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満喫、芸術の秋

2024-11-15 | 音楽

本日はKIRINJI弾き語り全県ツアー
「KIRINJI 弾き語り ~ひとりで伺います2024」の長崎公演ということで
長崎県美術館に行ってまいりました。
兄弟時代キリンジ、バンド時代KIRINJIはツアーで来てくれていたんですが
ソロプロジェクトKIRINJIになってからは初の長崎公演になります。

まず会場が長崎県美術館ということで
開催中の企画展「ブラック・ジャック展」から。
虫プロ倒産、さらには劇画やスポ根ブームで落ち目で崖っぷちの手塚治虫が
「絵柄は劇画に寄せて、いつ打ち切られてもいいように1話完結の週刊連載」という
屈辱的ともいえる連載条件から放った大逆転ホームランであった「ブラック・ジャック」。
医師免許を持つ手塚の知識を活かしたストーリーテリングは
ときにヒューマンドラマ、ときにサスペンス、ときにはSFという多彩さを見せ
手塚復活、を完全に決定づけた作品となりました。

作品紹介と生原稿展示を中心とした展覧会であり、
アニメや実写化といったメディア展開についての展示がないのは少し残念でしたが
(幼いころに目にした「加山雄三のブラック・ジャック」のインパクトが…)
「あぁ、この話覚えてるわ!」と記憶の本棚から単行本を引っ張り出すような
そんな展覧会でございました。

そうこうしてるうちに開場時間となり、
物販に並んでいる間に前の方の席が埋まったわけですが
アクリルスタンド(人生初アクスタが中年男性のイラストである)と手ぬぐいを購入。

会場は会議やワークショップ、たまに展示でも使われる多目的スペース。
こじんまりとしつつ、背景には水辺の森公園を借景とした一面窓という立地。
ギター(エレアコ)とマイク1本で行われるライブとして
ちょうどいいサイズ感を感じます。

選曲はキリンジ時代が思ったより多く、時には兄弟時代の高樹ソロ曲も。
もちろんバンドKIRINJI、ソロKIRINJIの楽曲もあり、と
ある意味今までの堀込高樹ベスト選曲ともいえる選曲を
(そう言うとあれもこれも足りない、という気はしますが)
ギターと歌だけでやっていく、というライブ。

兄弟時代は弟・泰行が、バンド時代は曲によってはコトリンゴ、弓木英梨乃が、
ソロプロジェクトでもゲストシンガーを迎えている曲もある中で
すべての歌を高樹が歌うライブを生で見るのは今回が初めてとなるのですが
弾き語り用にアレンジを加えられた楽曲たちはメロディの美しさはそのままに
「高樹が歌う曲」として再構築された感がありましたし、
高樹が歌うことを前提として作られたソロKIRINJI曲では、
パワフルさすら感じる歌唱を聴くことができたのは意外な驚きでございました。

そしてMCでは過去のキリンジ/KIRINJIライブでの来崎時同様に
さだまさし「長崎小夜曲」の話題を出して
客の食いつきが悪いと返す一幕も。

あと泰行だと「ディビ」だった部分が
高樹だと「ラララ」になるというのも発見、でございましたね。

今回は高樹一人で弾き語り、という形式でしたが
やはりバンドとしてのKIRINJIも生で浴びたいので
できるだけ早く長崎でもバンドKIRINJIが観られるといいなぁ…と
思いを新たにする夜でございました。

…夕飯は何か食べて帰ろうかと思ったのですが
会場もよりのスーパーで半額助六買って帰りました。
待ってる子たちがいるもんでね。

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