plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

All I want is just one pair of drum sticks….

2011年02月27日 | 音楽
製造終了になったドラムスティックをジャズを演奏する際に使っている。ところが最近手持ちの中でまともな状態なものが少なくなった。このままボコボコになってバランスが悪いものだけになる前に、これからしばらくは製造されそうな他のモデルに慣れようと買い物に行った。

まずミッドタウンにあるドラム専門店に電話すると、どうも良さげなモノは無い様子。こういうことは一度気になると早く解決したい性格なので、すぐさまチェーンの楽器店2軒に電話したところ、ユニオン・スクエア近くの店にありそうだったのでそちらへ行く。ここは去年ノースカロライナ州を旅行中、ローカル店と比べてなんだかなぁと思った大型チェーン店だが、思い起こすとその旅行の2ヶ月前、同系列のニュージャージー店でシンバルを購入していたのだった。店のサイトの中古品リストを数ヶ月間根気良くチェックして見つけたそのシンバルは、僕の仕事にうってつけでしかも超お買い得だったから、一方的にチェーン店反対!とは言いたくはない。しかしこの日は以前とは別の点でなんだかなぁ、という思いをした。

店舗の品揃えや毎週のようにメールと葉書で送られてくるセールの内容から、主にロックバンドを組んだばかりの初心者をターゲットにしているのが判る。この点からして僕は店のプライマリーターゲットではない。しかもこの日は絶対売れ筋ではない軽めのスティックを選んだ。すると販売員は、"just a pair? Why not buy a few pairs in case you drop it while playing? Anything else you need today? How about some drum heads?" と一気にまくし立てる。ドラムヘッドと言われた時、この系列店は新品でも売れ残るとすぐセールにするので一応買おうかと思ったが、4-5枚買わないとあまりお得ではない。差し当たって必要ないと判断し、またもやその店員をがっかりさせた。

販売員として少しでも多く売りたいのは解るが、もう少し大きなビジョンを持てないのだろうか。この店の売れ筋商品に興味を示した客の殆どは初心者である可能性が高い。そういう客にはアドバイスを含めて色々な周辺品を勧めるがいい。しかし店の一番目立つところに置いてある一押し商品には見向きもせず、ドラムスティック1組を買いに来た僕のような客に結構な時間を割いてどうする?買い物の最中にそう思ったので、 "I've never tried this model on my drums before, so how would you know if I ever need it more than a pair?" とはっきりこちらの意図を伝えた。一度気に入ったスティックが見つかれば次回からはオンラインで買ってもいいのでこのような体験はしなくてもいい。でも使いたいスティックが必ずしも個々の品質において信頼できるメーカーである、とは限らない。となるとまた実物を見にどこかの店に行かないと・・・。

Warm one day, freezing next day

2011年02月20日 | アメリカあれこれ
一昨日と昨日では気温の差が激しかった。まるで違う土地に居たのではないかと思うくらい。

最近、演奏もレッスンもしない金曜日がたまにある。いくら貧乏暇なしのフリーランスドラマーとはいえ、この歳で一週間ぶっ通しで働くのは辛いのであります。

そのような貴重な金曜日には、近所を散歩することが多い。一昨日は快晴ではなかったが穏やかな天気で、頑張らなくてもTシャツ一枚で外出できるほどだった。空にはうろこ雲の出来損ないや霞があってまるで春先のよう。夜になるとまるで春一番か、という強風が吹いた。強風に乗って来た訳ではないけれど、帰宅途中の連れ合いが偶然鉢合わせた近所の友人が加わり、ウチ飯を楽しむ。このように、良い意味でのイレギュラーな日だったので、普段はあまり飲まない日本酒を熱燗で頂くことにしました。








翌日も強風が吹き荒れたが、前日とは打って変わってなんとも身が縮むように冷たい風だった。そのためか陽が高くなるにつれて気温が下がる。普段とは逆さま。結局夕方には零下を切り、夜には-6℃にまで冷え込んだ。そんな時は家でじっとしていれば良さそうなものだが、諸々の流れで近所のスペイン料理屋に行くことに。向い風に向かって両手を拡げると、手袋をした手のひらで空気のボールを掴んでいるかのよう。そんなにしてまで出向いたおかげで、とても美味しいワインとチーズ、そしてバレンシア風にしてもらった極上パエリアにありつくことがでました。