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鳥インフルエンザ過去最速に匹敵するペース 農水省が初の緊急会議(2024年11月21日)

2024-11-21 22:28:59 | 医療・病気・疫病・ヘルスケア・健康・食事・睡眠 及び産業

鳥インフルエンザ過去最速に匹敵するペース 農水省が初の緊急会議(2024年11月21日)

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新たな変異株は死者の8割以上が子ども WHOが緊急事態を宣言の「エムポックス」震源地のコンゴ民主では日本のワクチンに期待

2024-11-21 11:16:03 | 医療・病気・疫病・ヘルスケア・健康・食事・睡眠 及び産業

新たな変異株は死者の8割以上が子ども WHOが緊急事態を宣言の「エムポックス」震源地のコンゴ民主では日本のワクチンに期待

https://www.youtube.com/watch?v=36TLqavdnJg

 

 


糖尿病は薬なしで治せる-7  糖尿病薬の作用と副作用

2024-11-12 15:16:46 | 医療・病気・疫病・ヘルスケア・健康・食事・睡眠 及び産業
 

超一流の医学研究者である渡邊昌先生のロングセラーの秀逸な本の内容を紹介します。
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/f85cfa932acdeab805da09571da6f910

 

 

 

血糖降下剤の作用と副作用

病院で治療に使われる糖尿病の薬にはどういう作用があり、どういう副作用があるのでしょうか。 高血糖といわれたとき、どういう薬が処方されるかといいますと、まず糖質の吸収阻害剤か尿素材が使われます。

腸からの糖質の吸収を阻害する薬は『αグルコシダーゼ』と呼ばれています。食べ物を食べるとデンプンは単糖にまで分解され、小腸で吸収されます。 この単糖への分解にαグルコシダーゼという酵素が関わっていて、糖の長く繋がった鎖を切って、短い一個のブドウ糖にして吸収しやすくしています。αグルコシダーゼ阻害剤は、小腸粘膜に局在する二糖類の分解酵素の作用を阻害して、ブドウ糖の吸収を抑える働きをします。

αグルコシダーゼ阻害剤には、『アカルボーズ』や『ボグリボーズ』という薬があり、通常の投与量ではほとんど体内には吸収されず、腸内で作用した後、糞として排出されます。

分解しきれなかったオリゴ糖は、腸内に一〇〇兆以上いる腸内細菌の餌になり。お腹が張る、グルグル鳴るといった軽い症状がでます。 放屁や下痢、便秘などの症状がでることもあります。 

αグルコシダーゼ阻害剤の重大な副作用は低血糖症状であり、腸閉塞様症状や肝機能障害を起こすことがあります。 肝硬変があると、意識障害を伴う高アンモニア血症をきたすこともあります。

 

 

弱った膵臓を鞭打つ尿素材

もう一つのポピュラーな薬に尿素材があります。 高血糖症の初期の段階で、αグルコシダーゼ阻害剤と並んで処方されることの多い薬です。

尿素剤は、『SU剤』『スルホニル尿素剤』などと呼ばれています。どのような働きをするかというと、膵臓のランゲルハンス島のベータ細胞を刺激して、インスリンの生産を高めます。 

尿素剤の薬品名では『グルクラジド』『グリベンクラミド』『トルブタミド』はよく使われる薬で、ランゲルハンス島のベータ細胞を刺激してインスリンの分泌を高めます。 インスリン分泌機能が残っている場合にのみ有効です。

しかしかんがえてみれば誰にでもわかることですが、高血糖症になったのは、膵臓が疲労してインスリンの分泌能力が落ちてしまったためです。 つまり、弱っている膵臓にさらに鞭打つように働きかけて、インスリンの分泌を盛んにする薬が尿素材なのです。 効果が次第に減っていく場合を『二次無効』といっていますが、これはベータ細胞を疲弊させてしまった状態です。

 

多くの糖尿病患者が誤解している点ですが、血糖値を下げるのみ薬は、疲れた膵臓の機能を回復させるものではありません。 そのような作用をする薬はないのです。

尿素剤は、むしろその反対に作用します。尿素材を使い続けると、ほぼ数年のうちに膵臓のうちに膵臓の機能が完全に駄目になり、インスリン注射に以降する人が多いようです。 つまり膵臓の弱ってしまったポンコツ車を無理して毎日高速フル回転で使い、とうとう壊してしまうようなことになります。

