plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

ブラジル風ブランチ?

2006年07月31日 | 音楽
朝方4時頃に寝たにも拘らず、日曜日の本日朝11時過ぎにはブランチタイムに演奏する仕事に出かけていた。場所はマンハッタンのアッパーウェストにあるLoft。奥深くて地下ラウンジもある洒落た店だった。

ベース、アコースティックギターとのトリオで演奏したのは全てサンバやボサノバなどのブラジル音楽。やったことがなかったり、やったにしても随分久しぶりの曲もちらほらあったけれど、とにかく楽しく演奏出来た。ドラマーにとってブラジルのリズムは魅力的だなぁと改めて実感。

ブランチ目当ての客相手だったから、所謂「熱い演奏」では無かっただろうけれど、エネルギーがない、腑抜けた演奏だったわけでもない。一度テーマを演奏してしまえば後はスラスラっとできるような、構成が簡単な曲は少なかった。

そして、テーマそのものだってベースとドラムがしっかり正しい箇所にアクセントをつけないと、まるでサマにならないような曲も結構演奏した。そういう曲をさらっと演奏できたのは嬉しい。リラックスして聴いている人達を見ていてそう思ってしまった。

一つ新鮮だったのは結構傾斜のきつい床の上で演奏したこと。記事冒頭にある、店内画像の一部を拡大した下の画像で分かるでしょうか?


さて、もうしばらくしたら夜の部に出かけます。今日もしっかり暑いニューヨーク。明日明後日はもっと暑くなるそうで・・・。頼むから電気が通ってますように!

やっと停電が直って、いない!

2006年07月22日 | ニューヨークあれこれ
今週の月曜日までの3日間は、稀にみる熱気で35℃を超える日々だった。その最終日の夜、我が家の小型エアコンが突然、ひ弱な音を出し始めた。何しろ中古で買ってから今年で満10年のエアコンだから、ここは当然とうとう寿命かなと思うわけです。

ところが実際はそうでなく、なんと我が家周辺の電気が虫の息!
かろうじて冷蔵庫は動いている、ん、どうもトイレの灯りがいつもより暗いなぁ、あ!電子レンジのデジタル時計が消えてるよ!うあ、ケーブルのモデムが落ちた!うう、でもそろそろギグに行かなきゃ・・・なんて具合で出勤。

ギグの後の帰路、「あぁ我が家は今頃サウナ風呂かよ・・・。」なんて思ってげんなりして帰宅したら本当に運良く熱気が過ぎ去り、とりあえず首筋に汗をかく程度で寝られることに。

しかしこれがまだ続いているもんだからたまらない。今日はもう金曜日。道路の信号は黄色がチカチカしたまま、まともに機能していない。我が家なんてまだ良い方で、同じクィーンズのアストリアという地区の一部では数日間全く電気が来なかったそうだ。ネットもメールも2日間くらい控えました。

これが、予期せぬ自体で起こったなら納得出来る。世の中電気もガスも水道も無い所がまだまだ沢山あるのだし。

でもここは世界で10番目に物価の高いニューヨーク、世界でも有数の機能を謳っているニューヨークだ。庶民はそれなりの対価を払って必死に暮らしているのである。それにいくら熱気が来たって言っても、この程度の暑さはまるで異常ではない。ニューヨークの夏としては当然なのだ。

しかも巷のニュースが正しければ、今年の春先から独占電力会社、コン・エディソンに改めて行政指導が発せられていたと言う。それでこの体たらく、呆れかえるしかない。電気代返してもらったって埒があかないほどの経済的損害があらゆるところで発生した。

冷凍していた食材を全部処分した飲食店、スーパーマーケット、超不安定な電流で精密機械を見事オシャカにした会社などが一体幾らあるだろう。どうせ誰も補償なんてしないだろう。ここのイカレた地下鉄と同レベルである。電車や電気を管理するのはキツい仕事だろう。でも誰もタダで働いているのでは無い!スト権もあり、ちゃんと年々給料はアップしているはずである。貰った給料分はしっかり仕事してほしい。

