ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

輝く星

2020-12-16 | クリスマス

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日曜の晩から月曜日の朝方にかけて、双子座流星雨到来があった。あいにくカリフォルニア州中部は久しぶりの雨で夜空には雨雲しかなかったが、インターネットのおかげで自宅に居ながらにして、日本やスペインの夜空をリアルタイムで見ることができた。途中何度か人工衛星が左から右へ流れ、時折航空機も光の点滅と共に現れ消えていった。

天体観測には冬の凍てつくように瞬く夜空が、一番好きだ。空気が幾分澄んでいるのは気のせいだろうか。そして冬のこの時期、流星雨があろうがなかろうが、しばしば私はあのベツレヘムの星について思いを馳せてしまう。

三年前のブログですでにベツレヘムの星について書いたが、昨日2020年12月14日付の英国BBC放送のSky at Night Magazine (夜空の雑誌)でナイジェル・ヘンベスト氏の記事を読み、その番組も今年鑑賞した。題してStar of Bethlehem: did it really exist?(ベツレヘムの星:それは実際に存在したか?)である。ご存知のように、何世紀も昔から、天文、数学、宗教学などの科学者は、ベツレヘムの星が一体宇宙のどの現象だったのか、東方の賢者たちをベツレヘムへ導くほどの強烈な光を放った存在はなんだったのかを立証しようとしている。

BBCの放送でも、スーパーノヴァ(超新星)、ノヴァ(新星)、彗星、複数の星(木星と土星)の会合(あるいは合)、木星と土星と魚座との合、流星などなど提案をしていたが、いずれも確固たる証明は未だ成り立ってはいない。そのために、外周りから本題に近づこうと、真のキリスト降誕はいつか、三賢者はどこからやってきて、どこであの輝く星の光を観たのか、などを掘り下げようという試みだった。

実際のキリスト降誕は冬至後の12月25日ではなく、羊飼いが原野で羊を放牧していることから、雪も降る寒さの冬ではなく、おそらく4月から9月の間のどれかの日であることは間違いない。

そしてキリスト降誕時に生存していたローマ帝国のヘロデ大王が、生まれたのは紀元前73年で、没年は紀元前4年であったことを鑑みると、キリストの降誕は、ヘロデの晩年周辺の紀元前4年あたりではなかったかという見方がされる。

もともと西暦(キリストの誕生から始めるとする)は、ローマの神学者ディオニュシウスが、6世紀に算出したもので、今日算出されるキリスト降誕年と4年ほどのずれがあるとされている。それは新約聖書の二つの書かれていることによる。ひとつは、ルカによる福音書第2章に「国勢(人口)調査があった年にキリストが誕生した」とあるが、それは紀元前4年とされる。次にマタイによる福音書第2にある「ヘロデ大王による男子幼児虐殺令」があったのも紀元前4年とされているからである。もちろんそこに歴史的な裏付けはないが、当てずっぽうではない、知識に穿った推測である。

東方の三賢者はベツレヘムの東にあるメソポタミアでその輝く星を見たと言われる。古代メソポタミアでは占星学や天文学が盛んで、進んだ知識を三賢者(マギと呼ばれるゾロアスター教あるいはそれ系統の司祭)は持っていたと言われている。

マタイによる福音書(2:1-16)によるが、キリストの降誕時、(おそらくメソポタミア)で良き知らせを意味する輝く星を見た三賢者(マギ)が星に導かれて、エルサレムへ赴き、ユダヤ人の支配者のヘロデに誕生した御方はどこかと尋ねた。

ヘロデ大王は新しい王など沽券に関わると動揺しつつ、側近に尋ね、側近は(旧約)聖書の記述からすると、それはベツレヘムであると三賢者に教えた。彼らは輝く星にしたがってイエスのいる場所に着くことができ、幼子の前で、ひれ伏し、黄金、乳香、没薬を贈り物として捧げた。

ヘロデ大王は「新しい王」など生まれては困るので、その「王」の居場所を教えるよう三賢者に命じていたが、彼らは啓示により、ヘロデを避けて別の道から故郷に戻った。依ってヘロデは怒り、ベツレヘムとその周辺一帯にいた2歳以下の男子の幼児虐殺を命じたが、イエスは両親とともにすでにエジプトへ逃れていたわけである。

キリストの降誕年を紀元前4世紀とすると、その輝く星はおそらくその頃実際にあった惑星間(魚座の天体も含む)の「合」であった可能性はある。然し乍ら、それを「観て」救い主の降誕を知ったのは、羊飼いと三賢者である。羊飼いは天の使いによってキリスト降誕を知り、三賢者同様に星に導かれてキリストの元へ赴いたのだ。万人が見上げて、その意味を理解した旨の表記はない。

この輝く星を「科学的」に立証しようとする科学者の努力は立派だが、信仰の力、と思う方が、より真実に近いかもしれない。たとえ日本や中国の古書に彗星や合や超新星らしき天体状況が記され、朝鮮半島でも観られたという記録があったとしても、人々はその意味を一つも知ってはいなかった。

そんなことをそぞろに考えているが、今日のハッシュタグ#輝く星は、その星についてではなく、その星のように輝きを持って人々を明るく照らす人々についてである。つい脱線して趣味的な思考を展開してしまったが、ブログ界において輝く星のような方々がたくさんいらっしゃり、そのお一人お一人に毎日たくさん私は感化され、多くのお教えをいただいていることの感謝についてなのだ。

そのたくさんのブログ名を一つづつ星型の金色の紙に書いて、切り取り、それだけで一本のクリスマスツリーの飾り付けが終わりそう。ブログを始めて、なんとたくさんのことを学び、感動し、感謝してきたことだろうか。また日頃から恩師、同僚、隣人、友人、そして遠く離れた家族親戚への感謝も記したら、もう一本クリスマスツリーは必要になりそうだ。

この場にて、皆様に深く感謝申し上げます。私に多くのお知恵をお与えになってくださり、本当にありがとうございます。学びとは幾つになっても面白いものです。

さて、至近の次なる天体ショーは、21日頃の土星と木星の「合」である。これが一番クリスマスの星にふさわしいと、巷は囁いているので、6歳児の天体望遠鏡も用意して、夜更かしする予定である。

 

2020年、三賢者(モデルナ、ファイザー、アストラゼネカ)は、この東方に輝く星(注射器)を目指している。米国ではこの月曜日からワクチン接種が始まった。月曜日に接種を受けた医師は、このワクチンの持つ意味はと問われ、希望です、と答えたのが印象的だった。まずは医療関係者・老人施設関係者から。この星がもっと健康な世界へ導いてくれるように切に願う。

 

 

 

 

 

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