goo blog サービス終了のお知らせ 

Renaissancejapan

哲学と宗教、財閥、国際政治、金融、科学技術、心霊現象など幅広いジャンルについて投稿しています

Google、解体シナリオ強まる 広告にも独占認定(日経2025.4.18)

2025-04-18 12:59:41 | AI・IT・ソフトウェア・サイバーセキュリティ・メタバース・NFT・ゲーム、


グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)㊧は米司法省との2つの訴訟に直面している

 

【シリコンバレー=渡辺直樹】

米連邦地裁は17日、米グーグルのネット広告が独占にあたるとする一審判決を出した。

グーグルは主力の検索サービスをめぐる別の反トラスト法(独占禁止法)訴訟でも一審で敗訴している。

 

検索と広告を組み合わせてユーザーを囲い込む手法に国家がメスを入れる「解体シナリオ」が現実味を帯びてきた。

「グーグルは10年以上にわたる契約と技術統合を通じて独占力を確立した」。米東部バージニア州の連邦地裁の判事は判決文のなかで、グーグルの企業向けネット広告サービスの一部が反トラスト法に違反していると認定した。

 

2024年8月には首都ワシントンの連邦地裁で争われている検索サービスをめぐる訴訟でも、グーグルが独占状態だと認定する一審判決が下されている。

米司法省や州政府を相手取った2つの大型訴訟に直面するグーグルにとって、手痛い「2連敗」となった。

 

 
 

先行する検索をめぐる訴訟では、独占の是正に向けた事業売却案などの審理が4月中に始まる。

グーグルは今後、屋台骨である広告事業についても売却や分割を迫られる可能性がある。同社のお膝元である米国の司法判断は、テクノロジー企業の肥大化を警戒する欧州や日本など各地の独禁当局を勢いづかせることになる。

 

 

グーグルは控訴へ

今回、バージニア州の連邦地裁で反トラスト法違反かが争われたのは、メディアやコンテンツ事業者が運営する各種ウェブサイトのネット広告枠を売り買いするグーグルの企業向けサービスだ。

グーグルは08年にネット広告専業の米ダブルクリックを買収するなど、M&A(合併・買収)によって企業向け広告事業を強化してきた。

 

広告枠の売り手側に提供する販売・管理システムと、買い手側向けの購入システムに加え、両者をつないでマッチングする取引市場の3分野で高いシェアを握るようになった。

原告側の米司法省はグーグルが広告枠の取引において売り手と買い手の両面で強い支配力を持つことを利用し、自社のサービスに顧客を誘導することで不正に価格をつり上げていると主張した。

 

連邦地裁はグーグルが手掛ける3つの企業向け広告サービスのうち、売り手側向けのシステムと広告枠の取引市場の2つの抱き合わせによって他社を排除し、市場を独占していると認定した。

訴訟は今後、独占の是正策を議論する手続きに進む。

 

 

 

一方、連邦地裁は買い手側が使う広告枠の購入システムについては独占ではないと結論づけた。

過去のM&Aを通じた業容拡大にも違法性を認めなかった。

 

こうした判決を受け、グーグルは「半分は勝訴した」との声明を出した。同社は判決を不服として控訴する考えを示しており、法廷闘争は長期化する可能性が高い。

 グーグルは検索エンジンやブラウザーなど様々なネットサービスやソフトウエアを無料で消費者に提供し、収集したデータを使った効果的な広告サービスで稼いでいる。

 

親会社である米アルファベットの売上高の約8割をネット広告が占め、そのうち検索連動型が約8割、外部サイト向けの広告が約1割を占める。

 

ネット検索市場で圧倒的な地位を築いたグーグルだが、直近では人工知能(AI)を使った新たな検索サービスを手掛ける米オープンAIなどの追い上げを受けている。

検索と広告の両事業でグーグルの独占を認めた2つの独禁訴訟は、テック業界の勢力争いにも波及する。

 

 

トランプ政権の出方が焦点

今回、一審判決が示されたグーグルの広告をめぐる独禁訴訟は、バイデン前政権下の23年に提訴されたものだ。

バイデン前米大統領は政権幹部に対テック企業強硬派を起用し、米アップルや米アマゾン・ドット・コム、米メタともそれぞれ独禁訴訟で対峙してきた。

 

