リンムーの眼 rinmu's eye

リンムーの眼、私の視点。

教養の火曜日

2008-10-22 | TV
火曜日のNHK教養バラエティ番組が面白い。

NHK教育「私のこだわり人物伝」
今月は中原中也の生涯を町田康が紹介している。
中原中也というと青春の読書って感じだが、数年前、「サーカス」を教える機会があって読み直した。
親しみやすいくせに、わからなさが残る不思議な詩だ。
いま再読しても十分新鮮に感じる。
番組中、町田康みずからが低い淡々としたトーンで朗読しているのも味わい深い。

NHK総合「爆笑問題の日本の教養」
爆笑問題が大学教授の研究室を訪れ、知的漫談をする番組。
大学教授でも民放に出ると、文化人タレント的なわかりやすいキャラクターを演じがちだが、この番組に出る教授は真面目くさってていい。
太田光がおちょくるのが楽しそうだ。話を混ぜっかえしすぎて、議論が進まないこともあるけど。

こういう番組を、平日にやってたりするからNHKは侮れない。

TVウォッチング

2008-08-09 | TV
赤塚不二夫の告別式の様子をTVで見たんだが、タモリの弔辞が感動的だった。
名文すぎた。
手にしていた紙は白紙だったといううわさもある。
タモリ、すげえや。
赤塚作品、あまり読んでないけど、合掌。

「ミュージックステーション サザンSP」見る。
ゲストはサザン・オール・スターズのみ、新曲はもちろん、「真夏の果実」なども久しぶりに聴けてよかった。
メンバーが足りないな、と思ったら、毛ガニがいなかった。
病気療養中らしいけど、盛り上げ役なだけに、いないとさびしい。
曲間で、桑田が「シェ―」を決めていたのが印象的だった。

ETV特集

2008-04-15 | TV
ETV特集「神聖喜劇ふたたび~作家・大西巨人の闘い~」を見た。
ETV特集は、日曜夜10時にやってるNHK教育のドキュメンタリー番組。
91歳の現役作家・大西巨人が代表作『神聖喜劇』の舞台を再訪する場面と、作品のあらすじを朗読劇で演じるパートによって構成されていた。
なかなか面白かった。
『神聖喜劇』は全5巻の長大な作品なので、大まかなストーリーが分かってよかった。また、現存する数少ない作家然とした風貌の大西巨人の肉声も凄みがあった。

ETV特集は、毎回見てるわけではないが、興味深い対象を取材していて、貴重な番組だ。最近では小田実の追悼番組や、金子光晴の未発表詩集発見についてやっていた。文学方面に偏ってる気もするが、他にも色々やっている。

次回は、「痛みが美に変わるとき~画家・松井冬子の世界~」とのこと。
松井冬子は、かなりキョーレツな日本画を描く人なので、テレビで紹介されるのはまれだと思うし、楽しみだ。

知的好奇心のある諸氏には、是非、見ていただきたい番組だ。

賃貸とフォークの関係

2008-01-22 | TV
ホントどうでもいいことだが、「住宅情報タウンズ」のTVコマーシャルのCMソングが耳にこびりついてはなれない。
素朴なメロディと、朴訥な歌声で歌われるこの曲は、どこか高田渡を思わせる節回しがある。
「ただでもらった、ただでもらった」と同じフレーズを繰り返すのも、高田渡がよくやる唱法だ。
なんちゃってフォーク調にしてはよくできてるなあ、と思うのである。

そういえば、「わたくし相武紗季ー」と歌う「アットホーム」のCMソングも、字余りをしゃべるように無理やり歌う拓郎系のフォーク調だ。

四畳半フォーク→一人暮らし→賃貸、という連想なんだろうか。

とにかく「住宅情報タウンズ」のCMそんぐはイイ曲だ。是非CD化してもらいたい。
15秒以上聞いて、イイかどうかは分からないことであるが・・・。

ディランに会う

2007-09-23 | TV
先週、木曜日深夜の「GORO's BAR」を見た。
稲垣吾郎が支配人を勤めるクラブ、という体のバラエティ番組だが、この日は特別編だった。
『ビバリーヒルズ青春白書』の登場人物ディラン・マッケイの(吹き替えの)モノマネをするなだぎ武が、ディラン役を演じていたルーク・ペリーに会いに行くという企画をやっていた。
『ビバヒル』はかなり見てたし、なだぎディランも好きなネタなので、こりゃ夢の企画だなーと思い、期待して見た。

ディラン役で“ジェームス・ディーンの再来”といわれたルーク・ペリー、もうかなりおっさんだったな…。
『ビバヒル』のころから学生とは思えない老け顔ではあったが。
なだぎディランも、いつもの吹き替え口調から緊張で素のしゃべり方に戻ってて、実際に好きでやってるんだなーというのが伝わってきてよかった。

ちなみに、なだぎ武は、いつも長い番組収録中、ディラン口調で通すらしい。
まじめな人なんですね。好感もてますね。

金曜の夜はもやもやする

2007-09-23 | TV
「もやもやさまぁ~ず2」が面白い。
テレビ東京で深夜にやってる。
毎回、町を歩いて面白いものを見つける、という近場紀行番組。
さまぁ~ずの二人と大江アナが、ゆる~く町歩きをやっていて、金曜の深夜、ついつい見てしまう。
訪れるのは、
北新宿、
北池袋、
北赤羽、
など、微妙にマイナーな地域(これは“北シリーズ”と呼ばれるこの番組ではハズレのない地域)。
ほんと予想外のものが、誰も見向きもしない、流行から離れた町にはあるんだなと実感する。
特に北赤羽は、注目されてなかった面白い町を発見した感じで、今週の「アド街ック天国」でも取り上げられていた。

