所沢ビエンナーレを見に行った。
作家主導による手弁当の美術展。
前回は所沢駅近くの鉄道車庫跡地で行われていて、とてもユニークな美術展だった。
今回の開催を知り、詳細を検索してみると、会場が変わっていた。
場所は航空公園。
所沢駅から新宿線に乗り換え一駅の航空公園駅まで向った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/7f/54/0728d65281fbc99f6aa61eb5a10d86a0_s.jpg)
駅から並木道を15分ほど歩いて着いた第一会場。
所沢市生涯学習推進センター、もともと学校があったところのようだ。
体育館とプール跡地が会場になっている。
学校のディテールは誰でも親近感がある。こうした機会に訪れると新鮮だ。
体育館の細部に色々と記憶が刺激される。壇上そでのカーテンとか、キャットウォークに続く階段とか。
誰もが共感できる空間だろう。そのような“学校的記憶”に呼応した作品が多かったと思う。
だが、共感部分が勝ってしまい、この空間を異化する作品にはなっていなかった気がする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/55/2c/df3d5a05b0942d816c5eb1f55c597ba0_s.jpg)
壇上そで。“学校的記憶”が刺激される。
少し離れたプール跡地は、これだけでも魅力的な廃墟で、スコール雨のあとの湿気が更衣室をホワイトキューブに仕立てた空間にこもっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/61/69/3d01310df9e22ee0362ec18f2765db17_s.jpg)
プール跡地。黒い枠が遠藤利克という方の作品。焼いた木炭でできている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/32/8d/522c56bf0134e4e4d1aba84f55a87c9e_s.jpg)
チェーン店が並ぶ通りからさらに農道を15分ほど歩いて第二会場に。
給食センター跡地。
ここはロケーションの勝利。配管や大型鍋、アルミテーブルなど工業テクスチャーがむき出しになっており、いわゆる「工場萌え」の人にはたまらない空間となっている。
ほとんどこの空間が「作品」といっていいだろう。
この場所を見つけたのはこの美術展の慧眼だし、こんな機会がなければ一般人が足を踏み入れることもないだろう。
だが作品はこの圧倒的な“場所のチカラ”に負けていた。作品が工場のディテールの一部に同化してしまっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/58/f9/bd3ddca7ce3768b238802020e3753095_s.jpg)
ほとんど「作品」の工業テクスチャー。
メイン会場外れの倉庫を使った展示がすばらしかったのは皮肉だ。
“場所のチカラ”をまぬがれ静謐な空間を作り上げていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/45/ad/7f3a068c58a7ebfffb7e63480d765de3_s.jpg)
倉庫。清岡正彦という方の作品。木型の船に苔むしたオブジェがのっている。神秘的で見入ってしまった。
前回の車庫跡地は広い空間で、高さのある作品も多く、ダイナミックに感じた。
だが、今回は空間に寄り添う作品が多かった。
せっかく会場は魅力的なのに、場に負けてしまっては作品展の意味がない。
次回も新たに面白い場所を見つけてほしいし、その空間を制圧するパワフルな作品を立ち上げてほしい。
こういう美術展を所沢という地でやっているのが面白いし、なんだかんだいっても発見が多いので、是非継続してもらいたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/4e/e3/3419b607035f9f1e44435c049da54627_s.jpg)
帰り道は道端の片隅もオブジェに見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1d/01/6cd498d59d0d8f3f834767d5012809af_s.jpg)
農道脇にまだ白い曼珠沙華が揺れていた。真っ赤に咲いたらさぞ壮観だろう。
戻りは駅までバスに乗り、所沢駅に戻ったら西所沢駅まで出て西武狭山線に乗り換え、西武球場前駅に向った。午後の予定はデーゲームを観るのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/58/bb/d823e9410382b02af3f87323e5de1d3b_s.jpg)
ライオンズ×ホークス戦を観た。
9月になって初の西武ドームで野球観戦である。
キャッチャーの上本が満塁ホームランを含む猛打で大勝した。
先発の西口の老獪なピッチングがとてもよかった。
もうストレートは速くないが、得意のスライダーを生かした投球と打者のウラをかく配給で三振の山を築いていた。
ベテランが活躍するゲームが観られるのはうれしい。
ゲーム終了後、駅に戻ると池袋線沿線の事故で運転見合わせだったので、山口線で迂回。電車とはいえ車輪で走っているのどかな路線だ。西武遊園地の裏道を走っているので、車窓に遊園地の遊具やゴルフのコースが見える。
西武遊園地駅から多摩湖線で国分寺駅まで出て反省会。
帰りは国分寺線で所沢駅まで戻り、復旧した池袋線へ。
期せずして西武線沿線を乗り継ぐ西武線クルーズの一日となった。
※展示会場は撮影可だったのでいくつか撮った画像を掲載しました。