副作用としては、インスリン分解酵素活性の阻害や、インスリンたんぱく結合の乖離や、グルカゴンの分泌抑制作用などが報告されています。 さらに重大な副作用として低血糖や無顆粒球状があり、貧血や白血球減少症、肝障害やBUN、クレアチニン上昇も起きます。

 

注視しなければならないのは、消炎剤やβ遮断薬、抗生物質、高脂血症に使われるクロフィブラート、三環系抗うつ薬など、さまざまな薬剤がこの薬の作用を強めることです。 そのため、思わぬときに低血糖状態になることがあります。

最近、即効性のインスリン分泌促進剤が開発されましたが、やはり、膵臓に無理な負担をかけて、無理やりインスリンの分泌を促進することになります。 長期の影響はまだ分かっていません。

 

 

 

肝機能を損なうビグアナイド剤

もう一つよく使われるのは、肝臓からのブドウ糖の放出を抑える薬です。 ビグアナイド系血糖降下剤と呼ばれます。 薬品名として『塩酸メトホルミン』が良く使われる薬です。SU剤が効果不十分な場合、あるいは副作用等により使用ができない場合に使用します。

膵臓の機能とは無関係に作用し、肝臓の糖新生を抑制し、解糖作用を刺激し、腸管からのブドウ糖吸収も抑制します。 ブドウ糖は肝臓にグリコーゲンとして一時貯蔵され必要に応じて血液中に放出されます。

また筋肉、脂肪へのブドウ糖取り込みも促進するなど膵臓以上に多様な作用があります。 作用機序は不明でしたが、最近AMPキナーゼを活性化するからだと発見されました。 こうれでは運動による効果を薬で得ようという事になります。

この薬は、肝臓からのブドウ糖放出を抑える薬ですが、副作用として低血糖を起こしやすいという問題点があります。 それ以外にも幹細胞内のグルコーゲンを減らさないと、吸収されたブドウ糖は脂肪酸の方に合成されるようになり、中性脂肪が増えることになります。かえって脂肪肝などが増えないか心配です。

 

重大な副作用として血中乳酸値の上昇による乳酸アシドーシス、胃腸症状、倦怠感、長期投与によるビタミンB12の吸収が悪くなったりします。

 

 

 

臨床経験の少ないインスリン抵抗性改善薬

この薬は、インスリン抵抗性の増大に伴って最近開発された薬です。 インスリンレセプターの感受性を上げる効果があるとされていますが、新しい薬ですので未知の副作用の心配もあります。 現在でも肝臓障害が指摘されています。

インスリン抵抗性の程度は、空腹時血糖値と空腹時インスリン値を四〇五で割ったインスリン抵抗指数が指標とされます。 この数値が高いほど抵抗性改善薬の適応となっています。

インスリン抵抗性改善薬のピオグチタゾンは膵臓に対するインスリン分泌促進作用はなく、動物実験において糖取り込みや代謝を亢進(こうしん)させ、肝臓でのブドウ糖新生の抑制、ブドウ糖からグリコーゲンへの合成を促進させます。

筋肉や脂肪では、筋への糖の取り込みを促進し、嫌気的・好気的糖代謝の促進によりインスリン受容体機能を改善するとされています。

 

この薬剤は、閣内受容体であるPPARγに結合することによって様々な遺伝子を活性化して、抵抗性を改善することが発見されました。 脂肪細胞の分化に関連し、インスリン抵抗性の原因物質をつくる、大きい脂肪細胞にアポトーシス(自死)を起こして細胞死に導くことが注目されています。

しかし、本薬剤投与により重篤な劇症肝炎が起こり、早期に適切な処置を行わない場合、死亡に至ることがあります。 黄疸が認められたら直ちに投与を中止し、肝炎の治療を行う必要があります。 また浮腫や体重増加も起こしやすいので、食事療法を厳密に併用する必要があります。

 

 

 

