西武秩父駅前は、特急電車から降りてきたハイカーやサイクリストで一杯だったよ。
今日は自転車仲間のBさんIWAさんと一緒なんだ。天気もいいし、楽しいサイクリングになりそうだね。
<西武秩父駅→合角ダム→下久保ダム→八高線・児玉駅>
いつものように秩父公園橋を渡っていくよ。荒川を渡る長さ630メートルの大きな斜張橋だ。
予報では、今日は夏日になるという。空が真っ青だ。最高の天気だね。
橋の上からの眺めだよ。武甲山は朝靄の中だね。
そして荒川の流れの様子。右手の山の上はミューズパークだね。
県道72号。前を行くBさん。
国道299号へ抜ける近道だが、ちょっとした上り坂だよ。日差しが急に暑く感じられる。
上り坂のピークで一休み。写真を撮るBさん、日陰にいるIWAさん。
下りは、汗が一気に吹き飛ぶようだ。涼しい。新緑の中を疾走する。
国道に出る手前で横道に入る。田舎道の緑は気持ちがいい。
円福寺手前のお地蔵さんだよ。
去年の9月にIWAさんと訪れている円福寺だ。この大きな山門は何度見ても立派だね。
日本庭園になっている境内に敷き詰められた石が日を浴びて白い。とても静かな境内だよ。
秩父七福神の延命寿老人だ。
円福寺を離れ、国道299号の上り坂を一つ越えると小鹿野町に入る。
赤平川に架かる赤平橋から見た下流の景色だよ。この少し下流には「ようばけ」という、たくさんの化石が出土している崖があるんだが、ここからは見えない。
新緑の中に藤の花だ。
車の多い国道をしばらく我慢して走る。日差しはほとんど夏の日差しのようだよ。
途中のセブンイレブンで水や食料を仕入れたあと、国道をそれ、小鹿野町の中心を通る県道209号へ入ったが、今日はちょうど小鹿神社のお祭りで通行止めになっていたんだ。それで、地元の人に教えていただいた一本裏の道を行くことにしたよ。
こんな裏道は生活観があって大好きだ。鐘楼があるよ。十輪寺の鐘楼だね。
十輪寺子育地蔵尊だよ。路地にこんな風にあるのが、なんかいい。
県道からの賑わいが聞こえてきた。
行ってみると、立派な山車が通るよ。
この小鹿神社の祭りは、小鹿野を代表する祭りで、4月の第3土曜日とその前日に行われる。初日には全国的にも珍しい屋台歌舞伎が見られるそうだよ。
いったん国道へ出るが、500メートルほど走ってダムへ向かう道に入る。
6~7%の勾配の上りだ。新緑がまぶしいくらいだよ。
日向は夏のような日差しだ。日陰は涼しい。
車はほとんど通らない。バイクや自転車にも会わない。静かでいい。
山も空もきれいだ。
2キロほど上ったところで落葉松トンネルだ。トンネルの入り口も柔らかな色の新緑に包まれているよ。
トンネルの中はとても涼しい。
トンネルから一気に下るとダム湖だ。西秩父桃湖という。
湖も山々も緑だ。なんて静かで美しい湖だろう。これを眼にしただけでも来た甲斐があるなあ。
合角漣大橋だ。橋の袂には「かっかくさざなみおおはし」と書かれていたよ。
橋の上からダムの方向を望む。
さあ、ダムの天端道へ向かうよ。前方の赤い橋は県道282号の倉尾橋だね。
合角漣大橋を振り返ってみる。すばらしい。
ひっそりと佇む石仏が一体。文化11年とあるから江戸時代のものだね。
これが合角ダムだね。つい最近まで、みみ爺は「合角」を「かっかく」と読むのを知らなかったんだ。
平成13年に完成したダムだからまだ新しい。重力式のコンクリートダムということだ。
ダムの名前は、水没したいくつかの地区の中でも合角地区が全戸水没し、その名前を永久に残したいとつけられたそうだよ。
天端道からダムの下をのぞく。
こちらはダム湖側だよ。
県道282号側から見た姿だ。
そしてダム下流の風景だね。
合角ダムを堪能したところで、倉尾橋を渡る。前方に見えるのは昭和トンネルだよ。
左手に静かできれいなダム湖を楽しみながらしばらくペダルを踏むと、林道に入る手前に秩父の名水“毘沙門水”の看板があったよ。
