ａｍｉ 詩と短歌 平岡あみ／ 絵 宇野亜喜良

　昨日ご紹介（？）した^_^;
雪に狂喜した少女は今、高校一年生です。

　ペニーレイン文庫にある詩集、
半熟たまご、ショートカットの著者、
小さかったあみちゃんが高校の制服に腕を通し
新しく出版したのは思春期の詩集です。

　半熟もショートカットも、結構人気でみなさんよく手にして
くださっていましたが、これ、この詩集、本当に面白いです。
もう、しばらく前からおいてますので、すでに読んで
「あんまりおもしろかったから買いました」という方も
おいででしたが^_^;

　絵は宇野亜喜良。贅沢な絵がたっぷりです。
ことばも絵も、こんなに見事な詩集ははじめてです。

宇野さんは若いころずっと寺山修司とお仕事なさっていましたが
その宇野さんに「寺山以来の楽しさだった」と言わしめたあみちゃん。

そもそもいいだしっぺも監修も・・・この詩集への
宇野さんの入れ込みようはなかなか！・・・と聞いています。
今、宇野さんの目にはあみちゃんは寺山修司に映っているのかもしれません。


それではちょっとご紹介


　　　　　　成長

　　　中学生って
　　　一年生はまだこどもで

　　　二年生はおとなの
　　　入り口にいるらしい

　　　夏休みが
　　　変わり目だという

　　　豹変という
　　　かなり怖いことばで

　　　わたしたちは
　　　とらえられている

　　　成長っていうことばを
　　　つかってください



これ、大人は反省ですね。


　歯切れのいい短歌をどうぞ


　　　思春期と母が説明しています
　　　　　　　　　どうやらわたしのことのようです

　　　女子でやるサッカーの試合
　　　　　　　　　ごめんねが飛び交うばかりで男になりたい

　　　
　この時期しか感じられないこと、この時期しか見えないもの
そのほんの身近なことがらを、豊かな感受性と鋭い洞察力でとらえて
そしてことばにしていく。
　あみちゃんではなくあみさんへと「成長」していく彼女がこぼれるようです。
半熟たまご、ショートカット、読んでない方は併せて読まれると
もっとおもしろいです。

　すっかり回し者みたいですが^_^;、確かに個人的にこのお嬢さんが
大好きなのですけどね、でもそれをぬきにしても見事です。
どうぞ、ページをめくってみてください。