plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

東京ライブ その5 GH Nine

2005年11月25日 | 音楽
アメ横に近い御徒町駅を降りて、徒歩5分の所にあるライブハウス、GH Nineでのライブ。2年前、このお店でやはり臼庭潤と共に出演させて頂いた。スタッフの藤原さんがそのことを憶えていて下さり、和やかに楽器のセッティングを手伝って頂く。

実は2年前の初出演から遡ること10年程前、GH Nineで飛び入りさせて頂いたことがありまして。その時のピアニストは故鈴木"コルゲン"さん。4拍子の「ワルツフォーデビィ」で荒削りなドラムを叩いてしまった後、コルゲンさんに「楽しかったよ!」と励まされたことだけは今でもハッキリ憶えている。

で、今年今月23日のライブも楽しんで演奏できました。同じメンバーで2週間で5回のライブをしてきた訳だから当然かもしれないが、演奏を重ねる都度にバンドとして良くなってます。ギターの高瀬君とはこれが最後のライブ。彼のプレイには、僕目当てで来てくれた知り合いが皆感心していた。

臼庭がフロントマンとして立つステージは、緩急の付け方がとても優れている。特にファーストセットでは一曲サックス抜きのバラードを演奏したことで、今までとはまた違ったメリハリが効いた良いステージになった。

祝日の夜だったにも拘らず、2セットとも聴いて下さったり、セカンドセットから聴きに来て下さった方が多く、感激。

いよいよ金曜日(今晩です)は今回の最終ライブ。頑張ります。

東京ライブ その4 Buddy

2005年11月22日 | 音楽
東京公演シリーズは後半戦に突入。この日のライブは、江古田という街にあるバディというお店のご好意と、臼庭潤の地道な交渉によって実現した。会場は140名くらいは入り、ステージも広々としている。サウンドエンジニアの方をはじめ、スタッフの方々にとても親切にして頂く。

この日のステージは5人編成。佐野聡さんがトロンボーンに留まらず、ハーモニカ、手笛を披露してくれ、また普段の4人組とは違ったライブに。彼とは久しぶりの再会でその場で共演できたことに感謝。

サウンドチェック後の腹ごなしは、バンド全員と聴きに来て下さった俳優の大谷さんとそのお友達お二人の大所帯で蕎麦屋で。土蔵の外観をそのまま残した風格あるその店のお品書きには、酒の肴数品と蕎麦のみが。天丼もカツ丼も無かったと思う。コシが強く平たい蕎麦は勿論、飛竜頭も美味だった。

今回に限ったことでは無いけれど、臼庭潤のサックスが聴く人を惹き付け続けた2ステージだった。暖かい音色で、饒舌過ぎず、澱み無いアドリブをやるのだから当然といえば当然。単に自分が勉強したことをご披露するのではない。自分の音楽的嗜好を押し付けない。サックスを吹く音楽家であると同時に、客のいるステージに立つエンターテイナーであるということを決して忘れない。ライブはバンドとお客との会話だ。相手が自分のことばっかり言っていればシラケる。そうかと言って相槌だけされても面白くない。「ジャズは好きなんだけど、サックスソロは苦手なんだよね。」という人でも大抵は臼庭のサウンドを気に入る。

臼庭本人に言わせると、サキソフォーンと言う楽器は近代になって完成された楽器なので、他の管楽器に比べ、極めて機能的らしい。ということは、極めて音数が増え易いそうだ。音数オタク、というかとにかく沢山の音を吹きがちになる。しかし音楽を聴くのにそんなサックスの性質など、知ったことでは無い。

バディの広いステージだけでなく、客席前方辺りまで練り歩きながら吹きまくった臼庭。セカンドセットは文字通り彼のサックスで始まり、曲間もサックスが鳴り続け、そしてサックスで終わった。でもわがままフロントマンでは決して無く、バンドメンバーそれぞれの見せ場はキッチリ作る。4曲しか無いワンステージで、ドラムのオープンソロが2回なんて普段はありえないのに、昨日はしっかりやらせて頂きました。

来て頂いた、何年振りかで会う人、ニューヨークで知り合った人、これからまたしばらくは会えない人達にお礼してからバンドでしばし歓談。西武池袋線上り最終一分前に地下2階から地上に駆け上がり、駅員さんへの「乗りま~す!」の一声とともにすべり込みセーフ。あぁ疲れた、でもまた水曜日に向けて頑張ろう、なんて思いながら帰りました。