1月に発足したトランプ米政権はバイデン氏が任命した独禁当局の幹部らを交代させたものの、テック企業との訴訟にどう向き合うかははっきりとしていない。

反トラスト法の専門家の間でも「トランプ政権は巨大企業を有害とみなしているようだが、どのような解決策が導き出されるかはまだわからない」(米ノースイースタン大学のジョン・クウォカ教授)との声が漏れる。

 

米フロリダ大学のマーク・ジャミソン教授は「現時点でトランプ政権はビッグテックに対する訴訟にほとんど影響を与えていない」と指摘する。

「トランプ米大統領とバンス米副大統領が企業の実際の運営方法について理解を深めるにつれ、(米政府が)ビジネスモデルを支配しようとする野心を抑えるようになるのではないか」と予想している。

 

 

 
β版
Ask! NIKKEI
この機能はベータ版として提供しています

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

 

 

 

 

遠藤直紀のアバター
遠藤直紀
ビービット 代表取締役
ひとこと解説

利用者の利益の観点から、本当に難しい問題だと捉えています。

まず、広告市場に競争があって企業の宣伝活動が適切な費用で行えれば、その企業が提供するサービスや商品の原価も抑えられるため、消費者にとっては好ましく、デジタル広告市場が独占されている現在の状態は変えていく必要がありそうです。

 

一方で、グーグルが無料で提供しているブラウザのクロムは日本でも世界でもシェア一番で、切り離されると利用者の不便も大きくなります。

地図や翻訳などのグーグル サービスとの連携がばらばらになりますし、パソコンや携帯などの複数端末での同期も切れてしまいます。短期的には利用者側の負担もそれなりに大きくなりそうです。

<button class="container_cvv0zb2" data-comment-reaction="true" data-comment-id="52487" data-rn-track="think-article-good-button" data-rn-track-value="{"comment_id":52487,"expert_id":"EVP01182","order":1}">いいね4</button>
 
 
 
 
ビッグテック

Google、Amazon、Meta(旧Facebook)、Apple、Microsoftなどアメリカの主要IT企業「ビッグテック」の最新ニュースと解説をお届けします。

巨大企業たちのビジネスや各国による規制などについての最新記事や解説をご覧いただけます。

 

 

 

 

日経記事2025.4.18より引用

 

 

 

<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=425&h=425&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=31e630ec0318567742d0ca79e39e769e 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=850&h=850&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=c4b3b362b1d2a40df22e31b1c70d1bde 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=425&h=425&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=31e630ec0318567742d0ca79e39e769e 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=850&h=850&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=c4b3b362b1d2a40df22e31b1c70d1bde 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=425&h=425&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=31e630ec0318567742d0ca79e39e769e 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=850&h=850&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=c4b3b362b1d2a40df22e31b1c70d1bde 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=425&h=425&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=31e630ec0318567742d0ca79e39e769e 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=850&h=850&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=c4b3b362b1d2a40df22e31b1c70d1bde 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=425&h=425&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=31e630ec0318567742d0ca79e39e769e 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6283195018042025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=850&h=850&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=c4b3b362b1d2a40df22e31b1c70d1bde 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>

Microsoft、GAFAに主役交代迫る ナデラCEOのAI逆転劇  Microsoft、設立50周年企画まとめ読み(日経記事2025.4.14)

2025-04-14 10:22:58 | AI・IT・ソフトウェア・サイバーセキュリティ・メタバース・NFT・ゲーム、


左から創業者のビル・ゲイツ氏、2代目CEOのスティーブ・バルマー氏、3代目のサティア・ナデラ氏

 

マイクロソフトは4月4日に設立50年を迎えました。

ビル・ゲイツ氏らが創業し、パソコンの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」が世界的に大ヒットした黄金期を経て、スマートフォンの時代の到来とともに米グーグルや米アップルにデジタル革命の主役の座を奪われました。

 

人工知能(AI)時代の到来とともにビジネスモデルを大転換し、時価総額は一時首位となり、再び盟主の座をうかがっています。

AIはかつてないスピードで進化し、人知をしのぐ万能AIの登場も近づいています。AIがもたらす破壊的なイノベーション(技術革新)に乗り、逆転劇を主導した3代目のサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)。

 

独自の高速経営や巧みな提携戦略にはどんな秘訣があるのでしょうか。マイクロソフト設立50周年に合わせて企画した関連記事をまとめました。

 

