保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

2つの国立研究所のレポートは「うつ病」で一致

2012年07月01日 | (雑学Ⅲ)高齢者の自殺を考える

・・・・・・・・・・・・・・・レポート1・・・・・・・・・・・・・・

国立精神・神経センター精神保健研究所) 

◎ 自殺者の約4割は高齢者
◎ 「死にたい」と考えたことがある「高齢の介護者」は3人に1人
◎ 高齢者の自殺未遂や自殺は「うつ病」が大きな原因
◎ 自殺の前兆によって内科医等は受診するが、精神科医は未受診
◎ 自殺者の多くが家族と同居、単身生活は全体の5%以下

 《高齢者特有の要因》

○ 身体的負担

・高齢者の自殺の「原因・動機」の7割は「健康問題」(全年齢では4割)

・高齢自殺者の90%以上がなんらかの身体的不調を訴え
約85%が入通院による治療を受けていた

・高齢者の多くは自分の健康状態について悪い評価を下しがちで、病気を大きなストレスに感じ
「楽になりたい」、「元の体に戻らないなら死んだ方がましだ」といった言動が目立つ

・高血圧症、糖尿病、脳梗塞後遺症、心臓病、関節痛などの慢性的疾患をかかえることが多い

継続的な身体的苦痛がうつ病の引き金となり自殺につながると考えられる

・自殺行動に際し身体の耐久性が衰えているので死に繋がり易い

○ 家族への精神的負担

・高齢自殺者の多くが生前、家族に「長く生きすぎた」、「迷惑をかけたくない」ともらしていた

・心身両面の衰えを自覚し、同居する家族に看護や介護の負担をかけることへの遠慮が生じる

○ 喪失感と孤立

・高齢者の自殺の「原因・動機」の1割は、配偶者、子、兄弟など近親者の病気や死(喪失体験)

・強い喪失感から閉じこもりがちとなり、孤独・孤立状態からうつに至ると考えられる

 

・・・・・・・・・・・・・レポート2・・・・・・・・・・・・・

国立長寿医療研究センター

<高齢者の自殺の動機>

 高齢者の自殺の動機としては健康問題が6割以上を占めており
経済・生活問題、家庭問題がそれに続きますが
その背景にはうつ病などの精神疾患が存在していることが多いことが知られています。

加齢に寄り疾患を有する頻度および同時に罹患している疾患数、共に増加していきます。

高血圧症、糖尿病、脳梗塞後遺症、心臓病、関節痛などの慢性的疾患をかかえることが多くなりますが
こうした継続的な身体的苦痛がうつ病の引き金となりうる危険性を持っています。

 また、高齢になると近親者の死亡などによる環境変化
家庭内での人間関係のもつれを経験することが多くなり、こうした状態もうつ病の危険因子となります。

うつ病に罹患するとすべてのことに対して悲観的なとらえ方をするようになり
自殺志向が強まると考えられます。

 高齢者のうつ病は自殺の危険性が高いにもかかわらず
本人が医療機関にかかることをいやがることが多く、また周囲が「年のせい」と取り合わなかったり
認知症と混同したりして適切な治療が受けられないケースがしばしばあるのも問題です。

こうした背景から、高齢者のうつを予防するという観点が重要となってきます。

高齢者の引きこもりを防止し、生きがいを創造することが結果的に
高齢者の自殺予防にもつながると考えられます。

 

 

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