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plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

rip off=ぼったくり or ひっぱがす

2005年03月31日 | ニューヨークあれこれ
先日地下鉄にて、高校生くらいの女の子が座席の上に立ち上がり、車内広告を取り出した。あまりにも堂々と、焦らずにお気に入りと思われる広告ポスターをゲットしていた。ポスターを取った後、透明カバーは元に戻してはいたが。周りの乗客も何事の起こっていないかのように佇んでいた。

こんなことが日常茶飯事になり、地下鉄に広告が無くなり、MTAは更に貧乏になり、地下鉄は更に使えなくなる、のかな?

Jazz Scene in New York #2

2005年03月14日 | 音楽
ロックンロールが表れるまでのジャズは、世界で一番のポピュラーミュージックだった。それでも商業的規模では、後出のロック、リズムアンドブルース等のミュージシャンの稼いだ額の足下にも及ばない。そうなった理由としてジャズが単独ダントツでポピュラーだった頃には後ほどにレコード、CD、取り巻くメディアがaffordable=お手軽、では無かったことは外せないと思う。

ではクラシック音楽のように伝統音楽として、政府や各財団・大企業の支持を受けているか?規模的には較べ物にならないほど僅かだ。元来ヨーロッパの宮廷で召し抱えられた人達で確立されたクラシックと、民衆の中から生まれたジャズを一緒に語るのはおかしいかもしれない。しかし、両者とも資本主義の世の中でできたものでありながら、経済活動の常識外の価値観で成り立つという点では酷似している。

費やした金額に正比例して芸術作品の順位が決まるわけではない。巷でナンバーワンなんて謳われているものは大抵ウソだと思って良い。誰にとってナンバーワンなのだ?最低限まともな精神状態を保てるレベルの物質生活を送れていない人には、芸術もへったくれも無いだろう。まず衣食住をゲット!!である。

人間が生きていく上で触れる真実にどれだけ則しているか、が芸術の質を決める。理屈抜きで「うわぁ~」と思わせ、何度でも聴きたくなる音楽はしかし、片手間に修練してできるものではない。本人としては、生活の為かも知れないが、演奏の出来が悪いのは毎日何時間も音楽以外のことをしていたからだ、なんて言い訳はできない。

その辺のバランスをどうにかして取り、自分にも世間にも言い訳せずに良い生活・・一人一人違うけれど、一つだけ、借金で首が回らない生活でないことは確かだと思う。で、今、アメリカで、先進国と呼ばれている各国で、借金を抱えていない人ってどのくらい居るのだろう?

Jazz scene in New York # 1

2005年03月12日 | 音楽
NYでのジャズの現状、という「大きく出たな、こいつ」的話題です。僕は今まで自分の名前で、いわゆるメジャーレーベルにアルバムを吹き込んだ事はありません。ジャズを含め、各種の音楽を現役で演奏だけをしている、ミュージシャンです。そういう身でジャズシーンを語るとは良い度胸だと重々承知で書きます。

昨今複数の口から、「ニューヨークのジャズは死んだ。」と聞く。その多くは80、70、60年代の生き生きとしたジャズシーンを体験したミュージシャンからだ。しかし今まで以上に何事をするにも出費が生じるこのご時世、ジャズを追求するだけで生活する事ができなくなった。

僕に言わせると「ジャズに限らずニューヨークのライブ音楽シーンは、打ち込み系のクラブ音楽の台頭以降、今まで以上に厳しい状況にある。特定のスポンサーやイベント・プロジェクトとのタイアップなどが無いと、もう生きていけない。」

絵になる顔

2005年03月09日 | ニューヨークあれこれ
先程アップした写真は、自宅近くのスーパーマーケットの駐車場。凍てつく中、ビールを買いに行ったわけだが、華氏18°の火曜日夜11時57分な訳で、客も店員もまばらなスーパー、Path Mark。

自分のシフト終了寸前のキャッシャーのトラブルに苛つき、ストアマネージャーに丸投げする黒いカーリーヘアのおばちゃん、その彼女に"You can't do that, there's a guy right here."「たった今お客さん(僕のこと)が来たんだから、ちゃんとレジ打ってあげなさいよ。」と優しいことを言ってくれる、青い寄り目のおばちゃん、夜中にビールを買った僕に職務上の責任で、レジのおばちゃんに"Did you make sure this guy is over 21-year-old?"「このお客、未成年じゃないって確認したぁ?」と真顔で冗談を言う、ウェーブ気味黒ロンゲのお兄ちゃん・・。この3人の顔は、そのまま漫画に使えるほど、強烈な印象を与えてくれた。

