出逢えたね。
君もそれを知っていたね。
痛みと闇の反転したひかりあふれる場所を。
出逢えたね。
君もそれを知っていたね。
痛みと闇の反転したひかりあふれる場所を。
ふと口にしたお菓子の
せつない味を識って
愛されたい
その不思議に困難なこと
波紋がまだら模様にひろがっていく
空にいちばん早くひかる
星のように駆けていけたらいいのに
猫がつけた半月の傷が
消えるまでに数えた星のきらめき
わたしが空を織り上げるのを
邪魔したりしないでどうかみつめていて
どこにいても
あなたはあなたのままで
逢えずにいた日々
わたしの孤独はわたしのもので
つよがりも見透かされて
夜のしらべにあらわれて
まるくすべらかな輝石となった
これは刹那の月のかけら
かなしい夢で終わらせないわ
わたしのくちづけは久遠を呼ぶの
あなたは階段の高いところにいて
遠く雲がへだてている
もうすぐ霞んで見えなくなる
お別れを決意しなくてはならないのに
揺らぐ気持ちをどうしたら
こんなにも違う場所へ来てしまった
夢の出口の乾いた風
幾多の歴史を識るより、早くあなたに逢いたい。
スローダンスはもう嫌。
誰よりもこころに飛べるのに。
両手を広げて。
さらってくれないと、もっと我儘言うからね。
泣きやまなかった
あの日のわたしに
壊れずにいて、
と祈ってくださった
ひたすらに眩しい初夏の手紙
空のてのひらに
遥かに抱かれた
翼の傷が癒えた今もわたしをとこしえに
はばたかせるのはあなたの深い微笑です
自分のためにうたわない人魚
夜明けの海にさんざめくひかりの
そのうしろで泣いている
悲哀の涙はつつましく流されている
届けておいで
だいじなひとへ
君のひだまりをたくさんつかって
真珠のような気持ちを
泡にならない
なってはいけない
行っておいで
二人してベッドから脱け出せば
朝食をすっかり忘れてしまう
小鳥の言葉で話そうよ
蕾の言葉で話そうよ
沈黙が訪れたなら
蒼い海に漂って
おなじ夢がみられないなら
おなじ星を目指して歩こう
だいすき、は一瞬だけど
愛してる、は永く宇宙を温める