東京ライブ その3 Strings

2005年11月18日 | 音楽
帰国直後の発熱と下痢も治まり、体調的には完全回復という感じで吉祥寺へ。
今回の帰国ライブシリーズ中、シンバルとスネアを持参し、ドラムセットはお店のものをお借りしている。この晩のライブだけ、ドラムセットを別のドラマーにお借りした。

店内にはグランドピアノがある。その曲がりくねった縁に寄り添うように設置された席が10席ほど、その他にストゥールの席が20席ほど。平日の忙しい中、僕の高校時代の同級生や大学の先輩等に来て頂き、感謝感激。演奏曲目は毎回少しずつ変えているが、オリジナル曲やオリジナルアレンジのものは毎回演奏している。そういうバンドカラーを決める肝となる曲は、のびのびとしたサウンドになってきた。

ギターの高瀬君は若干23歳にも拘らず、堂々としたソロをとり、リズム感の良いバッキングをする。彼のようなギタリストがバンドにいると、一度始まった曲の勢いや緊張感を当たり前のように最後までキープすることができる。使用機材はギターとアンプとワウワウペダルのみ。渋すぎる、、。

ただビートを刻んでいて楽しくなる。そんな風に感じられるのは、曲の基盤をしっかり作り上げてくれる、オルガンの須川さんに依るところが大きい。コードのパートとベースのパートを同一人物が弾くというのは、リハーサルに時間を掛けられないバンドには大きなメリットになる。

東京ライブその2 G-Clef

2005年11月14日 | 音楽
なんとか腹痛を伴う風邪を克服し、再びシンバルを担いでライブ会場へ。2日間殆ど寝たきりだった直後に、重いものを持って階段を一個飛ばしで上ったら膝が震えた。orz

まだ週末の大売り出しで賑わう戸塚商店街を駅から10分ほど歩いて行くと、本格イタリアンレストランとジャズクラブが合体したG-Clefが見えてくる。食事や演奏をゆったり楽しむには最適の店内に、その雰囲気に完璧にマッチするスタッフの方々、そしてステージにはTAMAドラムのかつてのトップモデルが。これで良い演奏しなかったらばちが当たるだろうっていう勢いだ。

実際この晩は楽しいライブとなった。別に僕がステージでボソボソっと喋ったのが面白過ぎたから、ではない。6人の気合いの入った演奏が、それを聴いて下さった皆さんに楽しんでもらえたからだ。両方のセットを聴いて下さった方が多かったのに、感謝感激。

今回は6人編成。セミアコギブソン335(エフェクトはワウアウのみ)、1960年代ストラトキャスター(スライド奏法満載)、グランドピアノ/キーボード、5弦エレクトリックベース、アルトとテナーの持ち替えサックス(各種パーカッション付き)、TAMAアートスターシリーズドラム。楽器のことだけ書くと何のことだかさっぱり分からない。ましてどんなサウンドなのか、皆目見当がつかない。

まぁ音楽は実際に聴いて頂くしかお伝えできない訳で、、、。16日は吉祥寺Strings、21日は江古田バディ、23日は上野GHNine、25日は千歳烏山TUBOでやります。お近くにお住まいの方もそう近くにお住まいで無い方も、3回くらい電車を乗り換えないといけない方も是非ご足労下さい!

東京ライブ その1 Velvet Sun

2005年11月12日 | 音楽
帰国後24時間も経たない水曜日の昼下がり、シンバルを担ぎ山手線に乗って荻窪へ。今回の帰国はこのためにある、と言っても良いくらいのライブに向かったのである。さずがにこの日のライブのためだけに帰ってきた訳ではない。今回は6本のライブが3週間弱の間にある。

この日はその一発目、Velvet Sunというお店で。バンドメンバー3人のうち2人は初対面。「初めまして。宜しくお願いしま~す。」と挨拶を交わした5分後に音合わせ、そのまた一時間後に本番。これはサックスの臼庭潤が日頃懇意にしているメンバーだったから可能だった。2セットが瞬く間に終わる。

バンド内の雰囲気はとても良く、聴きに来てくれた人やお店の人たちに喜んでもらえたみたいで取りあえず一安心。自分的にはいろいろ課題が残ったが、基本的な部分で仲良くやっていけそうなバンドなので、課題もポジティブに取り組めそうな気がする。

話は全く変わるが、この晩の夕食にはスープの油、チャーシューの厚さ、全体のボリュームの多さで有名なラーメンを食べた。荻窪に行くならラーメンを喰うぞ、もうラーメン以外は喰わんぞ、という太平洋を渡る前からの決意と高校生の時に良く食べていたこの店への懐かしさからバンドメンバーを巻き込んで即決。しかし考えてみれば食べ盛りの高校生の時分でさえも、ここのラーメンを食べ切るにはけっこう気合いが必要だった。この翌日、見事にお腹を壊しました。orz 今回の滞在中、ラーメンその他脂っこいものには気をつけようと反省。

