(9時25分、プライム、コード5401)日本製鉄が一時逆行高となるなど、相場急落のなかで堅調だ。
前日終値(3192円)近辺での推移が続いている。2025年3月期(今期)の連結純利益(国際会計基準)が前期比38%減の3400億円になる見通しだと1日に発表した。
従来予想(3000億円)から上方修正した。鋼材市況が弱含むなかでの会社計画の上方修正を好感した買いが支えとなっている。
鉄鋼需要の低迷は続くが、原材料価格と鋼材の販売価格との差であるマージン(利ざや)が改善する。モルガン・スタンレーMUFG証券の白川祐株式アナリストらは1日付リポートで「このタイミングでの会社計画上方修正はサプライズ」と評価する。
米鉄鋼大手USスチール買収を巡っては、日本製鉄の森高弘副会長兼副社長は1日の決算説明会で「米国の議員や労組関係者などを含め、これまで約700人と会ってきた」と話し、年内には買収を完了できるとの認識を改めて示した。
モルガンMUFGの白川氏は「引き続き買収完了に向けて日本製鉄の強い自信がうかがえた」とみていた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