宣伝会議賞が終って、どうにも創作モードになれず、
空けた脳にはファッション情報ばかりが入っているこの頃。
来年1月9日まで開催の
「イスラエル博物館所蔵 ピカソ―ひらめきの原点―」に
インプットをしに行ってまいりました。
20世紀を代表する巨匠であるパブロ・ピカソ。
初期から晩年まで、絵画とともに数多く手がけてきた版画を中心とした
イスラエル博物館所蔵のコレクション130点を、年代とテーマ別に展示する企画展です。
版画のさまざまな技法と、それを活かした作品たちが展示されているわけですが
…これがびっくりするほど、自分に刺さらなくて驚いております。
もちろん感性の鈍り(この所ファッションとデジタルガジェットのことしか考えてなかった)
という部分がとても大きいのでしょうけど、
作中でピカソが「ミノタウロス」という形で表現していた
己の男性性…特に「性欲」のどぎつさに当てられるように感じて。
そしてそれは当然己の中にもいくらかあるもので、
芸術家というのはそれを作品にも、周囲にもぶちまけた者が
名乗れるものなのかもしれないなぁ、と思ってしまって。
(特にピカソの女性遍歴を見ると色々思うところはありました…)
全作品撮影可能(フラッシュはだめ)という展覧会でしたが
撮ったのは2,3作といったくらいの展覧会となりました。
常設会場ではイタリアの宝飾デザイナー、ジュリオ・マンフレディが
「最後の晩餐」をテーマに作ったジュエリー作品の展示に、
現代スペインを代表する作家、マヌエル・フランケロの版画作品「モノの言語」。
とくにマヌエル・フランケロはスペイン美術の代表といわれながらも
フランコ政権樹立以降スペインを捨て、フランスに生きたピカソと
どうしても比較してしまう部分がありました。