コン・エディソンってトーマス・エディソンに因んで名付けたのだろうが、あの世のエディソンはどう思ってるだろう。

今回怒りまくった庶民がメディアのカメラの前で最も頻繁に使った単語はembarrassingという単語でした。

そして日本の各地には洪水の被害がまだ残っている。それを一刻も早くなんとかして欲しい。

ライブ告知 NYJP+ 東京ライブ

2006年07月11日 | 音楽
9月1日金曜日、東京の品川トライベッカに出演します。4人編成のうち3人がニューヨーク在住の日本人ミュージシャンということで、バンド名は「NYJP+」と名付けました。 

演奏時刻は19:30からと21:30から、各1時間のセットです。

特にリーダーはいないのですが、僕が言い出して賛同してくれた3人の素晴らしいミュージシャンと、ファンク、ブルース、ロックをミックスしたジャズをやります。

東京近郊にお住まいでしたらお誘い合わせの上、是非遊びにいらして下さい。

E.Violin  定村史朗

Keyboard 今泉正明

E.bass 奈良岡典篤

Drums 平川雄一

ポール・マッカートニー on ドラムス!

2006年07月04日 | 音楽
目当てのテレビ番組を見たあとチャンネルを切り替えていたら、アコースティックギターを抱えたポール・マッカートニーが写った。どうやら最近BBCが制作した番組らしい。

50人くらいは入るんではないかっていう広いレコーディングスタジオに集まった観客の前で、ソロ・パフォーマンス。どちらかというと話しが多かったかな?途中から見たので良く分かりません。会場もひょっとしたらスタジオではなくて多目的小ホールみたいなものだったかも。

それはさておき、番組ではビートルズやウィングス時代の曲を一部分ずつ披露していた。会場には様々な楽器や録音機材があり、有名な曲を録音した時に使ったものをチョロっと弾いたり使ったりして再現していた。例えば、ビートルズの「ストロベリー・フィールド」のイントロ(あのフルートみたいな音色ですね)をメロトロンを使って、とか。

また再現だけでなく、往年の曲を全く違うアレンジで歌ってもいた。例えば元々8ビートの「レディーマドンナ」は、ゆっくりしたシャッフルフィールのピアノを弾きながら、同じメロディーを印象を変えて歌った。

作曲時の裏話みたいのもしていた。その中で印象的だったのが個性的なギターが有名な「ブラックバード」のくだり。デビュー前に友達とバッハの曲を練習していた時、間違えて偶然できたコード進行が後々まで頭にこびりついていたそうで。その思い出からできた歌を一つ歌った後、ブラックバードをレコードと同じ調子で歌った。

テレビ画面にはしっかりドラムセットが写っていたので期待してたら、最後の最後でやってくれました、ワンマン多重録音。まず最初にドラムを叩いた。ギターやベースは左利きなのにドラムは右利きだったのは意外だったけれど、安定したビートは予想していた通りだった。

歌を知り尽くしている人が叩くドラムビートは、ただそれだけ聴いてもノリが出る。そしてなんだか色々な歌が聴こえてくる。そんなノリを出すってのが単純作業なだけにかえって難しい。結局一つ一つの歌に最適なノリを出せ、細かいテクニックを歌を引き立たせる最適なポイントでサクっと発揮できると売れっ子ドラマーになれます。

ポール・マッカートニーは専業ドラマーではないから、細かいテクニックどころか基本テクニックすら、どうかねぇ?て感じだが、番組で叩いたドラムビートはまぁまぁカッコ良かった。

少しマニアックですが、そのドラムビートは一般的には8ビートと呼ばれ、ロックビートの定番。
なんで8ビートと呼ぶか?音楽用語では、真っ先に感じられる拍を4分音符と言い、それを半分にしたのが8分音符。英語では8th note、それが核となっているドラムビートを8th-note feel/beatと言う。8ビートの他に8分音符を更に半分にした16ビートというのもある。4ビートもあるけど、これはジャズのビートのことで英語ではswing feel/beat 、あるいはstraight ahead feel/beatと言う。16ビートや8ビートだったらなんとなく直訳できるけど、4ビート、こればっかりは英語に直訳してquarter-note feel/beat と言っても誰一人として分かってくれない。