恐い糖尿病治療薬による低血糖

このように、糖尿病の治療薬には副作用が多く、中には重篤な副作用を引き起こす例も多々報告されています。 決して気楽に飲む薬ではないのです。 飲み薬を処方された患者の側が、そのことを十分に認識しているかどうかが、これから問題にされるのではないでしょうか。 特に最近は医療訴訟なども頻発しています。

 

最も基本的な糖尿病治療薬の問題点は、高血糖を抑えることを目的とするために、低血糖を引き起こしやすいことにあります。 高血糖は八百ミリグラムくらいになっても昏睡にはならないといわれていますが、低血糖は五〇を切ると低血糖昏睡を起こし、危なくなります。ですから薬を飲んでいる場合は、高血糖を抑えることと同時に、常に低血糖に気配りする必要があります。

 

薬を使う場合は、数種類の薬の中から幾つかを組み合わせて使う場合が多いようです。 最初は一種類でも、やがてその薬が効かなくなると、次の薬が処方されるというように、いくつかの薬が併用されることが普通です。

人によって効く薬と聞かない薬があり、色々試してみて、血糖値を下げる薬を見付けるという方法です。 しかし、そうまでして薬で血糖値を下げるのは何のためでしょうか。

勿論、血糖値を下げるのは合併症のリスクを下げるためです。 しかし薬には膵臓機能を回復させる働きはありませんから、一時的には血糖値を低く抑えても、必ずまた、もっと重大な膵臓機能障害による高血糖の問題が再燃してきます。

 

つまり、膵臓の働きを刺激するSU剤は、膵臓の更なる働き過ぎを招き、とうとうポンコツ車を壊してしまうことになります。 丁寧に乗ればまだ乗れるのに、短期間に高スピードで乱暴に走ると、残りの体力を使い切ってしまうのです。

そうなると、インスリン注射に頼るしかありません。 他の薬にも副作用が多く、SU剤やαグリコシターゼ阻害剤、ビグアナイド薬などとインスリンの併用が保険で認められていますが、実際の有効性については疫学的に証明されていません。

 

空腹時血糖値が二五〇ミリグラム以上、あるいは随時血糖値が三五〇ミリグラム以上となった2型糖尿病、重症の腎障害や肝障害があうときはインスリン治療が必要になるといわれます。 しかし、増殖性網膜症のあるときは急速な血糖コントロールが網膜出血をきたすので、ゆっくりとヘモグロビンA1Cを下げねばなりません。

インスリン注射は、血糖の上昇を予測して注射せねばならないので厄介です。インスリンは構造を変えることにより、即効型、中間型、持続型があります。 量が多すぎると低血糖発作に見舞われる危険がいくつもあります。

 

最近、開発された超即効型インスリンは食後血糖値の上昇は抑えるのですが、長期の平均値を表すヘモグロビンA1Cは必ずしもよい値になりません。 持続型インスリンは、インスリンに脂肪酸を結合させて皮下での吸収を遅くし、長時間一定量のインスリンが放出されるため血糖値を全般的に下げる効果があるとされています。  

しかし、人工的に高インスリン血症をつくっているようなものです。 皮下注射はわずらわしいとサボる人もいます。 その代わりに皮膚への浸透やエアガンのように打ち込む方式、吸入式のものも開発されてきました。

インスリンは方法や種類により作用が異なるので、専門医とよく相談して慣れる費用用があります。



 

薬では糖尿病の進行を防げない

糖尿病の治療としてまず普通は血糖降下剤が使われ、合併症の症状があれば高脂血症薬や血圧降下剤も使われます。 しびれ等の神経症状があれば、rパルレスタットのようなアルドース還元酵素を得意的に阻害する薬が併用されるでしょう。

これは神経細胞内のソルビトールの蓄積を抑制することにより、糖尿病性末梢神経障害の自覚症状や、運動神経伝導促進の低下などの神経機能異常を改善するとされますが、血小板減少や肝・腎臓機能障害、貧血などの副作用を起こすことがあります。

 

大勢の糖尿病患者のカルテを見ていますと、薬では糖尿病の進行を妨げないことがはっきり見て取れます。 ほんの一時的に、二年か三年は血糖値を下げますが、確実に膵臓は弱っていきます。