作家主導による手弁当の美術展。
前回は所沢駅近くの鉄道車庫跡地で行われていて、とてもユニークな美術展だった。
今回の開催を知り、詳細を検索してみると、会場が変わっていた。
場所は航空公園。
所沢駅から新宿線に乗り換え一駅の航空公園駅まで向った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/7f/54/0728d65281fbc99f6aa61eb5a10d86a0_s.jpg)
駅から並木道を15分ほど歩いて着いた第一会場。
所沢市生涯学習推進センター、もともと学校があったところのようだ。
体育館とプール跡地が会場になっている。
学校のディテールは誰でも親近感がある。こうした機会に訪れると新鮮だ。
体育館の細部に色々と記憶が刺激される。壇上そでのカーテンとか、キャットウォークに続く階段とか。
誰もが共感できる空間だろう。そのような“学校的記憶”に呼応した作品が多かったと思う。
だが、共感部分が勝ってしまい、この空間を異化する作品にはなっていなかった気がする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/55/2c/df3d5a05b0942d816c5eb1f55c597ba0_s.jpg)
壇上そで。“学校的記憶”が刺激される。
少し離れたプール跡地は、これだけでも魅力的な廃墟で、スコール雨のあとの湿気が更衣室をホワイトキューブに仕立てた空間にこもっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/61/69/3d01310df9e22ee0362ec18f2765db17_s.jpg)
プール跡地。黒い枠が遠藤利克という方の作品。焼いた木炭でできている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/32/8d/522c56bf0134e4e4d1aba84f55a87c9e_s.jpg)
チェーン店が並ぶ通りからさらに農道を15分ほど歩いて第二会場に。
給食センター跡地。
ここはロケーションの勝利。配管や大型鍋、アルミテーブルなど工業テクスチャーがむき出しになっており、いわゆる「工場萌え」の人にはたまらない空間となっている。
ほとんどこの空間が「作品」といっていいだろう。
この場所を見つけたのはこの美術展の慧眼だし、こんな機会がなければ一般人が足を踏み入れることもないだろう。
だが作品はこの圧倒的な“場所のチカラ”に負けていた。作品が工場のディテールの一部に同化してしまっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/58/f9/bd3ddca7ce3768b238802020e3753095_s.jpg)
ほとんど「作品」の工業テクスチャー。
メイン会場外れの倉庫を使った展示がすばらしかったのは皮肉だ。
“場所のチカラ”をまぬがれ静謐な空間を作り上げていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/45/ad/7f3a068c58a7ebfffb7e63480d765de3_s.jpg)
倉庫。清岡正彦という方の作品。木型の船に苔むしたオブジェがのっている。神秘的で見入ってしまった。
前回の車庫跡地は広い空間で、高さのある作品も多く、ダイナミックに感じた。
だが、今回は空間に寄り添う作品が多かった。
せっかく会場は魅力的なのに、場に負けてしまっては作品展の意味がない。
次回も新たに面白い場所を見つけてほしいし、その空間を制圧するパワフルな作品を立ち上げてほしい。
こういう美術展を所沢という地でやっているのが面白いし、なんだかんだいっても発見が多いので、是非継続してもらいたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/4e/e3/3419b607035f9f1e44435c049da54627_s.jpg)
帰り道は道端の片隅もオブジェに見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1d/01/6cd498d59d0d8f3f834767d5012809af_s.jpg)
農道脇にまだ白い曼珠沙華が揺れていた。真っ赤に咲いたらさぞ壮観だろう。
戻りは駅までバスに乗り、所沢駅に戻ったら西所沢駅まで出て西武狭山線に乗り換え、西武球場前駅に向った。午後の予定はデーゲームを観るのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/58/bb/d823e9410382b02af3f87323e5de1d3b_s.jpg)
ライオンズ×ホークス戦を観た。
9月になって初の西武ドームで野球観戦である。
キャッチャーの上本が満塁ホームランを含む猛打で大勝した。
先発の西口の老獪なピッチングがとてもよかった。
もうストレートは速くないが、得意のスライダーを生かした投球と打者のウラをかく配給で三振の山を築いていた。
ベテランが活躍するゲームが観られるのはうれしい。
ゲーム終了後、駅に戻ると池袋線沿線の事故で運転見合わせだったので、山口線で迂回。電車とはいえ車輪で走っているのどかな路線だ。西武遊園地の裏道を走っているので、車窓に遊園地の遊具やゴルフのコースが見える。
西武遊園地駅から多摩湖線で国分寺駅まで出て反省会。
帰りは国分寺線で所沢駅まで戻り、復旧した池袋線へ。
期せずして西武線沿線を乗り継ぐ西武線クルーズの一日となった。
※展示会場は撮影可だったのでいくつか撮った画像を掲載しました。