 

Microsoft、栄枯盛衰の50年 パソコン普及からAIの雄へ


マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏㊨とポール・アレン氏

 

米マイクロソフトが4月で設立から50年を迎える。安価で使いやすいソフトウエアを武器に、企業や一般家庭に世界約14億台のパソコン、55億人が利用するインターネットを広める立役者となった。

スマートフォンでは技術革新に乗り遅れ、米グーグルや米アップルに敗れるも、クラウドコンピューティングや人工知能(AI)で復活を果たした。50年の栄枯盛衰を振り返る。…記事を読む



マイクロソフト、ナデラ流高速経営 直轄部隊と対話徹底


マイクロソフトのサティア・ナデラCEOとコパイロットのロゴ

 

米マイクロソフトが設立50周年を迎えた。人工知能(AI)を軸に過去最高益を更新し、時価総額は約3兆ドル(450兆円)と米アップルに次ぐ2位につける。
 
高成長を続けるサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)の経営には16人の直轄チームを中心とする徹底的な対話や縦割り廃止など、ウィンドウズの成功体験と大企業病を脱するための秘訣がある。…記事を読む
 
 
 
 

マイクロソフト、AI自社開発に OpenAIに頼らず

 


オープンAIにいち早く着眼したマイクロソフト・ナデラCEO

 

「今はオールイン(全力投資)する時だ」。そう言ったこともあるソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は1月、米国でオープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)と4年で5000億ドル(約78兆円)を投資するAIインフラ事業や提携を発表した。
 
オープンAIの新たな資金調達はSBGがリードしていくことになった。…記事を読む
 
 
 

Microsoft、国家と巧みなAI外交 背景に独禁訴訟の悪夢

 


フランスのマクロン大統領と握手するマイクロソフトのブラッド・スミス社長㊨=ロイター

 

「なかなか複雑な心境だ」――。中国発の人工知能(AI)DeepSeek(ディープシーク)ショックが米株式市場を襲った1月、マイクロソフトの内部でディープシークのある開発者が話題になった。

かつて中国の北京に本拠を置くマイクロソフト・リサーチ・アジア(MSRA)に所属していたためだ。…記事を読む
 
 
 
 
 
OS参入へゲイツ氏説得 Microsoft元副社長の西和彦氏



西和彦氏は現在、日本先端工科大学(仮称)設置準備委員会の特別顧問を務める
 
 
創業間もない米マイクロソフトで同社の経営に深く関わった1人の日本人がいる。アスキー創業者の西和彦氏だ。
 
日本でのビジネスを立ち上げ、同社初の基本ソフト(OS)「MS-DOS」の開発にも関与した。米国本社で副社長などを務めた西氏に、当時を振り返ってもらった。…記事を読む
 
 
 
 

Windows95生んだゲイツ氏の一声 中島聡氏が語る秘話

<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256011011042025000000-1.jpg?s=7e196eb3f9cf5ec0afb6ba9b7cb1d057 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>
4日に創立50周年を迎えた米マイクロソフト。その躍進には多くの日本人が関わっている。
 
基本ソフト(OS)「Windows(ウィンドウズ)95」などの開発に携わった中島聡氏もその一人だ。マイクロソフトはいかにしてOS市場をリードする存在になったのか。中島氏に在籍当時のエピソードを聞いた。…記事を読む
 
 
 

Microsoft本社の沼本CMO 「学び続ける経営陣」に強み

<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256055011042025000000-1.jpg?s=0f5f4fd872418c297693845611fd35f4 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>
<picture class="picture_p166dhyf"></picture>
   米マイクロソフトでOSの開発を担った中島聡氏

 
 
 

Microsoft本社の沼本CMO 「学び続ける経営陣」に強み

 


米ワシントン州レドモンドの本社でインタビューに応じるマイクロソフトの沼本健CMO

 

米マイクロソフトの本社でサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)の懐刀として
直轄部隊に所属する沼本(ぬもと)健・最高マーケティング責任者(CMO)に同社の
改革とナデラ経営の神髄について聞いた。
 
経営陣が「学び続ける組織」を徹底することで情報感度が高まり、経営スピードを速
めることにつながっているという。…記事を読む
 
 
 
 

