しいでしょう。ですが、彼らはまだまだ成長途中の段階です。これからいろいろな世界を知り、成長していくことで、きっと変わることができますし、そしてまたこの山を乗り越えた後には、自分でも驚くほど大きく大きく成長していることでしょう。結果的に大きく成長した姿で社会に出ることができるのです。
どのくらいの期間になるのかは、そのケースによって異なりますが、まずはご家族や周りの人間が「絶対に大丈夫」と強い気持ちを持つことと、「何があっても、どんな道を選んでもお前の味方だし、応援してるよ」という信頼を子どもに与えてあげることが大切だと思います。子どもが自分の道を見つけて、1回りも2回りも成長した良いイメージを持って信じてあげてください。
一方、30代や40代のひきこもりは、おそらく一般の皆さんが驚くほどたくさん存在しています。彼らの多くは、その闇が深く、彼らに対しての支援は十分とは決して言えません。彼らにも、光り輝ける場所はたくさんあるはずです。不登校の子どもたちだけではなく、彼らについても、国全体で考えていかなければならないと思います。
ONE-SのHP
今日は私立受験の日です。子どもたちが力を出し切ることができるように願っています。
いきなりですが、社会に出る前と後とでは見えている景色がずいぶんと違いますよね。ネット社会になったとはいえ、小・中学生が実際に経験したり、自分の目で見ることができる世界というのは、ほとんどが学校という社会の一部分だけです。ネットでも情報は手に入りますが、それは生きた経験ではなく、しかも自分に都合の良いものしか見ていない可能性もありますので、やはり小・中学生という時期には、世の中の多くの部分を知ることは難しいです。それは、高校生になってもあまり変わらず、ただアルバイトなどをすることによって、少しは広くはなるでしょうが、それでも学生と社会人とでは大きな差があると思います。
子どもたちは、そういったとても狭い世界の中で生きています。その先に無限に広がる世界の存在に気づかず、その狭い世界の中で与えられた情報や価値観に基づき生きているのです。
その狭さ故、順調にいくことも決して少なくありません。たとえば勉強やスポーツにしても競争相手が少ないですので、それらが得意な子どもは優位な立場になることができ、居心地がいい生活を送ることができるかもしれません。あるいは、それ以外の分野でも、何か秀でたものがある子どもは、それを評価されることによって精神的な安心感を得られているのかもしれません。ヤンキーなどで喧嘩が強いというのも、ひとつのステータスになっているんでしょうね。
こうして順調に自分の能力が評価されている間はまだいいのですが、その得意なものが周りの子どもに抜かされていったり、評価されなくなった瞬間にしんどくなってしまいます。大人はどの分野であっても自分より優れている人なんていくらでもいるということを知っていますし、それが当たり前であって特に気にもしていませんよね。ですが、子ども社会ではそうではなく、勉強がすべてであって、その勉強でトップに立てない自分は、きっと社会に出ても通用しないだろうといって絶望してしまう子どもさえいます。実際に社会に出て働いている人なら、もちろん学歴は優位になることは多いですが、すべてが学歴で決まるわけではなく、働き始めたらそれこそ学校で習う勉強以外の能力が必要になってくることなんてわかりきっているのですが、子どもたちはそういう社会を知りませんので、簡単に絶望してしまいます。
勉強の面でもそうですが、あらゆる面で知っている世界が狭すぎて、簡単に子どもたちは絶望してしまいます。それでなにもかもが嫌になって、不登校になったり、ひきこもりになったりする子どもは多くいます。しかし、逆に言えば、まだ見ぬ世界に気づくことができれば、その悩みや苦しみが、ちっぽけなものと感じることができる可能性が高いということです。つまり、絶望しやすい分、そこから光を見つけて抜け出せることも早くなる可能性が高いということです。
そのためには、子どもに世界はまだまだこんな狭いものではないとわかってもらわなければなりません。1人の世界に閉じこもってしまうと、それを知ることができませんので、家族でもいいですし、家族以外の第三者が間に入って、それを伝え続けるというのは大切なことです。
いったん社会に出て、そこで絶望した20代~40代のひきこもりの人とは、ここが決定的に異なります。ある程度自分で経験し、自分の目で確かめた社会に絶望し、あるいは自分自身に絶望し、ひきこもりという選択をした彼らには光が届きにくいのです。泥沼に足をつっこんでいるかのように、浮上の手がかりすら見つけることができず、もがき苦しんでいます。
そう考えると、むしろ10代という早い段階で絶望し不登校になるということは決して悲観するものではないのではないでしょうか。もちろん本人は苦しいでしょうし、そのご家族も同じように苦しいでしょう。ですが、彼らはまだまだ成長途中の段階です。これからいろいろな世界を知り、成長していくことで、きっと変わることができますし、そしてまたこの山を乗り越えた後には、自分でも驚くほど大きく大きく成長していることでしょう。結果的に大きく成長した姿で社会に出ることができるのです。
どのくらいの期間になるのかは、そのケースによって異なりますが、まずはご家族や周りの人間が「絶対に大丈夫」と強い気持ちを持つことと、「何があっても、どんな道を選んでもお前の味方だし、応援してるよ」という信頼を子どもに与えてあげることが大切だと思います。子どもが自分の道を見つけて、1回りも2回りも成長した良いイメージを持って信じてあげてください。
一方、30代や40代のひきこもりは、おそらく一般の皆さんが驚くほどたくさん存在しています。彼らの多くは、その闇が深く、彼らに対しての支援は十分とは決して言えません。彼らにも、光り輝ける場所はたくさんあるはずです。不登校の子どもたちだけではなく、彼らについても、国全体で考えていかなければならないと思います。
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