ありえない

実はなんでもありうるんだけどね。
「ありえない」といった事態もありうるんだもの。

「ありえない」ってばっさり斬られた世界は泣き出しそう。





君が受け容れなくても、それもありうる。
ねえ、なんでもありながら尚且つなんでもないんだよ。

こんにゃく問答みたいになっちゃったね。
僕はそれでも周る星の豊かさを信じているよ。

おしろい花

おしろい花で遊んだ昔
虹をみつける天才だった





たましいの芯に揺るぎない温かさ
こぼれた涙が星空に還っていくよ

好き　ときめきで生きていた　これからも　ずっと

人魚

エメラルドの海
葉っぱのさざ波

しあわせを届けたら
きららかに寄せて返す





失くしたものは、そう
粉々に消えてはいなかった
記憶から魔法みたいに立ちのぼる薫り

やさしいわたしになることが
今とても必要だと
いつまでも必要だと

波間から顔を出した人魚のように悟ったのだ

いつでも猫を抱けるように

光の鱗を幾つもつけて歩いたら
きらきら好きの猫に出会える





しあわせの磁石を
心の真ん中に持っていたら
…なんだかわくわくするね

いつでも猫を抱けるように
真理をシンプルに解釈しておきたいの

平和

心の平和はどこかと訪ねたら
「キミの中だよ」いつも同じ答え





好き嫌いがなんとはなしに減るように
手放せるもの抱きしめるもの
範囲がゆるやかに自由になったかもね





おなじみの場所で眠って
幾つか違うストーリーの夢を見る
それってもう平和だね
ボクは健やかなんだね

また後でね

不愉快なことすべてをあえて口にしないことで





君は本当に君らしくいられると思うよ　じゃ、また後でね

頬と頬

汗をかいて帰ってきた
水飴越しに目を細めて
透かして見たような思い出

桃色の浴衣　蝶々結びの約束
風は変わり夏は行くけれど





心で持っていけるもの
大丈夫　すべて忘れていない

頬と頬　そっとかすめた
たちまち紅に染まる

たましいが強くあまくふるえる音がしたよ

木に咲く花の

降るすべてが夢
泡雪のような幻が真実になる

どんなに蓋をしてもこぼれだしてくる





木に咲く花の遙かな優しさ
宇宙の信号を受けとりながら僕等は行こう

瞬く間に

満開の月見草
あなたはとても優しそう
悲しみの塊を
ただ静かにのみ下した
月の夜に咲いた





蕾がほころびあっという間に
咲くなんて知らなかったよ
奇跡の力のスピードのやりとりを
空間の妖精が教えてくれたんだね

にっこり

なるようになる、とおなじしくみで
「おんなのこはわらっているといいんだよ」も
おとなになるほど、そうだよな、っておもえた

うちゅうもわらっていた
たましいもほほえんでいた

だから、ちじょうにはなをさかせるあなたのばんだよ、と





あおぞらのようにわらっていたらね、
あ、おとこのこもつられてにっこりしだしたよ。