Microsoft、AIで第3の創業 ナデラCEO「原則に忠実に」

<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6256069011042025000000-1.jpg?s=f7d17fa0910fb7c280e4c767a5681996 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>
マイクロソフトが開催するイベント「AIツアー」で基調講演するサティア・ナデラCEO
(3月27日午前、東京都江東区の東京ビッグサイト)
 
米マイクロソフトが4月4日、設立から50年の節目を迎える。変転を経た「古豪」が現在挑んでいるのが、最新の人工知能(AI)を活用した「第3の創業」だ。
 
テクノロジーの社会への浸透スピードが加速するなか、同社の行方は多くの産業や人々の生活を左右
することになる。…記事を読む
 
 

 

 
ビッグテック

Google、Amazon、Meta(旧Facebook)、Apple、Microsoftなどアメリカの主要IT企業「ビッグテック」の最新ニュースと解説をお届けします。

巨大企業たちのビジネスや各国による規制などについての最新記事や解説をご覧いただけます。

 

 
 
 
 
日経記事2025.4.14より引用
 
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 

AI・ビッグデータ、ベイズ統計学、故障予知、そしてアジャイル開発 RJ 人気記事
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/418ae510138ffae8574f33e7c8bf0c4e

弁護士に代わって、AIーAI間の交渉(ANAC)  RJ人気記事
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14beb7bfc6533abad9792339b24d638c

 
 
 
<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255844011042025000000-1.jpg?s=f1001008b522e0b02564b9e251d4a86a 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>
<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255821011042025000000-1.jpg?s=0c70d92df6436ec5f1ae6d4974f92b9f 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>
<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255772011042025000000-1.jpg?s=9350cfa445fd9d7f54c377c24a5008b6 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>
<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6255709011042025000000-1.jpg?s=1843d41907af2ae44a5ad0ed42d69079 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>

変化・貪欲・大胆、Microsoftの50年史に見る強さの秘訣

2025-04-04 14:27:42 | AI・IT・ソフトウェア・サイバーセキュリティ・メタバース・NFT・ゲーム、

設立から50周年を迎えた米Microsoft(マイクロソフト)は、なぜ今も強さを維持できるのか。改めて50年の歴史を振り返ると、同社の強さを示す5つのキーワードが浮かび上がった。

そのキーワードとは、時代の進歩に合わせて自らの姿を変え続ける「変化」、時には競合の模倣をいとわず事業を拡大する「貪欲」、成果を生まない事業からはすぐに撤退する「大胆」、顧客の課題解決に徹底的にこだわる「執着」、幅広い製品で顧客の要望に全て応えようとする「全方位」だ。

 

マイクロソフトの強さを示す5つのキーワード

         マイクロソフトの強さを示す5つのキーワード(出所:日経クロステック作成)
 
 
 

このうち変化・貪欲・大胆の3つはマイクロソフト50年の歴史で変わらぬ特徴であり、第2回で詳しく見ていこう。

残りの執着・全方位の2つは、Satya Nadella(サティア・ナデラ)氏が2014年にCEO(最高経営責任者)に就任して以来、顕著になった特徴であり、次回以降で取り上げる。

 

「変化」はマイクロソフト50年の歴史で一貫している。パソコンの登場とともに生まれた同社は、ITの進化に合わせて自社の事業領域を変え続けてきただけでなく、時には自社のビジネスモデルや文化も刷新してきた。

 

マイクロソフトの50年史

        マイクロソフトの50年史 (出所:日経クロステック作成)

 

 

50歳のマイクロソフトは、様々な点で過去とは正反対の企業に姿を変えた。

 

 

(1)エンタープライズIT市場で首位に

マイクロソフトは個人用のコンピューター、つまりはパソコン(パーソナルコンピューター)向けのソフトウエアを開発し販売するために設立され、創業から長らく消費者向け市場を主戦場としていた。

それが今では企業向け(エンタープライズ)IT企業として世界最大手の立場にある。

 

 

 

こんなに変わったマイクロソフト

         こんなに変わったマイクロソフト (出所:日経クロステック作成)

 

 

 

(2)OEM供給から最終製品主体に

ビジネスモデルも大きく変わった。マイクロソフトは元々、顧客に対して「最終製品」を販売しない会社だった。

同社が開発する「MS-DOS」や「Windows」といったOSは、コンピューターメーカーにOEM(相手先ブランドによる生産)供給し、パソコンやサーバーなどの最終製品に組み込まれて販売されていた。顧客に対してOEM版OSのサポートを提供するのは、コンピューターメーカーの仕事だった。