毘沙門水まではほぼ水平な道で、900メートルほどの距離だ。それで寄ってみることにしたんだ。
吉田川に沿ったほとんど起伏の無い走りやすい道だよ。吉田川は二子山に源を発する赤平川の支流だね。
「毘沙門水」には給水用の蛇口がいくつも並んでいたよ。わざわざ遠くから水を汲みに来る人が多くいるらしいが、今日はまだ一人もいない。
近くには毘沙門天がある。毘沙門天の脇からも水が出ていた。その水を空いたペットボトルにいただくことにした。
飲んでみると冷たくておいしい湧き水だ。カルシウムを多く含む水として知られているようだよ。
林道の入り口まで引き返して、いよいよ長久保線の上りのはじまりだ。
林道はずっと長久保川に沿って上っていく。沢を流れる水音が聞こえるよ。
日向は暑いが沢の水音が癒してくれる。
前を行くBさん、IWAさん。言葉も無く黙々とペダルを踏んでいる。
長久保の集落に入ったよ。
橋の向こう、民家の軒先の植え込みの枝に、ビールの空き缶で作った色とりどりのたくさんの空き缶風車が、とてもかわいらしく回っていたんだ。(写真にとっておけばよかった)
感心して見ていると、
「一つ持っていきな」
と、そばにいた人のよさそうなお爺ちゃん。
その空き缶風車がこれだよ。ブルーがきれいな金麦の空き缶だ。今はみみ爺の家の小屋の前に下がっている。弱い風でもクルクルよく回る。
若いIWAさんは急勾配をがんがん上っていく。しかし、日陰を見つけると、そこであとからヨチヨチ上ってくる遅い二人の爺さまたちを待っていてくれる心優しい人なのだ。
堰堤を落ちる水音が心地よい。
木が伐採された山肌はちょっと痛々しい。たぶん伐採されたのは杉の木だろう。花粉症になってしまったみみ爺にとってはありがたいけれど。
急勾配の上り坂はまだまだ続くよ。シャツは汗でびっしょりだ。
勾配はおそらく10%ほどだ。
「ててみず」の「てて」とはどういう意味だろう。しかし冷たくておいしい湧き水だよ。
地図を調べてみたら、この上に父不見山(ててみずやま)というのがある。そこからの湧き水なんだね。
ようやく勾配が落ち着いてきたよ。へとへとだ。
林道西秩父線との合流地点で、みんなでお昼をいただくことにしたよ。時間はすでに1時半を回っている。お腹がすくわけだ。朝ご飯を食べてから9時間が経っている。みみ爺はおにぎり2個とアンパンをあっという間にたいらげてしまった。
林道西秩父線は日陰があまり無い。暑くまぶしい日差しの中を進む。ピークの標高807メートル付近まではけっこうきつい上りだよ。
しかし、飽きることのない山々の景色を楽しみながらペダルをこいでいると、上りのきつさも忘れる。
ピークを過ぎると、あとは土坂峠までほとんど下りだよ。
土坂峠。県道71号の土坂隧道だね。トンネルの向こうは群馬県だ。
ここからは林道上武秩父線になる。しばらくはまた上りだ。
新緑の林道は気持ちがいいね。景色も最高!
上りの後は下りだ。
太田部峠のBさん。笑顔が疲れている。
また少し、林道上武秩父線をさらに上る。それほどきつい上りではない。走りやすい林道だよ。
さあ、ここからは林道太田部峠2号線だ。急な下りが6キロほど続くよ。気をつけよう。
ブレーキは握りっぱなしだ。
6キロある10%近い勾配の上りは大変だけど、下りはあっという間だ。
下り坂がいくらか緩やかになったところで一休みだ。首も痛い。ブレーキを握り続けた手も痛い。
花海棠というのだろうか、見事に咲いているよ。
林道から県道331号に出ると、新緑の中に神流湖のきれいな湖面が見え隠れしてきたよ。
きれいな景色だなあ。
遠くに見える赤いつり橋は琴平橋だね。多くの人が飛び降り自殺をしたとうわさされている心霊スポットだそうだ。
時間はすでに4時を過ぎている。だいぶ日が傾いてきているんだね。
今日最後の長い上りはきついね。でも、これを上れば、あとは下久保ダムまで下りだよ。がんばろう。
下久保ダムだ!