薬で血糖が下がるため、高血糖症あるいは糖尿病が治ったと思い、食事と運動療法を中断したり、おろそかにするようになる人がずいぶんいます。 それほどのリスクがあるのに、一時的に血糖値を下げる必要があるのでしょうか。

 

私は、薬を全然飲んでいないので、薬の副作用について実際に経験したわけではないのですが、薬を飲んでいると、低血糖の問題など、いろいろやっかいなことが多いようです。命に関わる副作用もあります。 薬を飲んで血糖値が五〇ミリグラム以下になりますと、ひどい寒気を感じ、震えがくるといった症状に続いて低血糖性の昏睡が起こります。

糖尿病のコントロールは合併症を防ぐことにあります。 合併症を防ぐ試みは世界でもいくつかの臨床試験が行われています。 英国の研究では血糖を下げる以上の効果が血圧を正常範囲にすることによって得られる、という結果でした。 つまり、血圧が低い状態に保たれればまず合併症にはならない、と考えてよいでしょう。私が糖尿病と診断された時の血圧は一四〇ミリ以上の高血圧でした。 今は一二〇ミリ以下で、拡張期血圧も七〇ミリ前後です。

 

ですから、渡欧尿病だといわれて、これから一生糖尿病と付き合っていこうとする人は、ぜひ、まずは『食事と運動』による療法を試してほしいと思うのです。

厚生労働省による糖尿病治療のガイドラインでも、「まず始めは、十分な食事と運動による指導があって、それでも改善が見られない場合に限り、薬を処方する」となっています。

 

ところが、読売新聞に記事が出た後、イオいろな人が糖尿病について相談に来るようになったのですが、そのとき、「お医者さんに食事と運動の指導はされましたか」と聞いてみると、そんな指導はされたことがなく、いきなり薬を出されて、これを飲みなさいといわれた人がほとんどでした。

考えてみると、全国に医師は二〇万人いじょういても、糖尿病の専門医は三〇〇〇人しかいないので、大方の人は専門医でない医師の治療を受けている事になります。 それで、十分な知識を与えられず適切な指導もされないままに、薬が処方されている場合が多いのではないかと私は思っています。

 

 

一病息災の東洋的医学観

何でも薬で治そうというのは、西洋的な医学観であるような気がします。 つまり善悪二元論に立って、病気は何でも悪だから、薬でもってそれを根こそぎ退治しよう、一〇〇パーセント治してしまおうという考え方です。

それは実際、細菌退治などの感染症に対しては効果を発揮しました。 また、インスリンの発見のように、それまで助ける手立てのなかった患者の命を救うことさえできるようになりました。 しかし、抗生物質と耐性菌の出現はいたちごっこになっています。

 

私たちは西洋医学の力を信じてきたのですが、糖尿病や高血圧など、生活習慣が基となる病については、そのような西洋医学の考えでは、なかなか解決が難しいと思います。

そのような慢性病に関しては、私たち東洋人は『一病息災』の考え方を持っています。私は糖尿病を宣告される以前は、一病息災というのは病気を抱えて生きることだと、消極的なイメージをもっていたのですが、実際に高血糖と付き合う生活を送るうちに、この言葉にはもっと積極的な意味があると実感しました。

 

血糖値をコントロールする生活をおくっているうちに、それまであった高血圧症や高脂血症といってよい数値がみるみる改善され、全身のだダルさや疲れやすさ、肩こり、何となく気分の優れない感じなどの不定愁訴(ふていしゅうそ)が全部きれいに治ってしまったからです。

つまり、一病息災というのは、病気を抱えて生きるマイナスのイメージではなく、一つの病を見つめて自分の体をいたわることで、生活習慣を改善し、より積極的な健康を将来にわたって手に入れるというプラスのイメージで語られている言葉だと思ったのです。

そして『高血糖』を宣言されることは、まさに『一病息災』の東洋的な知恵を手に入れることと同じです。 ですから、高血糖が見つかったのは私にとってとても良かったと思っています。

 

この東洋の知恵は、まさに『メタボリックシンドロームとしての糖尿病』を克服する鍵になるように思えます。 考えてみると、昔もメタボリックシンドロームという現象はあったのでしょう。 どこかに病が出る場合、体の一部に症状が出ますが、体全体が何らかの原因で止んでいる場合が多いのです。

