plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

ピタパンとパスタ料理、食パンとハマス

2022年04月12日 | 食生活
遠い昔、留学生として最初の夏休みをニューヨーク州の田舎で過ごしたのですが、3日間だけ学校があるボストンで用事がありました。マサチューセッツ州まではとても日参できませんが、一緒に引っ越していた双子の同級生が空き家にしていた彼らのアパートに泊まらせてくれました。

到着して空腹になりだした頃、そのアパート近辺にあまり飲食店が無いのに気が付きました。留守宅だったのでおそらく固定電話は止めてあったでしょう。まだガラケーすら無い時代です。公衆電話でデリバリーを頼んでも良かったのですが、どうせ外に出るならと歩いて数分の所にあったスーパーマーケットで買出しすることにしました。同級生たちも私と同様ボストンに戻る予定だったため、キッチンに鍋釜や食器はありました。

とはいったものの、スーパーの冷凍およびレトルト食品は味と値段を考慮すると割高感満載でした。かといってこの先また一ヶ月以上留守になる家の冷蔵庫に開封した食材は残せません。ちなみに概してアメリカのスーパーが扱う食料品は日本と比べて一品当たりの分量が多く、例えば乾燥パスタは一箱454グラム、また一斤の食パンは日本の1.5倍くらいあります。一人でおいそれとは食べきれません。

結局サンドイッチの具材をいくつかと、瓶入りのトマトソースと乾燥スパゲッティを購入。パンは一斤の食パンよりは少量のピタパンにしました。買う前からこの食べ合わせはいかがなものかと思いましたが、敢えて赤くなったスパゲッティに添えたところ案の定微妙にミスマッチでした。

時は移って先週の木曜日、自宅での昼食時。缶入りひよこ豆でハマスのようなディップを作り、食パンにつけました。一口食べて間もなく、あの夏のボストンで味わった赤いスパゲッティとピタパンを思い出しました。食パンと中近東っぽいディップもこれまた微妙にミスマッチだったからです。

この30年に渡って遂行した反証的体験で、2つの遠く離れた地で何百年も食されてきた食材の中には多少のミスマッチがあるのを確信すると同時に、カレーライスなど国内外の食材を使った幾つもの食べ合わせを美味しくした国に生まれ育ったことを実感した1日になりました。

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