何回目の 崩壊の危機だろう
娘が 卒業式の代休で良かった
右の鎖骨の下が痛くてたまらず
ほぼ一日 横になったまま
愛しいと想っていたひとの 言葉を
ぽろり ぽろり と 思い出しては
嘘だらけの幸せだった日々を それでも 取り返したいと願った
次の地を もう 探すことはできない
もう 手遅れになってしまったんだよ
そらが 独りになっても困らないように
エンディングノートを 書きはじめた
2年前に買ったノート しばらくしまったままだった
自分の人生年表なんて 必要だろうか
伝えたい味も 旅した記録も
そらが生きるのに 必要な記録だろうか
ペンが なかなか進まない
心配なのは 私が残せる僅かなものすら
父親面した あの男が近づいてきて 奪われやしないかってことで
誰が 娘を 護ってくれるんだろう
自己防衛ができればいいんだけど
パパ大好きっ子だからなあ
まあ 私は どんな存在になっても 全力で護るけどね
憑りついて 殺してやる
共に 地獄に 堕ちてやる
いや もう 地獄行き決定だから そう想える
もう
手遅れなんだよ
ざまーみろ
ひとの念の恐ろしさを 思い知らせてやる。
でも まだチャンスが残されているなら
もう一回 優しい人間に なりたいな。