plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

チーズステーキ三昧

2006年11月01日 | 食生活
先日このブログのコメント欄で予告したとおり、行ってきましたフィラデルフィアへ。当地名物フィリーチーズステーキを食べに。もうドラマーのブログだなんて言えないくらい食べ物記事が続いてますが、まぁ大目にみて下さい。本当にただ数軒のチーズステーキを食べ比べに行っただけです。

今回の遠出は仕事ではなかったせいか、ニューヨークから車で片道約1時間半の旅はとても良い気分転換になった。秋晴れの陽気な日だったから、自ずと撮る写真の数も多くなった。

まず脱出にとてつもなく長い時間を要するマンハッタンからニュージャージーに出てきたところで、カシャリ。



猛スピードで追い抜いてゆくでっかいトラックさえ気にしなければ快適なNJ Turnpikeを約80マイルひたすら南へ。



そこからすぐまた別のメジャーなハイウェイに乗り換えればすぐ州境のデラウェア川を渡れるかと思っていたら、そう簡単ではなくって、一旦Camdenという、目下ニュージャージー州で最高の犯罪率を誇る街に一旦入って逆方向に走ってWalt Whitman橋を渡り、フィラデルフィアへ到着。グーグルマップのお陰で迷子になりました。 







朝食を抜いてまで来た甲斐があって、この日はなんと3軒のチーズステーキ専門店で全く同じメニューを食べ比べました。ま、それぞれの店で一つずつ注文して二人で分けたので、1人一つ半、ということになります。

半分に切った長さ20センチのイタリアパンに、Kraft社製のCheese Whizという、ディップのようにトロリとした黄色いチーズを塗り付け、鉄板で炒めた薄切りの牛肉と細切れの玉ねぎを挟んだサンドイッチがオーソドックスなフィリーチーズステーキ。チーズは色々選べるし、炒めたピーマンやマッシュルームなどのトッピングもあるのだけれど、この日は敢えて基本的メニューに専念。

値段は3軒とも税込みで一律$7。





まず一軒目はPat's。パンはまぁまぁだったがチーズウィズの量がすごく、それが肉の上に塗ってあったため、口にすぐチーズの味が広がる。運転してくれた連れはここを一押しにした。



これは、むかし映画「ロッキー」でシルベスタ・スタローン扮するロッキーがこの店でオーダーするシーンを撮影した時、彼が立った場所だそうです。これは撮っておいて、フィラデルフィア出身のジャズの巨匠ジョン・コルトレーンゆかりの場所等には一切訪れていない。うーん、いいのかなぁ。





2軒目はPat'sのすぐ向かいにあるGeno's。どちらの店もサンドイッチスタンドという感じで、食べるベンチは屋根があるだけの外。冬にはあまり来たくないかもしれない。ここのパンは香りが良く、肉も厚めに大きく切ってあるのでしっかりと肉の味がした。僕はここが一番好きだった。ちなみに店の画像の丸いアンテアを載せた白いバンはNBCの中継車で、この店の客にインタビューをしていた。





3軒目はJImmy's。先の2軒から少し離れている。タトゥー屋やレコード屋が多い、ニューヨークで言えばイーストビレッジのようなエリアにある。



Jimmy'sでは屋内で食べられる。巨大サーロインの塊を常時店内奥で薄く切っていて、僕が列に並んでいる時に丁度運ばれてきた肉は、新鮮なマグロの赤身のようなきれいな赤色をしていた。サイズはここのが若干他店を上回っていた。作り方も少し独特で、他店が切り口を上にしたパンにコテで肉をのっけるのだけれど、ここではチーズを挟んだパンの切り口を下にして鉄板上に取り分けられた肉に被せ、その肉をすくいとるようにして挟む。味付けも殆どチーズのみで一番薄塩だった。ただ薄切りすぎるのか、鉄板にしばらく置かれていた肉にはあまり肉汁が残っていなかった。

確かに注文してすぐ食べられる、ファーストフードの鏡である。そしてシンプルだからこそ、素材にはある程度こだわらなければならないだろう。フランチャイズのファーストフードよりはよっぽど良いと思う。アメリカ的な食べ物を改めてしっかり頂きました。この日の食事これでおしまい。



ただニューヨークにもこのレベルのチーズステーキが無い訳ではない。値段も50セントか1ドル高いくらいで、数軒あると思う。まぁ、今回はドライブがてらなので、あまりこだわらないことにします。フィラデルフィアに近いハイウェイ沿いの紅葉はきれいだったし、良い休日になりました。ってこの日の晩はまたギグに行ったのですが。