公開日が過ぎたのでネタバレあり版を。試写会で見てきました。
ファーストインプレッションは前エントリをご覧ください。
時は未来、空飛ぶバイクはできたけどタイムマシンはまだ発明されていない、
かなり荒廃したそんな2044年。
念動力を持つものも全人口の10%程度現れましたが、
大半はナンパ目的でコインを浮かす程度で使用しています。
しかしさらに30年後の未来、2074年ではタイムマシンが開発されていましたが
その利用は禁じられ、犯罪組織が違法に入手したものが稼働していました。
30年前への移動のみができるこのタイムマシンの使用法は・・・
2074年の未来では、犯罪で殺した死体の処理ができない(即身元などがばれる)
という問題(犯罪組織的に)が起こっておりました。
そこで未来から殺したい人間を過去に送り、過去の人間に殺させるための
犯罪組織が作られておりました。
そんな未来から顔を隠され、両手を縛られた状態で送られる標的を
射程距離の短い「ラッパ銃」で射殺し、その年代には存在していない人間の死体を処理するのが
「ルーパー」という殺し屋で、報酬は殺す人間に括りつけられている銀のインゴット。
それを組織の換金所で換金することで、麻薬や娼婦といった刹那の楽しみを得ているのが
ルーパーたちでございます。
で、このルーパーたちには一つのルールがございます。
30年後、彼らがまだ生きていたら、「ループを閉じる」ために
未来から自分自身が目隠し・縛られた同じ状態で送られてきます。
それを射殺すると金のインゴットが受け取れ、
30年という余生を過ごすための糧を得られるというわけです。
で、未来の自分を殺す、ということに耐えられず逃げるルーパーに対しては
ルーパーを監視する「ガッドマン」という、射程の長い銃を持つことを許された
組織が追跡し、殺すというルールになっており
ルーパー、ガッドマンの元締めは未来の犯罪組織から送られた男・エイブが行っています。
そんなルーパーの一人として、いつかフランスで引退生活を送るために
報酬のインゴットの半分を溜めこみながら麻薬漬けの生活を送るのが
今作の主人公・ジョー。
自分の未来のためなら、逃げる仲間も売れる男です。
演じるのは「インセプション」「ダークナイト ライジング」などで
今やすっかり注目の俳優となったジョセフ・ゴードン=レヴィット。
そんな彼の前に顔を晒し、拘束もされてない状態で送られてきたのが
30年後の自分であるブルース・ウィリスでした。
引退後中国に渡り、自堕落な生活を送り犯罪を重ねていたジョーは
そこで一人の女性に出会い、愛を知り、更正し、結婚します。
しかし「ループを閉じる」ルールによりその幸せな生活が奪われた結果、
30年前に戻って犯罪組織のボスである謎の存在「レインメーカー」を
子どものうちに殺そうとするのです。
自分自身に逃げられたことで自らもガッドマンに追われながらも
30年後のジョーを追う若いジョー。
その中で30年後のジョーが持っていたレインメーカーの可能性がある子供・・・
同じ病院で同じ日に生まれた3人の子供のうちの一人が住んでいる場所・・・
町の外れにある農場で30年後の自分を迎え撃とうとします。
その家に住む母子との交流で、だんだんと変わっていく若きジョー・・・
母子の抱える秘密、迫りくるガッドマンたち、そして訪れる30年後の自分。
ジョーの選択した「未来」とはなんだったのか?
・・・設定とストーリーの紹介だけでこの分量になったよ!w
アメリカでは昨年感謝祭シーズンにすでに公開されており、
Rottentomatosなどのレビューサイトでも大好評、
日本でも評論家受けが非常にいい作品となっております。
ラストで若いジョーが幻視した未来、そして彼が行った選択は
納得のいくものでしたし、タイムスリップSFとしてある意味王道だと思います。
しかしSF作品、というよりは個人的にはSF風味のアクション映画
(それも大作ではない中堅どころの)かなあ、くらいに感じました。
2012年作品で「AKIRA」的なイヤボーン描写かー、とか
出てくる未来世界のアイデア、ストーリーの進行、出した結論のどれもが
若干既視感を感じるというかなんというか、で
「ホビット」「MOVIE大戦アルティメイタム」と、ベクトルは違えど
異常にカロリー過剰な作品の記憶がまだ新しい状態で見るには
若干あっさり味だったかなぁ、と。
唐突な中国ロケシーンは国単位での誘致が行われた結果だったようで
ストーリー的には「これなら別にフランス行っててもよかったんじゃねぇの?」と
思いはしたのですが、やはり勢いのある国は強いんだなぁ、と思いました。
(日本ももう少しこっち方面でがんばって、と思うのですが・・・)
空飛ぶバイク、既存のぼろい車に太陽電池を張り付けてのソーラーカー、
点眼タイプの麻薬、そしてラッパ銃やガット銃、タイムマシンといったガジェット方面も
現在の延長線上に自然に溶け込んでいるためか「そういうものかー」と
特別なものに思えずに見れてしまうあたりも『SF映画感』を減らしている原因なのか
それとも逆にこれこそ正しいSFだと思うべきなのか。むむむ。
ストーリーとかアクション描写面では特に不満がないだけに
映像面でもうちょっとキャッチーさがほしかったなー、というか
もう少しひっかかりが欲しい作品だったなぁ・・・と
個人的には感じた作品でございました。
(内容的に「マトリックス」クラスの映像技術面での驚きが欲しかったかなぁ、正直・・・)
それでも、「大作映画はすでに見たし、デートムービーにもなる正月第2弾」というセレクトとしては
正解かなぁと思える作品であったと思います。
