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32億年前の地球衝突で海を沸騰させた巨大隕石、「肥料爆弾」と呼ばれる理由とは

2025-02-08 20:18:42 | 災害・自然災害・気候変動・異常気象・火災・温暖化

ハーバード大の地球惑星科学助教ナジャ・ドラボン氏らは南アフリカのマコンジュワ山脈で研究を行った/Nadja Drabon/Harvard University
ハーバード大の地球惑星科学助教ナジャ・ドラボン氏らは南アフリカのマコンジュワ山脈
で研究を行った/Nadja Drabon/Harvard University

 

(CNN) 

今から30億年以上前、エベレスト山四つ分の大きさと推定される巨大な隕石(いんせき)が地球に衝突した。

研究によると、その衝撃は、意外にも地球上の初期の生命体にとって有益だった可能性があるという。

 

通常、巨大な隕石が地球に衝突すると、その衝撃は壊滅的被害をもたらす。6600万年前、現在のメキシコのユカタン半島沖に幅約10キロの小惑星が衝突したことにより、恐竜が絶滅した。

しかし、32億6000万年前、恐竜を絶滅に追い込んだ小惑星チクシュルーブの50~200倍の質量と推定されるS2と呼ばれる隕石が地球に衝突した時、地球はまだ若く、現在とは全く異なる場所だった、と語るのは、ハーバード大学の地球惑星科学助教ナジャ・ドラボン氏だ。

 

ドラボン氏は、S2隕石の衝突とその後の影響について詳述した研究論文の主執筆者でもあり、同論文は先ごろ学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に掲載された。

「(S2隕石の衝突時は)まだ複雑な生命は形成されておらず、細菌や古細菌といった単細胞生物だけが存在していた」とドラボン氏は述べ、さらに次のように続けた。

 

「おそらく、当時の海にも生命は存在していただろうが、栄養分が不足していたこともあり、その数は現在ほど多くはなかっただろう。

始生代の海を『生物学的砂漠』と表現する人もいる。始生代の地球は、ごくわずかな島が浮かんでいるだけの水の惑星だった。鉄分を豊富に含む緑色の海が広がり、奇妙な光景だったことだろう」

 

S2隕石の衝突は地球全体を混乱に陥れたが、その衝撃でさまざまな成分が放出され、それらが細菌の増殖に寄与した可能性がある、とドラボン氏は指摘する。

 

巨大隕石「S2」衝突後の出来事を示した図/James Zaccaria
巨大隕石「S2」衝突後の出来事を示した図/James Zaccaria

 

研究者らはこの岩の層を調査することでS2の衝突が地球規模の津波を引き起こしたと判断した/Nadja Drabon/Harvard University

研究者らはこの岩の層を調査することでS2の衝突が地球規模の津波を引き起こしたと判断した/Nadja Drabon/Harvard University

 

隕石衝突の甚大な影響

S2隕石の地球衝突時の直径は37~58キロメートルで、その影響は迅速かつ甚大だったとドラボン氏は語る。

津波が地球全体を襲い、衝突によって生じた熱は強烈で、海の表層が沸騰し、蒸発するほどだった。

 

ドラボン氏によると、海水が沸騰・蒸発すると、衝突直後の岩石に見られるような塩分が形成されたという。

衝突によって大気中に放出された塵(ちり)により、衝突から数時間以内に地球の反対側でも空が暗くなった。

 

大気の温度は上昇し、厚い塵の雲が日光を遮り、微生物は日光をエネルギーに転換できなくなった。

陸上や浅水域に生息する生物は、衝突の直後から悪影響を受け、その影響は数年から数十年にわたって続いたと考えられる。

 

最終的に降雨によって、海の表層が回復し、塵も海に沈んだ。

しかし、深海の状況は海上とは異なっていた。津波で鉄などの成分が巻き上げられ、海面に浮上した。

 

また浸食により、沿岸のごみが洗い流され、隕石に含まれていたリンが放出された。実験室での分析から、隕石の衝突直後に鉄やリンを栄養源とする単細胞生物が急増したことが分かっている。

ドラボン氏によると、生命体は急速に回復し、その後繁栄したという。

 

ドラボン氏は「隕石の衝突前も、海には多少の生物は生息していたが、それほど多くはなかった。

これは、浅海で栄養素や鉄のような電子供与体が不足していたためだ」と述べ、さらに次のように続けた。

 

「しかし、隕石の衝突でリンなどの重要な栄養素が世界規模で放出された。ある学生はこの衝突を『肥料爆弾』と表現した。全体的に見ると、これは地球上の初期生命体の進化にとって非常に良いニュースだ。

なぜなら、生命の進化の初期段階では隕石の衝突が現在よりもはるかに頻繁に起こっていたからだ」

 

 