北赤羽の回で驚いたのは、“千円ガチャガチャ”。
一回千円で、何が出てくるか分からないガチャガチャがあるのだ。
いちおう、ニンテンドーDSが当たりということになってるが、
まあ、だいたい縁日の景品みたいなのが出てくる。
インチキ臭いブランド名の時計、
携帯ラジオ、
高級ボールペン、
など、脈絡がない、もらってもうれしくない景品ばっかり。
さまぁ~ずは、このガチャガチャを妙に面白がって、三人で一万円分くらいやっていた。
それ以来、この番組では、町でガチャガチャを見つけると、だいたいやってる。
そういう、行き当たりばったりのテキトーさがいいのだ。

ゆるい空気がさまぁ~ずに合ってる。
大江アナは、「アド街ック天国」のアシスタントもやってるので、
若い女性の割に、微妙な町でもそれなりに面白がっている様子。

およそ町情報的ではないけれど、
こういう町の楽しみ方もあるよな~、今週末は沿線の降りたことない駅で途中下車でもしてみようか、
なんて、もやもやして楽しめる番組だ。

秋の改編期で、継続されるかかなり微妙なところだけど。

クスリと笑えるNHKのコント番組

2007-05-21 | TV
NHK「サラリーマンNEO season2」という番組が面白い。
火曜23時からやってる「NHKらしくない」バラエティ番組、毎回、オフィスを舞台にしたコントやパロディを繰り広げる。
語学講座を模した「サラリーマン語講座」、「世界の車窓から」をパロった「世界の社食から」、ダメ社員の奮闘記「頑張れ川上くん!」などなど。
生瀬勝久、田口浩正、マギーなど、手練の役者が「いるだけで笑える」存在感で喜々として演じている。
原史奈、中越典子など、美人が美人OL役を演じるという、添え物的な役回りだが、それはそれで魅力的だ。営業スマイルにグッとくるのが悲しきリーマンだぜ。
NHKだし、オーセンティックなユーモア/ペーソスのクスリと来る笑いだから、好みは別れるかもしれない。
けれど、勤め人は「あるある」と共感をもって見れると思うし、そうじゃない人でも十分面白がれると思うので、おすすめです。

あとエンディング・テーマのウルフルズ「ええねん」がいいんだよな。超シンプルなメッセージで。

嘘くさい存在感のアノ男

2006-11-04 | TV
「イグザンプラー・ドラマ」が面白い。
TVKでやってるバラエティ番組だ。
毎回、ある人気番組の舞台裏をシュミレーションする業界内ドラマ。表向きは。

実は前身番組で「イグザンプラーTV」というのがあった。
ニュース番組のパロディで、非常に下らない話題を真面目くさった口調で伝えるという、人を食った番組だった。
そこでアンカーマンを務めていたのが、金剛地武志。
彼は「エアギターの人」として地上波でも見かけるようになったが、ローカル局やCSがよく似合うタレントだ。
MXTVの「テレバイダー」、
スペースシャワーTVの「BBL WORLD」、
TVKの「鈴木タイムラー」と、
マニアックな番組のキャリアを積み上げてきた。
ことごとくチェックしている自分にもあきれるが、金剛地の嘘くさい存在感(誉め言葉)は、一度ハマるとクセになる。
今、最も気になるTVタレントだ。

さて「イグザンプラー・ドラマ」だが、「ドラマ」と銘打っているものの、やはりパロディというか、シチュエーション・コントといった感じだ。
ひねくれた視点、手の込んだ構成(嘘のための嘘)は、「イグザンプラーTV」同様、健在だ。
サブカル好き、TVウォッチャーは楽しめると思う。
あと、「イグザンプラーTV」から引き続き出演している相内優香さん、崎山一葉さんは、非常にかわいいので、男性諸氏は要チェックですぜ。
TVKでの放映なので、神奈川圏内の方しか観ることが出来ないが(もしかしたらどこかの地方局でもやってるかも)、機会があったら是非ご覧になっていただきたい。

HPが異常に充実しているので、TVKが見られない方も是非ドーゾ。
イグザンプラー・ドラマ

72時間の定点観測

2006-11-01 | TV
「ドキュメント72時間」が面白い。
NHKでやってるドキュメンタリー番組だ。
毎回、一つの場所を定点観測して三日間取材する。
フツーの人々の人間模様が交差する映像がいい。
まあ、NHKの番組なので、対象への迫り方はオーセンティックなんだけど。民放だったらテロップやカット割りで文脈を作るところを、長回しでそのまま使うところは、テレビ番組として貴重だ。

これまでの定点は、僕が見た限りでは、
山谷の外国人ドミトリー、
東京駅の高速バスロータリー、
新宿東口の献血ルーム、
で今週が、タクシー(見逃したけど)。
なんとなく人生のドラマが交錯してそうでしょ?


開高健の『ずばり東京』は、東京オリンピック前後の都市の諸相を活写したルポタージュ作品で知られる。
ここで開高は、「はじめ私は西鶴が試みた一群の風俗見聞録のことを考えて仕事にのりだしたのだった」と書いている。
「ドキュメント72時間」は、さしずめ、「平成日本のずばり東京」であり、「現代の西鶴的町人物」であるといえるのではないだろうか。

機会があったらご覧になって下さい。
火曜日の23時からです。
「ドキュメント72時間」HP