大玉村社協ブログ 

大玉村社協の日々の出来事や、お知らせなどをアップします。

東日本大震災における避難者支援について☆2014.1.26

2014年01月20日 17時30分00秒 | JICA
『第15回二本松市・本宮市・大玉村における
応急仮設住宅支援等に関する連絡会』に参加の為
二本松市にある浪江町社会福祉協議会に参加してきました。

この会議には上記の安達地方2市1村の社協が持ち回りで
幹事をし、避難元社協(富岡町、大熊町、双葉町)も
参加の連絡会です。

主な参加者は各社協に配置された生活支援相談員が
日頃の避難者支援活動の状況を報告し、日頃の支援活動
における事柄について協議を行う場となっています。
福島県内の市町村社会福祉協議会に総勢200名の
生活支援相談員が配置され、避難者支援活動として
相談を受けたり、戸別訪問を実施したり、集いの場を
企画運営したりと、様々な活動を行っていますので
他の社協でどのような活動を行っているかということを
伺うと、新たな気づきや、これから増えるであろう相談内容の
予測可能性など、とても参考になります。
何より、避難者の生の声を聴く生活支援相談員の意見は
”今、避難者は何を思っているのか”という
ことを掴む有効な機会となってます。

今回は、昨年10月に完成した浪江町社協を会場とし
二本松市社協幹事で開催されました。

毎回オブザーバーとして福島県社協の統括支援相談員や
にいがた災害ボランティアネットワーク 李事務局長、
千葉県山武市社協 高地主事にもご参加いただいております。

終了後、来月、大玉村社協主催の避難者支援事業の周知用写真
の撮影を皆さんにご協力していただいて撮影しました。
Img_1916
新聞掲載用にはきりっとした表情の写真を
使わせていただくにですが、大玉村社協ブログは
笑顔や親しみやすさを。。。。。ということで
それぞれにポーズをお願いしました。
皆様、ありがとうございました。




さて。。。。もう間もなく3年が経過する東日本大震災。。。
県外視察者の話からすると、明らかに福島県の復興に
向けた動きというか、気運は未だに被災他県と比べ
差があると感じました。
それは皆様もご存じの通り、東京電力福島第一原子力発電所
の事故によるところの放射能汚染に関することだと思います。
社協の生活支援相談員としては、避難生活の支援が目的
ですので、除染に関する状況等については専門機関からの
情報をご参照ください。

本題ですが、日頃、避難者支援をしている社協の生活支援相談員が
感じている、今の福島県内の避難者の声としては
『復興住宅計画が進んでいるのかもしれないが、避難者が
進んでいると実感できる程度のものに至っていない』ということ
であろうと感じています。
福島県内に災害復興住宅建設の計画による戸数がニュースや
新聞で発表されています。
それでも、避難生活を送る世帯数と比べると明らかに数が少ない
ために、避難生活をしている自分たちの今後の生活の基本である
居所の確保について不安を感じているのだと思います。
国を始め、県、市町村や様々な機関・団体における担当の方々が
日夜、復興のために必死に取り組まれている一方で
被災者が不安を抱きながらの避難生活を送っているという現状。。。
それを思うとジレンマに苛まれます。

現在、大玉村内における借り上げ住宅等の避難者は49世帯
127名(大玉村社協調べ)となっています。
お話を伺うと、ほとんどの世帯が震災前は自己所有物件での
生活をされていたようです。
現在は、避難者の救済制度により、民間物件を福島県が借り上げる
ことで住居の保証がされています。度重なる避難所の移動を
経験した方たちは、ようやく仮の住まいをえて、安堵したことでしょう。
しかし、期限の議論が持ち上がるたび、避難者一人一人の心に
新たな不安が生まれてしまいます。
『震災前は自己所有物件ですから家賃負担の心配をしなく
ても良かったのに。。。。』
『この年になって、新たに自宅を建てるほどの資金はない。。。』
そういう声を多く伺います。
賠償金があるのではないか?と疑問に思われる方もおられる
でしょうか、果たして宅地を購入し、家屋を立て、生活再建をする
だけの額になっているのか。。。。。
代々受け継いできた土地と建物で複数世代が生活してきた世帯
などにとっては、一代で同様のものを再び用意するというのは
非常に大きな負担だと思います。

もちろん、東日本大震災は福島県だけに起こったことではなく
北関東から東北沿岸までとてつもない範囲で甚大な被害を
もたらし、多くの方々が大切な人を失うという事実。。。。
『それでも福島は。。。。。』と続けてしまいたくなるのは
エゴではないと思うのですが。。。。

顔と顔がみえる関係において避難者支援をつづけている
社協の生活支援相談員ほど、上記のような思いが
募ることと思います。

お蔭様で、大玉村内の借り上げ住宅生活者の皆様からは
『大玉村は住みやすい』、『心配して声をかけていただけて嬉しい』
『いつもありがとう』というお声を頂戴します。
それは、震災前から大玉村が地域住民と一体になった
村づくりを長年進めてきた成果なのだと思います。
”地域力”という言葉が福祉分野でも使われ久しくなりましたが、
正しく大玉村の地域力が発揮された今回の東日本大震災
であり、それが村内の仮設生活者・借り上げ生活者の
支えの一助となっているのだと思います。

昨年は『いつやるの? 今でしょ!!』という言葉が流行しましたが
少しずつであっても常にやり続けることが地域力を養う要素の一つ
なのだろうなと思います。

文責
社会福祉法人大玉村社会福祉協議会
生活支援相談員 佐藤拓未
℡0243-68-2100
e-mail  outama@arion.;ocn.ne.jp
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« TOBUサロン新年会 | トップ | かみごとサロン新年会 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
毎年お世話になりっぱなしですが、 (44mopeak)
2014-02-07 23:25:20
毎年お世話になりっぱなしですが、
本当に温かい社協だなと思います。

Sさんの気持ちがビシビシ伝わってきます!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

JICA」カテゴリの最新記事