このダムも重力式コンクリートダムということだ。堤体がL字状に曲がっている。珍しいダムだよ。
ダムの天端道は広い。堤長は、主ダムと副ダムと合わせて605メートルもあるそうだよ。これは日本一長いんだそうだ。
天端道からダムの下をのぞく。
ここで堤体がほぼ直角に曲がっているんだ。
いい眺めだなあ!
あの道を走ってきたんだね。
国道464号の下久保トンネルを抜け、ここからダムの下へ出る道を下る。最大勾配23%ほどある急な下り坂だ。一瞬たりとブレーキから手を離せない下りだ。離したら間違いなくあの世いきだよ。
腰を目一杯後ろにずらしてブレーキをかけ続けるが、きつい勾配なのでどうしても荷重が前輪にかかってしまう。そのため後輪が浮き気味になり、絶えず小さくすべっているのがわかる。恐ろしい下り坂だ。
ダムを見上げるところまで下ってくると、リムがとてもに熱くなっていたよ。
ダムは下から見上げると迫力があるねえ。
三波石峡だよ。淡い緑色をしたきれいな大小の岩が見られる。
この登仙橋から下久保ダムまでの三波石峡は、国の名勝・天然記念物にも指定されている。三波石も天然記念物として、石の採集は禁止されているそうだよ。
だいぶ日が傾いてきたね。かなり薄暗くなってきたよ。
神泉橋の中ほどからの上流の景色だよ。山影が暗くなっている。
こちらは下流側だ。このさらに下流に、神水ダムという小さなダムがあるため、川が湖のようになっているんだそうだ。ライトグリーンの水の色がとてもきれいだよ。この美しい水の色は、峡谷の三波石の成分と関係しているのかな。
JR八高線の児玉駅へ向かう。
途中、右手にちょっと気になる小山が目に止まったよ。てっぺんにこんもりと茂ったひとかたまりの木々が、まるでそり残した髭のように見える山だ。後で調べてわかったんだが、飯盛山城跡ということだった。埼玉国際ゴルフ場のなかにあるそうだ。城跡だったんだね。
みみ爺の希望で、6時39分発の電車に間に合うようにと、疲れた足と体で、先頭をきって急ぎ走ってくれているBさんの後姿は頼もしい。
今日はかなりきついルートだったけれど、とても楽しかったよ。
Bさん、IWAさんありがとう。お疲れ様。
今日は自転車仲間のBさんIWAさんと一緒なんだ。天気もいいし、楽しいサイクリングになりそうだね。
<西武秩父駅→合角ダム→下久保ダム→八高線・児玉駅>
いつものように秩父公園橋を渡っていくよ。荒川を渡る長さ630メートルの大きな斜張橋だ。
予報では、今日は夏日になるという。空が真っ青だ。最高の天気だね。
橋の上からの眺めだよ。武甲山は朝靄の中だね。
そして荒川の流れの様子。右手の山の上はミューズパークだね。
県道72号。前を行くBさん。
国道299号へ抜ける近道だが、ちょっとした上り坂だよ。日差しが急に暑く感じられる。
上り坂のピークで一休み。写真を撮るBさん、日陰にいるIWAさん。
下りは、汗が一気に吹き飛ぶようだ。涼しい。新緑の中を疾走する。
国道に出る手前で横道に入る。田舎道の緑は気持ちがいい。
円福寺手前のお地蔵さんだよ。
去年の9月にIWAさんと訪れている円福寺だ。この大きな山門は何度見ても立派だね。
日本庭園になっている境内に敷き詰められた石が日を浴びて白い。とても静かな境内だよ。
秩父七福神の延命寿老人だ。
円福寺を離れ、国道299号の上り坂を一つ越えると小鹿野町に入る。
赤平川に架かる赤平橋から見た下流の景色だよ。この少し下流には「ようばけ」という、たくさんの化石が出土している崖があるんだが、ここからは見えない。
新緑の中に藤の花だ。
車の多い国道をしばらく我慢して走る。日差しはほとんど夏の日差しのようだよ。
途中のセブンイレブンで水や食料を仕入れたあと、国道をそれ、小鹿野町の中心を通る県道209号へ入ったが、今日はちょうど小鹿神社のお祭りで通行止めになっていたんだ。それで、地元の人に教えていただいた一本裏の道を行くことにしたよ。
こんな裏道は生活観があって大好きだ。鐘楼があるよ。十輪寺の鐘楼だね。
十輪寺子育地蔵尊だよ。路地にこんな風にあるのが、なんかいい。
県道からの賑わいが聞こえてきた。
行ってみると、立派な山車が通るよ。
この小鹿神社の祭りは、小鹿野を代表する祭りで、4月の第3土曜日とその前日に行われる。初日には全国的にも珍しい屋台歌舞伎が見られるそうだよ。
いったん国道へ出るが、500メートルほど走ってダムへ向かう道に入る。
6~7%の勾配の上りだ。新緑がまぶしいくらいだよ。
