憑いていた …
カメラの調子がずっと悪くて
時折 シャッターが下りなかったりした
お客さんを撮るのは一瞬のことだから
シャッターが落ちなければ
もうその人は諦めなければならない
次の人を撮る為 応急処置 一端電源を落とす 入れる
撮れる … と 思うと また ダメだったりする
それが オジキがやると何の問題もないのだった
今日も テスト段階から不調だったのだが
また本番やられて いい加減 キレそうになっていると
オジキが 「憑いてる」と云った
「お前が困っているのを喜んでる」
ええええ!?
オジキには スタンドが見える
「三つ憑いてるよ」
3対1ですか この ゲス野郎 !!
と 想いつつも ここしばらく 憑かれるスキを作っていたことも
反省点のひとつだった
でもね 仕事中だからね
昨日はちょっと やばかったんだな
毒飲んで かなり苦しかったし
意識を失うほどのこと だった
少し自覚が足りてない
いかん
弱気にもなっている
「邪魔するなって 気持ちでいけ」 と 促され
頭の中は 「邪魔するな」だけになった
お客さんに
「いらっしゃいませ」も「お疲れ様」も
「写真いただいてます」も 云わず
「邪魔したら 殺す」
「帰ったら 呪言を吐いて 祓ってやる」
と 頭の中で繰り返し 無事撮影ができて
「勝った…」と 脱力する
いや … だから それはどうかなって考え方だし
口が悪いよ
昨日は 命の恩人であるオジキに対し
死ね とか 云ってるし
こういうのは 危険なんだ
一番人を傷つけるのが判っていて 自制できない
【清く正しい気持ちになって、
人を傷つけたり、殺したり、盗んだり、
人の道から外れたようなことをしません。】
今日は、夜道を怖がる娘に 対処法を 調べた
明日は 温泉に行こうかな
じいのことで あまり絶望的にならないようにしないと
いけないね。