先週の水曜日は父の月命日でお墓参りに行ったので映画には行きませんでした。
今日は『ワールド・トレード・センター』(オリバー・ストーン監督)を観に行ってきました。コレ、絶対観たいと思っていたんですよ。同じ9・11を扱った作品に『ユナイテッド93』もあるんですけど、これは成田まで行かないと観られない。テレビで放映されるかDVDになるまで待ちます。
『ワールド・トレード・センター』は、崩壊したビルの瓦礫の下で生き延びた港湾局警察のマクローリン班長と警官のヒメノ氏、そして無事を祈る家族たちの物語です。
ビルの上層階に残された人々を助けるために向かった5人は崩落で下敷きになり、生き残ったのは3人。うち1人のドミニクは再度の崩落で絶命。ヒメノはかろうじて両腕が動かせるけど、マクローリン班長は顔だけしか出ていません。見ているだけで息苦しい。
そして時々、今にも崩れ落ちそうに瓦礫が降ってくるし、火も飛んでくる。何度もこれで終わりかと思ったことでしょう。
眠らないようにお互いを励まし、家族のことを話し合い、希望をつなぎます。
マクローリンは今朝起きた時、妻にキスをしなかったことを悔やみ、ヒメノはもうすぐ生まれてくる子供の名前でモメたことを楽しそうに話す。マクローリンはヒメノの存在でずいぶん助けられたと思います。ヒメノは深刻な状況でもフンワリとしたユーモアがある。
実際にマクローリンとヒメノを発見したのは2人の海兵隊員でしたが、うち1人は海軍予備兵で、当時は地方に住む会計士でした。テレビでこの惨事を見てニューヨークへ駆けつけ二次災害をものともせず根気良く生存者を探し続けたのです。この2人がいなかったらマクローリンとヒメノが生きて見つかったかどうかわかりませんね。
実際のマクローリンとヒメノは映画の中にも登場しています。マクローリンの方は画像がなく残念。
分かりにくいけど、手前がマイケル・ペーニャ演じるヒメノ。後ろに目だけ見えているのがホンモノのヒメノです。警官になるのに6年もかかったのに、わずか9カ月後に9・11に遭遇。現在は退職しています。
最後に、映画の中で言われた2001年9月11日、我々は「悪」を見たが、同様に人間の「善」も見たという言葉が忘れられません。
観客も中年層を中心に4割ぐらいの入りでした。見応えありです。
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諸事情があって、ようやっと見れました。
実話を基にした話でも、9・11テロを米国の視点で描いたものとなれば、ステレオ的で偏った描写をされたものを想像しがちでしたが、そんな心配は無用でした。
それにしても、、こんな役もできるとは、ニコラス・ケイジは、いい俳優さんです。
テロリスト側を描いても反感を買うだけでしょうから、それは当然です。
私はしかし、決してテロリストの肩を持つわけではありませんが『シリアナ』という映画に描かれた、自爆テロへと流れざるを得ない若者たちの気持ちも少しは理解できます。
無知で純粋な貧しい若者を丸め込み「純粋な心で死に、あの世で本当の命を得る。来世こそが真実だ」と言わせてしまう指導者たち。
行き場を失った若者たちがテロリストになってしまう現実を見ると、この問題はまだまだ根が深いなと思うのです。