そのことを昔の人も良く知っていて、ひとつの病気をいたわることで、自分自身の体全体をいたわることができ、かえって『一病息災』で長生きできた人が多くいたので、この言葉ができたのだと思えます。

 

高血糖、高血圧、高脂血症、肥満など、市の四重奏・メタボリックシンドロームといわれる具合の悪い症状を、すべていっぺんに解決する知恵が、この『一病息災』の知恵なのです。

 

 

*一病息災とは

「一病息災」という言葉があります。 「無病息災」は「病気を(全く)せず元気であること」であるが、これに対して「一病息災」は「1つくらい病気があった方」が、身体に気を付けるので健康でいられる、長生きできる」といった意味である。

 

 

 

 

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・糖尿病は薬なしで治せる-5  糖尿病発症を予防する時代
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・糖尿病は薬なしで治せる-6  血糖値が上がる仕組み
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・糖尿病は薬なしで治せる7  糖尿病薬の作用と副作用
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糖尿病は薬なしで治せる-6  血糖値が上がる仕組み

2024-11-08 11:26:23 | 医療・病気・疫病・ヘルスケア・健康・食事・睡眠 及び産業

 

超一流の医学研究者である渡邊昌先生のロングセラーの秀逸な本の内容を紹介します。
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/f85cfa932acdeab805da09571da6f910

 

 

ここでまず、血糖値の上がる仕組みと、インスリンがそれを細胞に取り込む仕組みを考えてみましょう。 なぜ贅沢に食べ過ぎると高血糖症になり、糖が尿に出てくるようになるのでしょうか?

 

人間の健康にはどのような栄養が必要かということがわかったのは一九世紀も末(1800年代末)の事です。 三大栄養素といわれるのは『糖質』『脂質』『タンパク質』です。 このどれが欠けても人間はやせ衰えて死んでしまいます。

 

沖縄・糸満(いとまん)市の猟師が魚釣りに流され、四六日後に千葉に漂着したことがありました。 この時は、釣った魚を食べていたという事でしたが、確か六八桐グラムあった体重が三八キログラムにまで激減していたと記憶しています。

 

人間は飲まず食わずで生きられる日数は九日が限度とのことです。また、三大栄養素のほかにビタミンやミネラルなども必要です。 これらは微量栄養素といわれるように、なくてはならないものですが、たとえていえば潤滑油のような働きをするため、必要量はごく微量です。

 

それに対して三大栄養素は、体を作る材料になったり、活動のエネルギーの元になるので、ビタミンなどに比べると、数十グラムから数百グラムとはるかに多くの量が必要になります。 三大栄養素のうち、たんぱく質や脂質は体を作る材料になり、糖質は主に活動のためのエネルギーとして利用されます。 そしてこれが血糖値を高める元になります。

 

糖質というのは、人類が主食としている米や麦などの穀類、サツマイモ、ジャガイモなどのイモ類に多く含まれるデンプン類のことです。

 

ご飯などに含まれている糖質は、最初は枝分かれのある長い鎖のような形をしています。それが唾液や胃腸の消化衛液いよって分解され、しだいに鎖が切れて短くなり、鎖の輪が五、六個になった『オリゴ糖』、二個になった『2糖類』、やがて一個一個の鎖の輪に分解された単糖となって小腸から吸収されます。

 

単糖で最も多いのが『ブドウ糖』です。 砂糖は、ブドウ糖と果糖という輪が二つ繋がった2糖類です。 蜂蜜にはブドウ糖そのものが入っています。ブドウ糖や砂糖は吸収されやすい糖なのです。

 

体の中に吸収されたブドウ糖は、いったん肝臓にグリコーゲンとして貯蔵され、血糖が下がってきたり、運動で体が大量にエネルギーを必要としている状態のときに、またブドウ糖に分解されて血液中に放出されます。ブドウ糖は、体のエネルギーとして使われます。 

例えば、心臓が鼓動を打つことも、手足の筋肉が動くのも、体温を一定に保つことを、内臓がそれぞれの動きをするのも、神経の働きや脳の思考でさえ、すべて食べ物から吸収したブドウ糖のエネルギーを利用しています。