閑話休題。ワンマン多重録音でのマッカートニーの8ビートは、前出の8分音符を更に頭の中で3等分し、そのうち一つ目を常に叩き三つ目は時々叩くビートなので、少し跳ねた感じが出ていた。この跳ねた感じを心地よく出すのは、決して簡単でない。

だからポール・マッカートニー、ジョン・レノン、ジョージ・ハリソンがいたバンドでドラムを叩いていたリンゴ・スターって、やっぱりすごいドラマーなんですね。リンゴよりテクニックがあるドラマーなんてこの世に腐る程いるけど、ビートルズの名曲を聴けばわかるように、彼程歌にしっくりきてノリを出せるドラマーはそういない。ロックドラムのお手本になった数少ないドラマーの一人。なんだか改めてドラマーの役割について考えてしまいました。

今日の一串

2006年07月03日 | 食生活
確かに蒸し暑いけど、我慢ならん!というほどではなかった今日の午後。少し軽過ぎた昼食の後に家の近所で用事を済ましたら、何か食べたくなった。そして歩いて10分ほどの交差点に旨いと評判のシシケバブのベンダー(屋台)があったのを思い出す。通りの反対にも同じようにケバブ屋台があるのだがいつも旨い方が賑わっているそうだ。

目当てのベンダーは今日も繁盛していた。$2.25で買った一串に3センチくらいの羊肉の塊が4つと5センチほどに切ったイタリアパンが一切れ刺さっている。外側は香ばしくコゲつき、中はジューシー。確かに旨い。いかにも肉!という感じだ。これなら病みつきになる。でもいつもこうもジューシーなのだろうか。

シシケバブは質も値段も屋台によって結構バラつきが激しい。数年前にどこかで食べたものは焼け過ぎで中がパサパサだったのに$3とられたのでしばらく敬遠していた。それにこんなヘビーなものを立ち食いでササッと平らげてしまうのはもったいないと思ったりしていた。でも今日食べたシシケバブだったら、同じ2ドルのピザ一切れよりも良いかも。

画面で叫ぶ、ポスターの前で唸る

2006年07月01日 | ニューヨークあれこれ
今日メールを開くと、毎週月曜日のギグを一緒にやっているバンド仲間、Jから全て大文字で書かれたメールが届いていてちょっとビックリした。

昨日メールでとあることを質問しておいたのだが、何か気に触ることでも書いたかと思わず彼に電話してしまった。もっともJは普段からインターネットに興味が無くメールも面倒だと言っているから、多分メールや書き込みでの大文字が "shout"、大声で言っていることを表すってことを知らないだろうなとは予想していたが、果たして想定そのものだった。
「タイプ中にcapital lockを押したままだったとか?」なんていう問いには、苦笑いとともに「いや、ただ大文字の方が見易いからさ。」という返事が。なんだかホッとしたというか、心配して損した、ていうか・・・。

このように小文字が読みづらいという自国民がいるアメリカだが、その一方で非常に凝っていて一体どのアルファベットだかさっぱりわからない、という文字をたまに街中で見かける。

今日も自宅付近でハリウッドではない映画のポスターが貼ってあり、一番大きい文字の10個中4個しか判別できなかった。wやpがあったから、アルファベットだったはず。

全体がセピア色をしたそのポスターに写っている俳優は中東系というか、西洋というか・・・。スラブ系の言葉か、それともギリシャ?どれだか知らないけどこれで一般への宣伝になるのか?
それともここで引っ張ってネットでホームページを探させ、その後は気になってしょうがなくなって、気が付いたら映画館でその映画のチケット売り場に来ていた、てのが狙いか?