 

 今もマイクロソフトはメーカーへOSなどのOEM供給を続けているが、ビジネスの中心はクラウドサービスなど最終製品の販売にシフトした。

OSやミドルウエア、アプリケーションといったソフトに加えてハードウエアも含めてサービスとして顧客に提供するのがクラウドだ。

 

 

(3)ソフトから「巨大ハード」の会社に

 クラウドを支えるハードは、マイクロソフトが自社で設計・開発し、ODM(相手先ブランドによる設計・製造)メーカーに製造させている。

その対象には、サーバーやストレージ、ネットワーク機器だけでなく、それらを収容するデータセンターも含まれる。

 

 マイクロソフトは社名が表すように、マイコン(マイクロコンピューター)と呼ばれたパソコン向けのソフトを開発する会社として始まった。それが今やデータセンター規模の「巨大ハード」を開発する会社へと変貌した。

 

 

(4)「プロダクト」から「サービス」へ

マイクロソフトが売り切り型の「製品」の会社から、「サービス」の会社へと変貌したことは本特集の第1回で紹介した通りだ。

10年前、同社のサービス売上高が全体に占める割合は26.1%に過ぎなかったが、今では73.6%を占めるまでになった。

 

 

 

 

 

50歳になったMicrosoft、次に目指す「エージェンティックWeb」の主役

 

 

 

日経記事2025.4.4より引用

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(関連情報)

 

・AI・ビッグデータ、ベイズ統計学、故障予知、そしてアジャイル開発 RJ 人気記事
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/418ae510138ffae8574f33e7c8bf0c4e

 

  ・弁護士に代わって、AIーAI間の交渉(ANAC)  RJ人気記事

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/14beb7bfc6533abad9792339b24d638c

 

 


ChatGPT「大学院生並み」リポート10分 知識労働代替も(日経2025.3.10)

2025-03-17 03:55:49 | AI・IT・ソフトウェア・サイバーセキュリティ・メタバース・NFT・ゲーム、


ディープリサーチはチャットGPTの機能の一つで、長文リポートを作成してくれる

 

 

【シリコンバレー=山田遼太郎】

米オープンAIが始めた生成AI(人工知能)による長文リポート作成「ディープリサーチ」が情報収集のあり方を変えようとしている。

仕事に使えるような詳しい調査結果を10分ほどのネット検索でまとめる。ビジネスや研究といった知識労働において人々の働き方をどう変えるのか。有識者の声からインパクトを探った。

 

 

ディープリサーチは対話型AI「Chat(チャット)GPT」の機能の一つだ。2月下旬に提供範囲を広げた。

月額200ドル(約3万円)のプラン「プロ」利用者が月120回、月額20ドルの「プラス」利用者が月に10回使える。

 

調べたい内容をチャット形式でAIに指示すると、オープンAIの最新の論理思考モデル「o3」が10分前後ウェブ上を検索する。

文書作成ソフトで10ページ分ほどの文章にまとめる。引用元のサイトを示すため、利用者が元の情報源をたどりやすい。

 

米グーグルや米xAI(エックスエーアイ)、米パープレキシティも同様のサービスを手がけ、AI企業の競争が激しくなっている。

「AI製」リポートが実務に与える影響を探るため、記者は研究、金融、コンサルティングの各分野の専門家に使い方や評価を尋ねた。

 

 

研究者に「アルファ碁」級ショック

 


アラヤの金井良太CEO

 

「科学研究の世界を大きく変える。AIの『アルファ碁』に負けた囲碁のプロ棋士の感覚を多くの研究者が覚えはじめていると思う」。

こう話すのはAIスタートアップ、アラヤ(東京・千代田)の金井良太最高経営責任者(CEO)だ。元英サセックス大准教授(認知神経科学)で脳や意識の研究者でもある。

 

記者はアラヤが取り組む脳とコンピューターをつなぐ技術「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」について、最新の研究開発動向をまとめるようチャットGPTに頼んだ。

AIが7分で書き上げたリポートを金井氏に見てもらった。

 


ディープリサーチはA4サイズの14ページにわたるリポートを7分で作成した

 

 

評価は「修士課程の学生ならよくできた、と思うレベルだ」。

ディープリサーチは有料コンテンツにアクセスできないため、学術論文を読んで理解しているかは疑問が残るものの、情報の網羅性と深さは申し分ないという。

 