 

ブドウ糖は、体全体のエネルギーの元ですから、不足するとたいへんなことになります。そのため、肝臓に蓄えられたブドウ糖を必要に応じて放出するなど、低血糖にならない仕組みが体の中にあります。

血液一〇〇ミリリットルあたり、七〇ミリグラム程度のブドウ糖はいつも必要です。 これ以下になると低血糖の症状、寒気や震えがでて、もっとひどくなると失神、昏睡に至ります。

 

しかし、血糖が高くなりすぎてもまた問題が出てきます。 そこで血糖値を低く抑えることに関与しているのがインスリンです。

 

 

 

 

食後のインスリン分泌がブドウ糖を処理


細胞内にブドウ糖が取り込まれるには、インスリンというホルモンの助けが必要です。 
インスリンは膵臓のランゲルハンス島にある、ベータ細胞というごくわずかな部分でしかつくられないホルモンです。

食事をして血液中にブドウ糖が増えると、普通はただちに膵臓のランゲルハンス島のベータ細胞からインスリンが分泌されて、ブドウ糖と同時にインスリンも血液中を流れるようになります。

ブドウ糖は、それ自体では細胞膜の内側に入ることはできません。 細胞膜には、ブドウ糖をキャッチして取り込むドアがあります。それをブドウ糖トランスポーター(GLUT)といいます。

細胞膜にはもう一つ、インスリンレセプター(インスリン受容体)という、インスリンが来たのを感知してキャッチする分子があります。 インスリンが、インスリンレセプターにキャッチされると、細胞内にあるセンサーが反応してドアを細胞表面に押し出し、ドアが開いて、ブドウ糖が細胞内になだれ込める仕組みになっています。

 

細胞内に取り込まれたブドウ糖は、細胞の中にあるTCA回路(クエン酸サイクル)と呼ばれる発電装置で多量のエネルギーに変換されます。その燃料として必要なのがブドウ糖です。

 

ブドウ糖が足りなくなると脂肪やたんぱく質も燃料として利用されますが、効率の面でブドウ糖には及びません。ブドウ糖は最終的に水と炭酸ガスに分解されるとてもクリーンなエネルギー源なのです。

 

 

 

ンスリン不足が高血糖に

糖尿病は、インスリンが足りなくなって細胞内にうまくブドウ糖が取り込まれなくなったために起きる病気です。 あまったブドウ糖は肝臓で脂肪として蓄えられたり、腎臓から尿として排泄されるようになり、糖尿をきたすようになります。


またインスリンが足りなくなり、ブドウ糖をエネルギーとしてうまく利用できなくなると、次に脂肪やたんぱく質をエネルギーのための燃料として燃やすようになります。

 

そしてついには、自分自身の筋肉崩壊をきたしたり、食べても食べても痩せるようになります。人類は一〇〇万年かかって進化してくる間、いつも飢餓の状態でした。 血糖値が五〇ミリグラムを下回ると、低血糖性の昏睡状態になり、命に係わる重篤な事態に陥ります。

ですから血糖を保つ仕組みはいくつもあるのに、飽食による糖のとりすぎに対応する手段はインスリンしかないのです。

 

中年以降に発症する2型糖尿病は、膵臓のインスリン分泌能力が徐々に衰え、不足するようになった状態です。

それで、血液中にはブドウ糖があふれて高血糖の状態が続くのに、細胞内にはそのエネルギーの燃料が届けられないため、次第に痩せるとか、身体がだるいなどの症状が現れてくることになります。

 

 

 

(関連情報)

超一流の医学研究者である渡邊昌先生のロングセラーの秀逸な本の内容を紹介します。https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/f85cfa932acdeab805da09571da6f910


①糖尿病は薬なしで治せる-1  はじめにhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ad6647c72d88efe29b0481d6b0ce77a0

➁糖尿病は薬なしで治せる-2  糖尿病とはどんな病気か? 古代から世界での記述
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ccf0fdb2c952f151b95a418a4eec3a24

③糖尿病は薬なしで治せる-3  死の病(糖尿病)をストップさせたインスリン

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7349b4c431852bfd0a7b43385d066415

