ファーウェイはiPhone16とほぼ同時の10日に商品の発表会を開く(ファーウェイのSNSより)
【広州=藤野逸郎】
中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は7日、新発売する三つ折りの折り畳み型スマートフォンの予約を受け付け始めた。
公式サイトでは中国時間の午後0時8分に始め、7時間で約130万人の予約が入った。米アップルが新型の「iPhone16」を発表する直後の10日にこの商品の発表会を開く予定で、注目されている。
商品名は「Mate XT」で20日に発売する。本体の色は赤と黒を用意する。価格や詳しいスペックは明らかにされておらず、10日の発表会で正式に説明する見通しだ。
同社が三つ折りのタイプを発売するのは初めてで、中国では反響が大きい。
ファーウェイは10日の発表会で、中国の自動車メーカーと共同展開する電気自動車(EV)など新エネルギー車のブランドの新商品も発表する。
中国ではスマホの販売店で新エネ車も展示しており、同時に発表することで相乗効果を狙っている。
カナダの調査会社テックインサイツによると2024年4〜6月期の折り畳み型スマートフォンの出荷量は世界で前年同期比85%増加した。
世界シェアの首位はファーウェイで、韓国サムスン電子と中国vivo(ビボ)が続いている。
三つ折り型の新商品の発売により、ファーウェイのシェア拡大に拍車がかかる可能性が大きい。
同社は米政府の輸出規制により高性能半導体が調達できなくなり、高速通信規格「5G」のスマホが作れずスマホ全体のシェアが低迷した。
23年に発売したスマホから独自開発した半導体を搭載して5G相当の性能を実現し、中国で販売が復調してきた。新型iPhoneとほぼ同時に新商品を出し、国内シェアの拡大につなげる。