今後は科学者が先行研究などすでにある知見から学ぶ作業の「8割はAIでできるようになる」と話す。その分、実験やものづくりなど新たな知見を生み出す仕事に時間を割けるとみる。

研究業績を左右する論文の出し方についても「AIに読まれやすいよう工夫する人が増えてくる。学術界はディープリサーチなどの活用ルールを定めるのでは」と金井氏は変化を予想する。

 

 

「10年目アナリスト」の仕事代替

続いて金融だ。シリコンバレーのベンチャーキャピタル(VC)、WiLの伊佐山元CEOは投資のテーマ選びや投資先候補のスタートアップに面会する前の予習にディープリサーチを使っている。

<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=422&h=264&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0b248c89d2e10768f35c3dc25ae1727d 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=844&h=528&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0bb9e665ba424c62ee1df8cbd5b138ef 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=422&h=264&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0b248c89d2e10768f35c3dc25ae1727d 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=844&h=528&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0bb9e665ba424c62ee1df8cbd5b138ef 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=422&h=264&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0b248c89d2e10768f35c3dc25ae1727d 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=844&h=528&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0bb9e665ba424c62ee1df8cbd5b138ef 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=422&h=264&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0b248c89d2e10768f35c3dc25ae1727d 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=844&h=528&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0bb9e665ba424c62ee1df8cbd5b138ef 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=422&h=264&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0b248c89d2e10768f35c3dc25ae1727d 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6103217010032025000000-2.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=844&h=528&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=0bb9e665ba424c62ee1df8cbd5b138ef 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>

 


ディープリサーチが作ったイレブンラブズの投資検討資料

 

 

WiLが実際に投資した米AIスタートアップ、イレブンラブズへの投資検討資料をAIに作らせ、伊佐山氏に見せた。

「我々と同じように投資リターンを分析し、競合企業もしっかり押さえている。コツをつかみ始めた中堅アナリスト並みのリポートに仕上がっている」と高評価だ。

 

銀行出身の伊佐山氏は金融業界への影響を「仕事は速いし、調べ漏れもない。10年目までのアナリスト職はAIで代替できそうだ」と話す。

VCの業務でいうと、ユーザーが実際に新製品を使ってくれるかなど、データがなくセンスが問われる判断はAIには難しい。経験に基づく投資の意思決定はまだAIに置き換えられないという

 

 

AIは「人の仕事奪わない」

最後に話を聞いたのが米コンサルティング大手、ベイン・アンド・カンパニーだ。取材のなかで「AIの性能がここまで高まると、コンサル企業に調査を外注する必要がなくなるのでは」との声を複数聞いたためだ。

ベインでデータサイエンス・機械学習の技術チームを率いるエリック・シェン氏はコンサル不要論に反論する。

 

「ディープリサーチはコンサルにとって人間を補う追加メンバーだ。同じ時間でより多くの成果を生み出せ、生産性が高まる」と話した。

とはいえ上級コンサルタントが1人でより多くの仕事をできるようになれば、経験が浅いメンバーは仕事を失うのではないか。シェン氏に聞くと「パソコンが普及しても人の仕事は減らなかった。AIも同じで、働き方の質が高まる」との答えだった

 

かつての若手コンサルタントはプレゼン資料を紙で作ったり、投影用にシートを用意したりと手作業を強いられていた。

それに比べ、今の若手はデジタル技術をつかいこなして、より本質的な問題解決に時間を割けるとシェン氏は説明する。

 

 

「人間ならでは」が価値に

AIが人間の労働力をどう代替していくかは議論が分かれる。ただ、急ピッチで賢くなるAIとの分業が進むなかで、ナレッジワーカーの仕事が大きく変わるのは確かだ。

情報収集や文書作成でAIにかなわなくなったとき、人間はどう付加価値を出すのか。

 

アラヤの金井氏は「ネット上から広く情報を集めてくるAIの答えは良くも悪くも平均的だ。個人のこだわりや信念、クレージーさが発想に多様性をもたらし、人間の価値になる」と見通す。

WiLの伊佐山氏は、財務分析などVCの投資プロセスの大半をAIが担えると話す。

 

