おなら吾郎の唄
またまた、
まず、最初に。
「参勤交代」とは
・・江戸幕府が諸大名を定期的に江戸に参勤させた制度。寛永12年(1635)家光の時代、制度化され、1年おきの在府・在国を原則とした。このため全国の交通は発達したが、大名は巨額の出費を余儀なくされ、その妻子は幕府の人質となった。
江戸に行くことを「参勤」、国許に戻ることを「交代」という。
前作の
【超高速!参勤交代】は、つまり、
「参勤」の物語。
今回の【超高速!参勤交代リターンズ】は、ですから、
「交代」の物語。
ということになります。
解説
・・幕府の陰謀で5日以内の「参勤」という難題を突き付けられた東北の弱小貧乏藩が、知恵を絞って危機に立ち向かう『超高速!参勤交代』の続編。前作で行きの「参勤」を果たし藩の取り潰しを免れた湯長谷藩一行が、彼らへの復讐(ふくしゅう)に燃える老中が仕掛けた謀略により、帰りの「交代」でさらなる大ピンチに見舞われるさまを描く。主演の佐々木蔵之介をはじめ、深田恭子、伊原剛志ら主要キャストが続投するほか、古田新太、渡辺裕之、中尾明慶、宍戸開ら多彩な面々が新たに参戦する。
あらすじ
・・八代将軍徳川吉宗の時代。老中・松平信祝の策略で、5日以内の「参勤」という難題を突き付けられた東北の弱小貧乏藩・湯長谷藩は、知恵をしぼって参勤を成功させる。帰りの「交代」はのんびり…だったはずが、蟄居が解け、彼らへの復讐に燃える信祝の陰謀で再びピンチに。藩主の内藤政醇は、湯長谷で一揆が起きたという知らせに驚く。それは、信祝が尾張柳生を使って仕掛けた陰謀だった。行き以上の速さでなんとか湯長谷にたどり着くが、田畑は踏み荒らされ、すでに城は乗っ取られた後だった。城を無数の幕府軍が取り囲む中、湯長谷藩はわずか7人という絶体絶命に危機にさらされる…。
参勤交代が、小さな諸藩にとって、いかに過酷なものだったのか、
前回の作品で、お勉強させてもらいました。
今回も、また
良いもんは勝つ。悪いもんは負ける。
勧善懲悪、権力に負けない小藩の気概が満ち満ちた、痛快娯楽時代劇です。
このポンコツな面々(し、失礼っ)が、すこぶる強い。
闘いが始まっても、なぜか負ける気がしない。ああ~痛快!痛快!
知恵とチームワークと運で、困難を痛快に!切り抜ける。
そこには、
藩主の殿様・内藤政醇のあたたかい人柄に支えられて。という根底があってからこそ、ですね。
田舎大名などとなじられても、政醇は何よりも民の幸せと豊かな田畑を守ろうとします。
「交代」で国元に戻る際、小浜海岸を走ります。
ロケ地は、福島県いわき市。
この海岸は、前作のロケの時は、震災の傷跡が残っていたのだそうです。
復興された小浜海岸、綺麗でした。
今回は、ちゃんばらが多かったです。あくまでちゃんばら。です。
アクション場面が増加しています。
あの、悪者!老中・松平信祝は、今回は尾張徳川家を担ぎ出して謀反まで企てます。
そこに、影の存在ではなく城の主となって表舞台で生きたいと願う尾張柳生たちの思惑も。
そう!そう!そう!
尾張徳川家からは、一人も将軍が出ていないのですよね。
実際、尾張の徳川宗春(映画では田口浩正さんが演じています。)は、8代将軍徳川吉宗(もち、市川猿之助さん。)と仲が悪かった。のだとか。
そして、そして、この尾張柳生家も、江戸柳生家をよくは思ってなかったのだとか。
うまいこと、史実を交えています。
ほんと、勉強になります。
で、
どのへんが実在していたのか、気になるところです。
湯長谷藩(ゆながやはん)
その本家筋の、磐城平藩(いわきたいらはん)
は、実在した藩なのだそうです。
佐々木蔵之介さん演じる、陸奥国湯長谷藩の第4代藩主内藤政醇(ないとう まさあつ)も、実在します。
それから、それから、
陣内孝則さん演じる悪徳家老役、松平信祝(まつだいら のぶとき)も、
おじさんの 老中格の松平輝貞(まつだいら てるさだ)も、実在の人物!なんだそう!!
超極悪人、信祝が、実際していたなんて!
ほんとうの松平信祝は、いい人だったみたいですよ。
これは、かわいそうだ。
藤沢周平さんの時代小説に登場する海坂藩は、まったくの架空の藩ですが、
この作品は、実在の藩名やその時代の人物を使った物語なんですね。びっくり。
ですが、はい
物語自体は、完全なフィクションです。
この物語の時代は享保20年(1735年)という設定、
史実の内藤政醇は、正徳元年(1711年)生まれなので、それだと24歳か25歳ということになります。
佐々木蔵之介さんは、46歳です。きゃは。
そこんとこは、目をつむって、
内藤政醇という名前と、
湯長谷藩の「忠孝・倹約・扶助」を旨とする藩法を、取り上げたのですね。
うまく、金なし、人なし、時間なし!の大ピンチを乗り切るアイデアと
うまくかみ合っています。
超高速!参勤交代リターンズ9月11日鑑賞
おなら吾郎 第11話です。
“芋掘り大会おなら吾郎”・・・
どうぞ観て
くださいね。
・・・