南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

2月の嘉徳川

2011年02月15日 00時28分41秒 | リュウキュウアユの塩焼きで一杯やりたい
1月の嘉徳川》を読んでいると判り易い、ちゅうか単純に「続き」です。

1月23日(日)に河口閉塞を確認して、「早めになんとかしなきゃ」と思ったものの、翌日に冷蔵庫を整理したら軽い食中毒をやらかしちゃったんです。
水曜日には回復したものの、週末に奄美を襲ったこの冬なんど目かの寒波と雨に立ち向かう気力もなく、ひたすら家でごろごろと過ごしました。
そして2月。
最初の週末である5日(土)は午前中は激しい雨。
前日もかなりの雨が降ったので「嘉徳川が増水して閉塞が解消されてたらいいな」と淡い期待を抱いてみつつ。

そして6日(日)。朝から快晴。
ともかく様子を見て来よう、と単車で嘉徳へ。

増水はしたのだろうが川を海へつなげるまでには至っていないようだ。
久しぶりに見る大きなラグーンに驚き呆れてカメラを構える余裕もなく。



その浜で、ちょうど地元の人が水路を掘っていた。
しまった。見るだけのつもりで、何も道具を持って来なかったんだよな。



すこし話をして、作業を見せてもらっているうちに水路が開いた。



この日は大潮。
残念ながら真夜中には満潮でこの水路は塞がってしまうだろう。



浜に打ち上げられたウミガメの亡骸。
「サメに喰われたんじゃろうな。サーフィンする人には注意してもらわんと」

そして11日(金・祝)。
前夜に降り出した雨は昼前に上がったので、さすがに今度はオレも友人から鍬を借りて車で嘉徳へ。
砂浜の一角に重機のキャタピラの跡。
少し水が減っている。
しかし、川は海の手前で砂に行く手を阻まれている。
川筋から海への最短距離で砂を掘りたいのだが、水が減った分、掘る距離が増えているので、蛇行した先の、海と川の距離が短い部分を掘ることにする。
掘りだしたら雨が降ってきた。
あっという間に筋肉が悲鳴を上げる。
もう止めようかと思うと雨が弱まり、ちょっと希望が見えてくると雨が強くなる。



掘りはじめて1時間、水路が海へつながる。
幅は鍬の幅とほぼ同じ、20cm前後。
毎秒コップ1杯分くらいの水が海へと出ていく。
あとは掘り下げるだけ。
でも、それが辛いのよね。
腰が、足が、腕が重い。ふと踏み出した瞬間、太腿の裏側に痛みが走る。
準備運動くらいしておけばと思うがあとの祭り。



水路開通から20分、流れが強くしっかりしてきた。
水路に入る部分が流れやすくなるように川底を掘る。
長靴の中に水が入らないように注意。



水路開通から30分、水路の幅は1mほど。
大きな渦が2つ、水路の中に出来て砂を掻き出している。
控え目に見ても毎分100リットルの水が海へ流れ出ている。
今日は小潮で、満潮は真夜中過ぎ。
うまくいけば水路はこのまま広がって、数日間は水を流し続けるだろう。
少しだけ達成感を味わっていたら雨が激しくなってきた。
痛む両足を宥めすかしながら、砂浜に開けた小さな穴を振り返りながら車に戻る。

12日(土)は全身の筋肉痛で廃人となりけり。
うーむ。少しは運動をしないといけないかなぁ。

そして13日(日)。
天気予報を気にしつつ、空模様を気にしつつ、修理後どうも調子の悪いDRのエンジン音を気にしつつ、いちおう鍬と長靴を持って嘉徳へ。



まずは崖崩れをえっちらおっちら越えて展望所へ。
おお、穴が広がっている。



ラグーンの大きさも1月と比べてあきらかに減っている。



潮汐は小潮。
満潮のおよそ1時間前。
大きな波は河口を遡っていく。
すでに潮は波打ち際に小さな砂の堆積を作りはじめているが、まだ数日は大丈夫だろう。
次の週末(2月19、20日)は大潮。
潮位は200cmを越える模様。
ふたたび河口は塞がるのか?





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