それでも「最後は交渉相手に好かれ、投資家として選んでもらえるか。情報や知識量では他者と差別化できず、人間力の勝負になる」と語る。

今後のビジネスの勝敗を分けるのは、AIに任せられないリアルの人付き合いになるとの見方だ

 

歴史上、テクノロジーの登場は新たな雇用を生み出してきた。だがAIは知能そのものをコモディティーに変える。

ホワイトカラーの知識労働者に与える影響度合いは過去の技術と異なる可能性がある。チャットGPTに代替されない価値をどう磨くか、一人ひとりが考え始めるのに早すぎることはない。

 

 

 
 
β版
Ask! NIKKEI
この機能はベータ版として一部の方に表示しています

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

 

 

 

伊佐山元のアバター
伊佐山元
WiL 共同創業者兼CEO

 
分析・考察

AIが今後ますます進化すると、投資の世界では分析力やリサーチ力の差が縮まり、投資家にとって起業家を説得する力がこれまで以上に重要になるだろう。

特に、人と人との交渉や、論理だけではなく感情や非論理的なコミュニケーションを通じて妥協点を見つける能力が求められる。

また、単純なIQの高さよりも、人間的な魅力や「愛嬌」を活かしてビジネスを成功させる戦略が、今後さらに価値を増すと考えられる。

これからの時代はAIを活用するスキルを磨くと同時に、身体性を伴った活動やコミュニケーション能力を高める努力が重要であり、人間自身も進化し続ける必要がある。

 

<button class="container_cvv0zb2" data-comment-reaction="true" data-comment-id="51193" data-rn-track="think-article-good-button" data-rn-track-value="{"comment_id":51193,"expert_id":"EVP01078","order":1}">いいね102</button>
 
 
 
 
 
 
 
森幹晴のアバター
森幹晴
弁護士・東京国際法律事務所 代表パートナー
 
別の視点

生成AIのインパクトは隕石級だ。

情報収集力や知識量は人間のリサーチ力を超えた。知的労働の場面で成功の秘訣が大きく変わった。

成功の秘訣としてVSOPが大事だという話がある。VはVitalityで若いうちは仕事をがむしゃらにやって仕事を覚える。30代にはSpecialtyで専門性を磨く。しかし、生成AIの発展で専門性の落とし穴が大きくなるだろう。

専門性だけでは差がつきにくくなる。より大事なのは、Originalityで独創性や新しい価値を生み出せるか。最後はPersonalityの人間力で、人間的な魅力で人をひきつけ、まとめていけるか

 

専門性からオリジナリティ、人間力の価値が重くなっていくだろう。

<button class="container_cvv0zb2" data-comment-reaction="true" data-comment-id="51377" data-rn-track="think-article-good-button" data-rn-track-value="{"comment_id":51377,"expert_id":"EVP01101","order":2}">いいね8</button>
 
 
 
 
 
藤元健太郎のアバター
藤元健太郎
D4DR 社長
 
分析・考察

ネット上に公開されている開示前提の構造化された金融,特許,論文,判例などのデータを分析した調査レポートであればプロンプトにしっかり仮説を入力できる人の依頼であればすでに人間よりも早く良い仕事をするレベルに達していると言えるだろう。

一方でビジネス事例の分析などはネット上にオープンになっている情報も限定的で質もバラバラな状況も多く,期待通りのレポートになるかは出たとこ勝負の部分もある。

リサーチ業界的にはAIエージェントによる有料インタビュー,有料データベースへのアクセスなどAIエージェントが有料サービスを利用することができると本当に人間のリサーチ作業は劇的に減ることになるだろう。

 (更新)
<button class="container_cvv0zb2" data-comment-reaction="true" data-comment-id="51194" data-rn-track="think-article-good-button" data-rn-track-value="{"comment_id":51194,"expert_id":"EVP01122","order":3}">いいね71</button>
 
 
 
 
 
 
 
ChatGPT

ChatGPTは米新興OpenAIが公開した自然な文章を生成する人工知能(AI)。2022年の公開以降、質問に答えて自然な言葉で文章を生成できることで注目されています。

 

続きを読む

 

 

 

日経記事2025.3.10より引用

 

 