東京への雲の上でのあれやこれや

2005年11月09日 | アメリカあれこれ
東京で演奏するため、ニューヨークから東京へ空の旅に出た。出発の朝は11月初旬とは思えない程の陽気な上、快晴。今までの経験だと離陸後の景色は直ちに雲に突入、後は雲の絨毯の上の真っ青な空のみ、となるのだが、今回は雲が点在していただけだった。空中でかなりの間、陸の景色を眺めることができた。

飛び立ったJFK空港はマンハッタンの東側にあり、日本に行く飛行機は離陸後ひたすら北に向かう。一度ロングアイランドの南沖上空に出た飛行機はぐる~っと旋回し、しばらくはマンハッタンの北から流れるハドソン川上空を遡る。その間30分、眼下には地図でだったら何度も見たハドソン川本体が、ゆったりと大地を横たわっている。

ハドソン川という大河の大部分を見下ろしながら、同時にマンハッタンの高層ビル群も見える。これは眺めていて圧倒される。上空から見るとただひたすら平たい大地に、一カ所もの凄く狭い所にニョキニョキと何本もの棒が立っている。その陸と飛行機の間には指先で千切ったかのような小さな雲が浮かんでいる。子供じみているとは思ったが、しばらくこの壮大な風景に見とれていた。

思ったより低い空を飛ぶんだなと思ったが、実際はそうで無く、アメリカ大陸がとてつも無く広大だということかもしれない。とにかく、普段車で何時間もかけて行くような場所(例えばニューヨーク市からバーモント州まで等)に、ものの40分かそこらで着いているというのを、上空からではあるけれど実際の場所を見ながら体験するというは感動する。あまり冷静には考えたくない。スケールが大き過ぎて気が変になりそうだ。

つい数分前に「じゃぁね」と言って飛び立ったニューヨークシティーは、飛行機の窓の向こうにまだくっきり見えているのに、実はとんでもなく遠くにある。ニューヨークが見えたまま、そのうち反対側の地平線には日本列島が見えるかも、なんて下らない想像を、下方の視界一杯に広がった雲が音も無く消し去った。しょうがない、機内放送の映画でも見るか。あと12時間でまた地面に足を着けることができる。NHKニュースで昨日、山手線が不通になったと言っている。目の前の景色と比べて、なんと異なる世界なことか。

と、ここまで機上で書いた訳で、これをリアルタイムで機上からブログでアップ出来たらかっちょ良いのだろうけれど、それはエコノミー席搭乗者には叶わぬ夢。orzこれを書いているラップトップ自体はいくらでもワイヤレス接続ができるし、今飛んでいる飛行機にはちゃんとネット接続サービスはあるのだけれど。

ハロウィーンラッシュ

2005年11月02日 | ニューヨークあれこれ
昨日のブログにも書いたけれど、今年は久しぶりにハロウィーンの晩に演奏の仕事があった。

場所は毎週欠かさずお世話になっている、グリニッチビレッジのアーサーズタバーン。いつもより数時間早く始まる予定だったので、夜の7時半頃に、6アベニューとウェスト4ストリートの駅で地下鉄を降りた。が、もの凄く混雑してなかなか地上に出られない。普段より5倍は長くかけてようやく6アベニューに出て、またびっくり。パレードで通行止めになっていた。しょうがないので遠回りになる、ブリーカーストリート経由で仕事場に。

もう何年も毎週通っているエリアだが、ハロウィーンの晩に来たのはこれが初めてだった。いつもは仕事、それが無ければ無いでおとなしく家にいました。3月17日のセントパトリックデーと同じく、酒場が物騒になるので。昨日は大丈夫でした。

今年最後かもしれない「窓全開」の日

2005年11月01日 | アメリカあれこれ
今月は自宅で少し寒い思いをしていたのに、今日30日はリビングとキッチンの窓を開け放っている。暖房はリビングにあるサーモスタットの設定温度以下にならないと入らない。今月はその温度ギリギリの日が多かったので部屋は寒かった。

さて、今日はハロウィーン。今晩これから仕事に行く訳だが、やはり仮装しなきゃならんのだろうか?最後にハロウィーンの夜に仕事をやったのは5年くらい前かな?その時のバンドみんなでKISSのメイクアップをした覚えが。なんて事を考えていたら、mp3付きのメールが。今晩の仕事によく遊びに来るベーシストがKISSの曲を歌いたいそうだ。orz