行ってきました じいの病院
ストーブの前で 30分 闘った
行ける? 無理そう
毒を飲め ほーら 飲んでしまえば 行けそうな気がしない?
そんな気はしなかった
だって なに話したらいいか 判らないよ
でも 胸の奥に ポッと 小さな火が灯るのだ
いつ旅立ってしまうか判らない親を丸投げするような
そんな 人間じゃない 私は
過去にどんな仕打ちを受けたとしても
私は 毒を食らっても その人の顔を見に行く
えずきながら 毒を飲み干し
痛い胃を押さえながら バスに乗る
じいはずっと 梅を待っていた
大好きだったヨーグルトも 果肉が入っているものはアウト
色んな味を楽しみたいと 思っていたのに
コーヒーゼリーは クリームをかけたらアウト
で今楽しみなのは お粥だけになった
海苔の佃煮で食べる 唯一の楽しみ
今夜は 梅がある
牛乳寒天も 大丈夫だと思って 買っておいた
牛乳寒天が大丈夫なら 杏仁豆腐も セーフだ
フルーツ味がダメなら 高級なプレーンのヨーグルトだって セーフ
でも ごくごくと 冷たい水を 飲めないというのは 辛いよね
色々事務的なこともたまっているので そっちの仕事も片づけて
鼻毛を切って耳掃除をし 硬くなった手のひらを マッサージする
今度来るのは 火曜日
主治医の先生から話があるって
良い話な訳ない
土日は とにかくバスが少なく
中継地点の総合病院で 1時間待ち
朝 10時に出て たった1時間半の面会をして
家に着くのは 5時半過ぎ
今日も 自分の身体を労わってやれず 終わった。