衝突の影響はさまざま

S2と小惑星チクシュルーブの衝突は、異なる結果をもたらしたが、これは隕石の大きさや、衝突時の地球の環境の違いによるものだ、とドラボン氏は説明する。

チクシュルーブ衝突体は、地球の炭酸塩プラットフォームに衝突し、大気中に硫黄を放出した。この硫黄がエアロゾルを形成し、地表の気温を急激かつ極端に低下させた。

 

そして、どちらの衝突でも、多くの生命体が死滅したが、S2の衝突の後、浅瀬に生息する太陽光依存型の頑強な微生物は、海が再び満たされ、塵が沈んだ後、急速に回復しただろうとドラボン氏は推測する。

ドラボン氏は、「S2衝突時の生命ははるかにシンプルだった」とし、「朝、歯を磨くと、口の中の細菌を99.9%除去できるかもしれないが、夕方までに元に戻っている」と付け加えた。

 

 

CNN記事2025.2.7より引用

 

 


LA大規模火災 被災者の多く“保険未加入”か 現地特有の事情とは【サタデーステーション】(2025年1月11日)

2025-01-13 20:47:18 | 災害・自然災害・気候変動・異常気象・火災・温暖化

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https://www.youtube.com/watch?v=qN5-iBuGhTU

 

 

 


【ロサンゼルス山火事】死者24人、経済的損失は23兆円以上か SNSでは“陰謀論”も

2025-01-13 20:38:42 | 災害・自然災害・気候変動・異常気象・火災・温暖化

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https://www.youtube.com/watch?v=MMgCAaJqu4I

 

 


米国に大型ハリケーン直撃 気候変動、膨らむ代償   国際ニュース追跡2024③

2024-12-30 12:40:57 | 災害・自然災害・気候変動・異常気象・火災・温暖化


ハリケーン「ヘリーン」の被害を受けた建物(10月3日、フロリダ州)=ロイター

 

米国で9〜10月、大型ハリケーンが相次ぎ上陸し大規模な被害が出た。2024年は欧州や東南アジアでも豪雨による大洪水が発生した。

気候変動が一因とみられ、自然災害に伴う損失は増加傾向が続いている。

 

9月26日にハリケーン「ヘリーン」が米南部フロリダ州に上陸し、北上した。

米主要メディアによると、南部ジョージア州アトランタで48時間降水量が観測史上最大を記録。米国全体の死者は200人を超えた。

 

立て続けに10月9日にはハリケーン「ミルトン」がフロリダ州に上陸し、同州の多くの地域が冠水した。

南部ノースカロライナ州政府は今月13日に公表したヘリーンに関する報告書で、被害額や防災に必要な金額は合計で596億ドル(約9兆3700億円)と推計した。

 

連邦政府や州などから見込む復興資金の合計は、その6割未満にとどまる。

2500以上の事業者が物的損害に対応するための融資を中小企業庁に申請したものの、融資を受けられたのは11業者しかない。同庁の資金が尽きたためで、追加資金の捻出には連邦議会の承認が必要という。

 

21日に成立した連邦政府の「つなぎ予算」には、ノースカロライナ州など被災した地域の支援に1000億ドルほどが盛り込まれた。

同州選出のトム・ティリス上院議員(共和党)はX(旧ツイッター)に「州西部を再び完全にするのに重要な頭金だ」と投稿した。

 

暴風や洪水など自然災害による経済損失額は世界で増加傾向にある。

世界気象機関(WMO)は23年にまとめた報告書で、10年代の損失額は1兆4800億ドルに達すると発表した。1970年代と比べて8倍ほどの規模に膨らんだ。

 

 

国際医学誌ランセットなどは61年から90年までの平均と比べて、2014年から23年の異常降雨の平均回数が増えた陸地の面積は世界の61%に上ると分析する。

豪雨は世界各地に甚大な被害をもたらした。スペイン東部バレンシア自治州では10月から発生した洪水で220人以上が死亡。ブラジル南部リオグランデドスル州は4月末からの洪水で180人以上が亡くなった。東南アジアでも9月、台風11号(ヤギ)に関連した水害が多発した。

 

豪雨被害が相次いだ背景の一つには、温暖化による海面水温の上昇がある。

日本の気象庁によると、23年の世界の年平均海面水温は平年値と比べ0.4度高かった。統計を開始した1891年以降で最高を記録した。

 

三重大の立花義裕教授は「海面水温の上昇幅は中緯度が熱帯地方より大きい」と指摘する。

このため日本近海や地中海の沿岸など中緯度に位置する先進国でも豪雨が起こりやすくなったという。

 

温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は、気温上昇を産業革命前から1.5度以内に抑える目標を掲げる。

11月の第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)では、温暖化対策で先進国から発展途上国向けに拠出する「気候資金」について、2035年までに現在の3倍の少なくとも年3000億ドルに増やすことで合意した。

 

米国は25年1月に気候変動問題に懐疑的なトランプ次期大統領の就任を控える。パリ協定からの再離脱を公言しており、世界的な取り組みが停滞する懸念も強まっている。(小林拓海)

 
 
 
日経記事2024.12.30より引用