<picture class="picture_p166dhyf"><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=434&h=289&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=93577be7b4d5ac0c6330f8489d67a9a6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=868&h=578&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=bfaffbc01336867ab152e35159f576d1 2x" media="(min-width: 1232px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=434&h=289&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=93577be7b4d5ac0c6330f8489d67a9a6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=868&h=578&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=bfaffbc01336867ab152e35159f576d1 2x" media="(min-width: 992px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=434&h=289&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=93577be7b4d5ac0c6330f8489d67a9a6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=868&h=578&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=bfaffbc01336867ab152e35159f576d1 2x" media="(min-width: 752px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=434&h=289&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=93577be7b4d5ac0c6330f8489d67a9a6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=868&h=578&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=bfaffbc01336867ab152e35159f576d1 2x" media="(min-width: 316px)" /><source srcset="https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=434&h=289&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=93577be7b4d5ac0c6330f8489d67a9a6 1x, https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO6087867005032025000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=868&h=578&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=bfaffbc01336867ab152e35159f576d1 2x" media="(min-width: 0px)" /></picture>

スーパーボウル、ライブ放送でAR演出 日本の技術活躍(日経2025.3.5)

2025-03-05 11:16:13 | AI・IT・ソフトウェア・サイバーセキュリティ・メタバース・NFT・ゲーム、


スポーツライブ放送におけるAR体験の一例。ケーブルサスペンション式カメラの映像に選手情報
のCGを重畳している(出所:FOXスポーツ)

 

日経クロステック

 

平均視聴者数が過去最多の1億2770万人を記録した、米国プロスポーツ界最大級のイベント「第59回スーパーボウル」が2025年2月9日(現地時間)、米国ルイジアナ州ニューオーリンズで開催された。

米国で圧倒的な人気を誇るプロフットボールNFLの優勝決定戦だけに毎年、話題に事欠かないが、今回、テクノロジーの観点で初の試みとなったのが、ライブ放送における拡張現実(AR)を活用した視聴体験だ。米フォックス傘下の「FOXスポーツ」などが手掛けた。

 

フィールド上空に設置した、コンピューター制御によるケーブルサスペンション(宙づり)式カメラシステム「スカイカム」のライブ映像に合わせて、選手のプレーデータなどをCG(コンピューターグラフィックス)で重畳して表示した。

動きのある俯瞰(ふかん)映像にCGを重ねるという、ダイナミックな演出が目的だ。

 

今回は初めての試みということで、選手が実際にいる位置に合わせてCGを表示するまでには至っていない。

しかし、今後、既にスタジアムに導入されている選手の位置情報を取得するシステムとの連係が実現すれば、より高度なAR演出を実現できる可能性があるという。

 

従来、こうした演出を実現するためには課題があった。ケーブルを伝わって動く宙づり式カメラの位置を高精度に把握することが難しかったのだ。

測位技術としては、Wi-Fiなど電波を利用するものや、スタジアム内に設置したカメラ映像を使うものがあるが、ARに利用するには精度が低い。

そこで、高精度な3D空間のトラッキングが可能な空間認識技術を開発するKudanのSLAM技術(自己位置推定と環境地図作製を同時に行う)が採用された。

 

 

位置を数センチメートル精度で計測

同社が開発したSLAM技術は、既に自律移動ロボットやドローンなどで採用されている。

今回のスーパーボウルでは、ミラーが内部で回転する機械式の高性能センサー「LiDAR(ライダー)」とスカイカムを組み合わせたシステムを構築した。

 

それをFOXスポーツの放送ワークフローと統合することによって、試合の動きとシームレスに連動するリアルタイムのAR演出を実現した。カメラの位置検出精度は、数センチメートルレベルだという。

 


宙づり式カメラと高性能センサーLiDARを組み合わせ、カメラの3D位置を数センチメートル精度で検出した
(出所:FOXスポーツ)

 

課題だったのは、放送用映像のリフレッシュレートが60ヘルツであるのに対し、LiDARによる測定頻度は1秒間に20回、つまり20ヘルツと低い点だ。

そこで、「SLAMのアルゴリズムの工夫によって60ヘルツで位置情報を算出できるようにした」(Kudanの項大雨最高経営責任者)という。この技術は特許取得を予定している。

 

今後、両社は他のスポーツイベントでも、今回のAR技術を活用した臨場感ある視聴体験を提供していくとしている。

(日経クロステック/日経エレクトロニクス 内田泰)

[日経クロステック 2025年2月17日付の記事を再構成]

 

 

関連リンク

 

 

 

日経記事2025.3.5より引用