突然ですが、
「己巳己已巳」って、何と読むでしょう!?
答えは、「きみこいし」
~君恋し~なんて!
お洒落だこと。
今年は、巳年。
巳年の「巳」の言う字、「み」と、それから「し」とも読むのですね。
それにしても、
己と、巳と、已。
よく似てる・・・。
=2013/01/05付 西日本新聞朝刊=より。
日本語は面白いけれども難しい
▼漢字が難しい。鳥と烏、爪(つめ)と瓜(うり)など似た字もある。今は「ツメ」と打てば「爪」と出てくるパソコンがあるが、手書きだけの時代はそうはいかなかった。字形の違いを覚えやすく表現した言葉もあった。「爪に爪なく瓜に爪あり」
▼「巳」と「己」も間違えやすい。「已」もあるから紛らわしい。アルファベットのLに似た部分の縦棒がどこまで伸びているかで別の漢字になる
▼字画は少ないのに読み方が多いから余計ややこしい。読み方や意味するものを挙げてみよう。「巳」は今年のえとの「み」のほかに「し」と読む。「己」は「おのれ」「こ」「き」「つちのと」、「已」は「すでに」「やむ」「のみ」「い」
▼読み方を踏まえて次のような覚え方もしたという。「『み』は上に、『おのれ』『つちのと』下につき、『すでに』『やむ』『のみ』は半ば」。ここまでいろんな辞典を見て書いた。新年早々ややこしすぎる話を書いてしまったかもしれない
▼事のついでにもう一つ。「已己巳己」が四字熟語として載っている辞典を書店で見た。縦棒の伸び具合の確認に虫眼鏡が要りそうなこの4字は「いこみき」と読み、相互に似ているものの例えに用いられる。「いこみき」では味気ないから1字増やして「己巳己已巳ではどうか」(評論家ひろさちやさん)と言う人もいる。読み方は「きみこいし」
▼日本語は難しいけど面白い。
「巳年」の「巳」は、
胎児の形を表した象形文字なのだそうです。
また、蛇が冬眠から覚めて地上にはい出す姿を表しているとも言われ、「起こる、始まる、定まる」などの意味があります。
「巳」を動物にあてはめると「蛇」。
古来より、蛇は信仰の対象となっており、谷神(やとのかみ。谷や低湿地を司る)、豊穣神、天候神などとして崇められてきました。祭祀や祀りごとの「祀」に「巳」が用いられているのは、「祀」とは自然神を祀ることをいい、自然神の代表的な神格が巳(蛇)だったからです。
また、蛇は脱皮をすることから「復活と再生」を連想させ、餌を食べなくても長く生きることから「神の使い」として崇められ、全国各地に蛇神を祀っている神社があります。たとえば、七福神のひとつである「弁財天」は蓄財と芸能の女神ですが、蛇の形をした神として祀られていることも多いです。また、蛇の抜け殻を財布に入れて蓄財を願うなど、お守りにする風習が今でもみられます。
巳の特徴は探究心と情熱。蛇は執念深いとされていますが、恩を忘れず、助けてくれた人には恩返しをすると言われています。
2013年。どんな年になるのでしょう。
なにが、「起こり」
なにが、「始まり」
なにが、「定まる」
のでしょう。
・・・
今日はこの辺で