日向は夏のような日差しだ。日陰は涼しい。
車はほとんど通らない。バイクや自転車にも会わない。静かでいい。
山も空もきれいだ。
2キロほど上ったところで落葉松トンネルだ。トンネルの入り口も柔らかな色の新緑に包まれているよ。
トンネルの中はとても涼しい。
トンネルから一気に下るとダム湖だ。西秩父桃湖という。
湖も山々も緑だ。なんて静かで美しい湖だろう。これを眼にしただけでも来た甲斐があるなあ。
合角漣大橋だ。橋の袂には「かっかくさざなみおおはし」と書かれていたよ。
橋の上からダムの方向を望む。
さあ、ダムの天端道へ向かうよ。前方の赤い橋は県道282号の倉尾橋だね。
合角漣大橋を振り返ってみる。すばらしい。
ひっそりと佇む石仏が一体。文化11年とあるから江戸時代のものだね。
これが合角ダムだね。つい最近まで、みみ爺は「合角」を「かっかく」と読むのを知らなかったんだ。
平成13年に完成したダムだからまだ新しい。重力式のコンクリートダムということだ。
ダムの名前は、水没したいくつかの地区の中でも合角地区が全戸水没し、その名前を永久に残したいとつけられたそうだよ。
天端道からダムの下をのぞく。
こちらはダム湖側だよ。
県道282号側から見た姿だ。
そしてダム下流の風景だね。
合角ダムを堪能したところで、倉尾橋を渡る。前方に見えるのは昭和トンネルだよ。
左手に静かできれいなダム湖を楽しみながらしばらくペダルを踏むと、林道に入る手前に秩父の名水“毘沙門水”の看板があったよ。
毘沙門水まではほぼ水平な道で、900メートルほどの距離だ。それで寄ってみることにしたんだ。
吉田川に沿ったほとんど起伏の無い走りやすい道だよ。吉田川は二子山に源を発する赤平川の支流だね。
「毘沙門水」には給水用の蛇口がいくつも並んでいたよ。わざわざ遠くから水を汲みに来る人が多くいるらしいが、今日はまだ一人もいない。
近くには毘沙門天がある。毘沙門天の脇からも水が出ていた。その水を空いたペットボトルにいただくことにした。
飲んでみると冷たくておいしい湧き水だ。カルシウムを多く含む水として知られているようだよ。
林道の入り口まで引き返して、いよいよ長久保線の上りのはじまりだ。
林道はずっと長久保川に沿って上っていく。沢を流れる水音が聞こえるよ。
日向は暑いが沢の水音が癒してくれる。
前を行くBさん、IWAさん。言葉も無く黙々とペダルを踏んでいる。
長久保の集落に入ったよ。
橋の向こう、民家の軒先の植え込みの枝に、ビールの空き缶で作った色とりどりのたくさんの空き缶風車が、とてもかわいらしく回っていたんだ。(写真にとっておけばよかった)
感心して見ていると、
「一つ持っていきな」
と、そばにいた人のよさそうなお爺ちゃん。
その空き缶風車がこれだよ。ブルーがきれいな金麦の空き缶だ。今はみみ爺の家の小屋の前に下がっている。弱い風でもクルクルよく回る。
若いIWAさんは急勾配をがんがん上っていく。しかし、日陰を見つけると、そこであとからヨチヨチ上ってくる遅い二人の爺さまたちを待っていてくれる心優しい人なのだ。
堰堤を落ちる水音が心地よい。
木が伐採された山肌はちょっと痛々しい。たぶん伐採されたのは杉の木だろう。花粉症になってしまったみみ爺にとってはありがたいけれど。
急勾配の上り坂はまだまだ続くよ。シャツは汗でびっしょりだ。
勾配はおそらく10%ほどだ。
「ててみず」の「てて」とはどういう意味だろう。しかし冷たくておいしい湧き水だよ。
地図を調べてみたら、この上に父不見山(ててみずやま)というのがある。そこからの湧き水なんだね。
ようやく勾配が落ち着いてきたよ。へとへとだ。
林道西秩父線との合流地点で、みんなでお昼をいただくことにしたよ。時間はすでに1時半を回っている。お腹がすくわけだ。朝ご飯を食べてから9時間が経っている。みみ爺はおにぎり2個とアンパンをあっという間にたいらげてしまった。
林道西秩父線は日陰があまり無い。暑くまぶしい日差しの中を進む。ピークの標高807メートル付近まではけっこうきつい上りだよ。
しかし、飽きることのない山々の景色を楽しみながらペダルをこいでいると、上りのきつさも忘れる。
ピークを過ぎると、あとは土坂峠までほとんど下りだよ。
土坂峠。県道71号の土坂隧道だね。トンネルの向こうは群馬県だ。
ここからは林道上武秩父線になる。しばらくはまた上りだ。
新緑の林道は気持ちがいいね。景色も最高!
