いつかの花が咲いて

彼岸花の繊細
真心で祈れば
距離は無くなる

いつかの歌に今よりもっと
小さなわたしたちがいて
あっという間に匂いも夢も
思い出すような届きかたをする





わたしよりあなた
だいじに思う気持ち

届きたいと苦しむうちは
まだまだなんだろう

それでも

安心していたらいい

いつかの花が咲いて
たちまち愛しい腕の中へ

通りすがりに頬に

通りすがりに芙蓉
空に伸びる蕾の希望

とびきりとかやわらかくとか
花束のような言葉
この頃忘れていた日常の細々





頬にふれる肩を抱く心を寄せる

花鳥風月には久遠とたった今が
手をとりあってただ戯れている

言い方の、ふわり花。

言葉の並べ順は花を咲かせるようにね
純粋な花壇だね慇懃無礼にはならないね

君は豊かな変換キーを持っている
気持ちをのせる翼も飛べる空もすべて





繊細な言い方の、ふわり花
天使が横切って光がさして

誰もが優しさの源から
うまれてきたと再確認したんだ

おしろい花

おしろい花で遊んだ昔
虹をみつける天才だった





たましいの芯に揺るぎない温かさ
こぼれた涙が星空に還っていくよ

好き　ときめきで生きていた　これからも　ずっと

木に咲く花の

降るすべてが夢
泡雪のような幻が真実になる

どんなに蓋をしてもこぼれだしてくる





木に咲く花の遙かな優しさ
宇宙の信号を受けとりながら僕等は行こう

瞬く間に

満開の月見草
あなたはとても優しそう
悲しみの塊を
ただ静かにのみ下した
月の夜に咲いた





蕾がほころびあっという間に
咲くなんて知らなかったよ
奇跡の力のスピードのやりとりを
空間の妖精が教えてくれたんだね

いつでも染まる

太陽の下で焦がす肌
残像は淡く気まぐれ

心の綱引きみたい
ちょっとの散歩に
いっぱい汗をかいたね





朝顔が聴いていた
海辺でくつろぐ人のお喋り
幾つかの星の言葉の端々を

あなたが好き　でいつでも染まる

エンジェルトランペット

天使のトランペットが
薄桃色で鳴り響いたよ

君は木霊を返すように
明るい陽射しの似合う笑顔で





幸福ばかりだったよ
ずっと受けとっていたよ
ネガだってポジに変わったよ
これからだってずっとずっとさ

天使のトランペットが
手をつないで歩くふたりに
薄桃色で鳴り響いたよ

永遠の薔薇

あなただから永遠の薔薇
ときめきのそのままに生きて
歓びの広がるのをまた歓んで
あなただから永遠の薔薇
そのままがしなやかな優しさ

受けとるかたち 抱きとめるかたち

花は受けとるかたちをして
君は抱きとめるかたちをして

今年もみつけたヒルガオの
やわらかいピンクに注いだ愛




おとぎばなしが本当になったのか
おとぎばなしのほうが真実だったのか

いまではどちらでもいいこと
いまではとてもたいせつなこと