④糖尿病は薬なしで治せる-4  二種類の糖尿病https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/b1fc6de41b522e545a15e208ac5a3327

⑤糖尿病は薬なしで治せる-5  糖尿病発症を予防する時代https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/dfbb7b702c69618cf05d1f9a3d33a1c1

⑥糖尿病は薬なしで治せる-6  血糖値が上がる仕組みhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/71cb134059ec804cc03e16d9a16db670

 

 

 


糖尿病は薬なしで治せる-5  糖尿病発症を予防する時代

2024-11-02 15:02:15 | 医療・病気・疫病・ヘルスケア・健康・食事・睡眠 及び産業

 

超一流の医学研究者である渡邊昌先生のロングセラーの秀逸な本の内容を紹介します。
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糖尿病の第一期は、手の施しようがなく,目に見える症状から診断をつけ、効果の上がらない対処療法をしていた時代です。


第二期は、インスリンの発見により、ほとんど死を待つだけの患者を生存させる手段を手に入れた時代と言えます。


そして、現代は第三期の予防の時代に入ったと考えられます。 つまり、今まで死の病として恐れられていた糖尿病を、未然に予防しようという時代に入ったのです。 

 

ここで、糖尿病とはどのような病態をいうのか、現代的な見直しが必要になってきます。 つまり、歴史的記述に見えるような尿に糖がでるのは、糖尿病の進行した状態で、インスリンの発見により手遅れではなくなったのですが、現代では、それ以前の対策が必要と考えられるようになったのです。

 

つまり、単に血糖値が高めの状態から、糖尿病を予防する対策が必要だということが明らかになってきました。 血統と普通いうのはブドウ糖のことですが、食事によってブドウ糖が吸収されるたびに血液中の糖分の値は変わります。

ブドウ糖は細胞のエネルギーの元になる燃料ですから、空腹のときでも肝臓に蓄えられたグリコーゲンが分解され、通常、血液一〇〇ミリリットルあたり七〇から一一〇ミリグラムの範囲で一定に保たれています。

正常であれば、食後に血糖が上がり始めると膵臓からただちにインスリンが分泌され、血糖値は最高でも一八〇ミリグラム程度に抑えられ、食後二時間もたつと元の値に戻るのです。

然し糖尿病になると、空腹時でも血糖値が二〇〇ミリグラムから三〇〇三リグラム台に上がることがあります。 そんなに高い血糖値がつづくと、生体の重要な構成成分であるタンパク質にブドウ糖が結合し、糖化タンパク質となります。

これができると、タンパク質の機能を失うのみでなく、血管壁を傷めたり、細い血管を詰まらせたりします。 それが、糖尿病の合併症です。

 

後で詳しく述べますが、血糖値が常に高めであるなら、やがてさまざまな合併症を持つ『重症の2型糖尿病』に進展するのです。 糖尿病の進行は、血管病変に基づくことが多く、網膜症による失明や腎不全になるリスクを高めます。

 

実際、平成十四年の糖尿病実態調査によると、糖尿病性網膜症で治療を受けている人は十三.一パーセント、腎臓で治療を受けている人は十五.ニパーセント、足壊疽になった人は一.六パーセントもいるのですから大変です。

さらに心臓病は十五.八パーセント、脳卒中既往が七.九パーセントですから、非常に多くの人が糖尿病の合併症を持つように病気を進行させているのです。

 

合併症をともなうような『重症の2型糖尿病』になると、本人の苦痛や家族の負担もさることながら、国としても三十兆円にのぼる莫大な医療費負担が問題になってきています。

そのため、検査で高血糖を指摘された人は、とにかく自分自身の健康や、生活のクオリティを守るためにも、重症の糖尿病になるのを予防することが大事です。

血糖値を測ることにより、そのようなことが可能になったのです。 それが現代の糖尿病対策であり、糖尿病との闘いの第三期にあたると考えられます。

 

 

 

(関連情報)

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糖尿病は薬なしで治せる-3  死の病(糖尿病)をストップさせたインスリン

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/7349b4c431852bfd0a7b43385d066415


・糖尿病は薬なしで治せる-4  二種類の糖尿病https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/b1fc6de41b522e545a15e208ac5a3327