あっ今日はもう一人そんな人に会った!今日食べに行ったインドカレー屋のチーフウェイターだ。ゴマ塩頭にしかめっ面のそのおっさんは、2ヶ月に一回しか行かない僕を憶えていて、"Have a nice day"と仰せになった。

snow and ice

2005年03月09日 | アメリカあれこれ
昼過ぎから、唐突に霰が降り出したかと思ったら、見る見る大粒の重そうな雪に変わり、視界を狭める程の降りになった。何しろ、昼食中40分間に路駐した車の雪掻きをしなければならないほど。今、夜半、雪は止んだが温度が急激に下がり、路上の雪が、ガチンガチンに凍ってしまった。お年寄りや身体の不自由な人の怪我人がでなければ良いが。どうでもいいですけど、今日は自分のジャズバンドのライブの日でしたが、この雪のせいで、出立一時間前にキャンセル喰らいました。orz

sound editing 其の五

2005年03月06日 | 音楽
ステレオコンデンサーマイクロフォン。普段自分の演奏を録音する際このタイプを使っている。ライブ録音の際に頻繁に用いられるマイクだが、先日同じ仕組みでもモデルによって結果がこうも変わるかぁ、という経験をした。

ブルックリンに住むミュージシャンのスタジオにリハーサルに行った。それなりのスタジオ録音ができるその場所は、彼が住むアパートの真下のベースメントでありまして、プロ仕様の録音機材の傍らには洗濯機、乾燥機が現役でその役目を果たしている。因みにスタジオ名は"B's wash'n dry Studio"・・そのまんまや。

このリハーサルでのバンドは、譜面を読みながら演奏するタイプではなく、その場その場で編曲しながら即興演奏をする。この「編曲」とい概念が非常に大切で、これが無いと無秩序のフリージャズバンドになってしまい、15分演奏したらもう煮詰まりまくってしまうのである。

その場の思いつきをさもそうで無いように構成を作るので、譜面やメモに記すより録音した方が手っ取り早いので、MDレコーダーを持参した。いつも使うマイクも持っていたのだが、折角レコーディングスタジオにいてその主人が「おれのマイクの方が良く録れるよ。」と貸してくれたのでそのマイクを使った。

確かに音が違う。唐突な例えだけど、写真で言うなら、F1.4の標準レンズとF3.5程のなんちゃってズームレンズとの違いといった感じ。同じ光量で同じ対象を撮影しても、そのクリア具合が違う・・というのを音に置き換えたような違いがあった。

値段で言うと、スタジオで借りたマイクは僕のマイクの倍或いは2.5倍位する。
最近はeBayを始めとした数々のウェブサイトがあるから、今度真剣にこの良質マイクを探してみよう。

久しぶりのヒット、フラッシング食事処 #4

2005年03月03日 | 食生活
三品の最後は有頭蝦の唐揚げ。先の魚フライにもかかっていたがこれにも香草がドッサリ。揚げ物にこれが入っているとホッとする。この蝦はご飯のおかずというよりは、ビールのつまみだ。塩蝦と言えば、ミッドタウンのPhoenix Gardenがおそらく一番美味を名乗り上げるだろうが、大江南北のもかなり捨てがたい。Phoenix Garden: 242 East 40th Street (212) 983-6666

というわけで、大食いとはいえ、二人で食べきれる量で無かったのは言うまでもない。しっかり持ち帰り、後日炊きたてご飯とともに頂きました。

久しぶりのヒット、フラッシング食事処 #2

2005年03月03日 | 食生活
中華料理店、大江南北135-21 40 Road, Flushing, NY.ここのメニューには、三品で$17というのがある。ランチで行ったこの日は回鍋肉、白身魚のフライチリソースがけ、有頭蝦の唐揚げ塩胡椒味を頼んだ。回鍋肉は今までアメリカで食べた中で一番日本の中華に近く、学生時代、高田の馬場駅前商店街でよく食べた回鍋肉を彷彿させるものだった。ご飯が進む進む・・。

久しぶりのヒット、フラッシング食事処 #1

2005年03月03日 | 食生活
日本人ニューヨーカーのサイトで見つけた記事をもとに、フラッシングにランチを食べに行った。メインストリートから外れた小道にあるその中華料理店には車で行ったのだが、近辺が工事の嵐で駐車スペースが皆無。結局店からは地下鉄の駅より遠い巨大有料駐車場に止めて、雪が降る中、徒歩で向かった。

「大江南北」(日本語の読み方不明)というそのお店、
Yamaさんのコラム
にある通り、テーブル・ブースが各5卓のこぢんまりした装い。入り口脇のガラス越しでは割烹着を着たおばちゃんが餃子などを作り(僕が帰る時には茶碗に入った何かを掻き込んでいた)、白い壁には直筆の漢詩と滝のある森の絵が描かれていた。ウェイトレスのおばちゃんは皆チャイナドレスが腰の辺りで切れたトレーナー(?)に黒ズボンをはいていた。どうやら制服らしい。

大食い二人で行ったので、まず外せない蟹と豚の小龍包「蟹粉湯包」。蟹味噌のコクの強さという点では、西海岸からはるばる来た友人を魅了したJoe's Shanghaiこと鹿鳴春の方がすごい。何せ食べた翌日、僕の顔には吹き出物が出来た。ここの小龍包は蟹味噌、豚挽き、そしてスープの味をバランス良く味わえる。どちらも、凄く美味しい。