・・・けっこう暴力とか血とかヌードとかはある映画ですけどね。
ファーストインプレッションは前エントリをご覧ください。
時は未来、空飛ぶバイクはできたけどタイムマシンはまだ発明されていない、
かなり荒廃したそんな2044年。
念動力を持つものも全人口の10%程度現れましたが、
大半はナンパ目的でコインを浮かす程度で使用しています。
しかしさらに30年後の未来、2074年ではタイムマシンが開発されていましたが
その利用は禁じられ、犯罪組織が違法に入手したものが稼働していました。
30年前への移動のみができるこのタイムマシンの使用法は・・・
2074年の未来では、犯罪で殺した死体の処理ができない(即身元などがばれる)
という問題(犯罪組織的に)が起こっておりました。
そこで未来から殺したい人間を過去に送り、過去の人間に殺させるための
犯罪組織が作られておりました。
そんな未来から顔を隠され、両手を縛られた状態で送られる標的を
射程距離の短い「ラッパ銃」で射殺し、その年代には存在していない人間の死体を処理するのが
「ルーパー」という殺し屋で、報酬は殺す人間に括りつけられている銀のインゴット。
それを組織の換金所で換金することで、麻薬や娼婦といった刹那の楽しみを得ているのが
ルーパーたちでございます。
で、このルーパーたちには一つのルールがございます。
30年後、彼らがまだ生きていたら、「ループを閉じる」ために
未来から自分自身が目隠し・縛られた同じ状態で送られてきます。
それを射殺すると金のインゴットが受け取れ、
30年という余生を過ごすための糧を得られるというわけです。
で、未来の自分を殺す、ということに耐えられず逃げるルーパーに対しては
ルーパーを監視する「ガッドマン」という、射程の長い銃を持つことを許された
組織が追跡し、殺すというルールになっており
ルーパー、ガッドマンの元締めは未来の犯罪組織から送られた男・エイブが行っています。
そんなルーパーの一人として、いつかフランスで引退生活を送るために
報酬のインゴットの半分を溜めこみながら麻薬漬けの生活を送るのが
今作の主人公・ジョー。
自分の未来のためなら、逃げる仲間も売れる男です。
演じるのは「インセプション」「ダークナイト ライジング」などで
今やすっかり注目の俳優となったジョセフ・ゴードン=レヴィット。
そんな彼の前に顔を晒し、拘束もされてない状態で送られてきたのが
30年後の自分であるブルース・ウィリスでした。
引退後中国に渡り、自堕落な生活を送り犯罪を重ねていたジョーは
そこで一人の女性に出会い、愛を知り、更正し、結婚します。
しかし「ループを閉じる」ルールによりその幸せな生活が奪われた結果、
30年前に戻って犯罪組織のボスである謎の存在「レインメーカー」を
子どものうちに殺そうとするのです。
自分自身に逃げられたことで自らもガッドマンに追われながらも
30年後のジョーを追う若いジョー。
その中で30年後のジョーが持っていたレインメーカーの可能性がある子供・・・
同じ病院で同じ日に生まれた3人の子供のうちの一人が住んでいる場所・・・
町の外れにある農場で30年後の自分を迎え撃とうとします。
その家に住む母子との交流で、だんだんと変わっていく若きジョー・・・
母子の抱える秘密、迫りくるガッドマンたち、そして訪れる30年後の自分。
ジョーの選択した「未来」とはなんだったのか?
・・・設定とストーリーの紹介だけでこの分量になったよ!w
アメリカでは昨年感謝祭シーズンにすでに公開されており、
Rottentomatosなどのレビューサイトでも大好評、
日本でも評論家受けが非常にいい作品となっております。
ラストで若いジョーが幻視した未来、そして彼が行った選択は
納得のいくものでしたし、タイムスリップSFとしてある意味王道だと思います。
しかしSF作品、というよりは個人的にはSF風味のアクション映画
(それも大作ではない中堅どころの)かなあ、くらいに感じました。
2012年作品で「AKIRA」的なイヤボーン描写かー、とか
出てくる未来世界のアイデア、ストーリーの進行、出した結論のどれもが
若干既視感を感じるというかなんというか、で
「ホビット」「MOVIE大戦アルティメイタム」と、ベクトルは違えど
異常にカロリー過剰な作品の記憶がまだ新しい状態で見るには
若干あっさり味だったかなぁ、と。
唐突な中国ロケシーンは国単位での誘致が行われた結果だったようで
ストーリー的には「これなら別にフランス行っててもよかったんじゃねぇの?」と
思いはしたのですが、やはり勢いのある国は強いんだなぁ、と思いました。
(日本ももう少しこっち方面でがんばって、と思うのですが・・・)
空飛ぶバイク、既存のぼろい車に太陽電池を張り付けてのソーラーカー、
点眼タイプの麻薬、そしてラッパ銃やガット銃、タイムマシンといったガジェット方面も
現在の延長線上に自然に溶け込んでいるためか「そういうものかー」と
特別なものに思えずに見れてしまうあたりも『SF映画感』を減らしている原因なのか
それとも逆にこれこそ正しいSFだと思うべきなのか。むむむ。
ストーリーとかアクション描写面では特に不満がないだけに
映像面でもうちょっとキャッチーさがほしかったなー、というか
もう少しひっかかりが欲しい作品だったなぁ・・・と
個人的には感じた作品でございました。
(内容的に「マトリックス」クラスの映像技術面での驚きが欲しかったかなぁ、正直・・・)
それでも、「大作映画はすでに見たし、デートムービーにもなる正月第2弾」というセレクトとしては
正解かなぁと思える作品であったと思います。
・・・けっこう暴力とか血とかヌードとかはある映画ですけどね。