上りの後は下りだ。
太田部峠のBさん。笑顔が疲れている。
また少し、林道上武秩父線をさらに上る。それほどきつい上りではない。走りやすい林道だよ。
さあ、ここからは林道太田部峠2号線だ。急な下りが6キロほど続くよ。気をつけよう。
ブレーキは握りっぱなしだ。
6キロある10%近い勾配の上りは大変だけど、下りはあっという間だ。
下り坂がいくらか緩やかになったところで一休みだ。首も痛い。ブレーキを握り続けた手も痛い。
花海棠というのだろうか、見事に咲いているよ。
林道から県道331号に出ると、新緑の中に神流湖のきれいな湖面が見え隠れしてきたよ。
きれいな景色だなあ。
遠くに見える赤いつり橋は琴平橋だね。多くの人が飛び降り自殺をしたとうわさされている心霊スポットだそうだ。
時間はすでに4時を過ぎている。だいぶ日が傾いてきているんだね。
今日最後の長い上りはきついね。でも、これを上れば、あとは下久保ダムまで下りだよ。がんばろう。
下久保ダムだ!
このダムも重力式コンクリートダムということだ。堤体がL字状に曲がっている。珍しいダムだよ。
ダムの天端道は広い。堤長は、主ダムと副ダムと合わせて605メートルもあるそうだよ。これは日本一長いんだそうだ。
天端道からダムの下をのぞく。
ここで堤体がほぼ直角に曲がっているんだ。
いい眺めだなあ!
あの道を走ってきたんだね。
国道464号の下久保トンネルを抜け、ここからダムの下へ出る道を下る。最大勾配23%ほどある急な下り坂だ。一瞬たりとブレーキから手を離せない下りだ。離したら間違いなくあの世いきだよ。
腰を目一杯後ろにずらしてブレーキをかけ続けるが、きつい勾配なのでどうしても荷重が前輪にかかってしまう。そのため後輪が浮き気味になり、絶えず小さくすべっているのがわかる。恐ろしい下り坂だ。
ダムを見上げるところまで下ってくると、リムがとてもに熱くなっていたよ。
ダムは下から見上げると迫力があるねえ。
三波石峡だよ。淡い緑色をしたきれいな大小の岩が見られる。
この登仙橋から下久保ダムまでの三波石峡は、国の名勝・天然記念物にも指定されている。三波石も天然記念物として、石の採集は禁止されているそうだよ。
だいぶ日が傾いてきたね。かなり薄暗くなってきたよ。
神泉橋の中ほどからの上流の景色だよ。山影が暗くなっている。
こちらは下流側だ。このさらに下流に、神水ダムという小さなダムがあるため、川が湖のようになっているんだそうだ。ライトグリーンの水の色がとてもきれいだよ。この美しい水の色は、峡谷の三波石の成分と関係しているのかな。
JR八高線の児玉駅へ向かう。
途中、右手にちょっと気になる小山が目に止まったよ。てっぺんにこんもりと茂ったひとかたまりの木々が、まるでそり残した髭のように見える山だ。後で調べてわかったんだが、飯盛山城跡ということだった。埼玉国際ゴルフ場のなかにあるそうだ。城跡だったんだね。
みみ爺の希望で、6時39分発の電車に間に合うようにと、疲れた足と体で、先頭をきって急ぎ走ってくれているBさんの後姿は頼もしい。
今日はかなりきついルートだったけれど、とても楽しかったよ。
Bさん、IWAさんありがとう。お疲れ様。