里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

エンドレスの政権交代

2011年03月08日 | 政 治
民主党の前原外相が、外国人から献金を貰ったとして引責辞任した。
野党は、嵩にかかって「今度は細川厚労相の問責決議だ!」と息巻いている。
菅首相は、昨秋来、柳田法相・仙石官房長官・馬渕国土交通相を相次いで解任させら
れた上に、相変わらず小沢さんの“政治と金の問題”などで苦しめられている。

嘗て民主党が自公政権から政権奪取をする為にやった手法が、今度は自分達に向けら
れて辞任劇を繰り返し、その上に政権運営に不慣れでモタモタしているとあっては、国民
から見放されてしまうのも仕方が無いだろう。

しかし、敢えて言いたい。  一つは嘗ての自公政権に組した連中にだ。 
嘗ての自公政権(特に小泉政権)はブッシュと組んで“グローバル化”とやらを進め、その
影響で今や世界中で物価の高騰や失業を引き起こし、果てはチュニジア・エジプト・リビア
などの政変にまで発展しているが、その責任は自分達にないと言えるのか?

私にはそうは思えない。 イラク戦争・リーマンショック・銀行や不動産業の破綻・失業…
数えあげればきりが無いほどの問題を引き起こし、今の日本は早急に手を打たなければ
やがて破産しないとも限らない非常事態に陥っている。
政権争いばかりせずに、国を挙げて「今一度、日本を洗濯」するべき時だろう!

もう一つは国民に対してだ。
昨今の野党やマスコミ・評論家などは、あれも悪いこれも悪いと“ラッキョウの皮むき”を
するばかりだが、これでは仮に政権を交代させたとしても延々と不毛な批判を続けるば
かりで何も解決しない。

例えば、普天間基地移設問題について考えると分り易い。
 ・北朝鮮や中国の脅威に備える為に基地が必要で、移転延期は日米関係を損ねたと
  する一方で、
 ・沖縄の人達は、日本の防衛の為に米軍基地が必要である事は認めるが、ひとり沖縄
  のみが米軍機の墜落や騒音、米軍人による犯罪に晒されるのには反対で、各地方が
  等しく基地の負担をするべきだと主張して、譲る気配は無い。
 ・ところが各都道府県は「これは政府の仕事」として、ダンマリを決め込んでいる。

このような、誰もが“ウィンウィン”という訳にいかない自公政権の残した難問ばかりが山積
みで、仮に政権交代をしたとしても一夜にして解決出来るほど簡単な話は一つも無い!

日本の政治に似ていると言われるイタリアでは、1992年に社会党政権が出来て以来約
9年間に及ぶ政界の離合集散が行われ、ここ10年余りは2大勢力が競い合う健全な姿
となったと言うが、日本では中道左派的な民主党が誕生して僅か1年半にしか過ぎ
ない。 
未だ何年もかかって政党の離合集散が行われなければ政治が安定しないし、それまで
の間幾ら民主党が頼りないからと言っても、現在の閉塞状態を招いた自公政権を復活さ
せるのは論外だし、折角選んだ民主党をもう少し支援する方がベターだと思う。

それに、もうそろそろ国民も意見の相違を乗り越えて妥協し、国民一人一人が応分の負担
をする覚悟をすべき時が来たのだと思う。

〔1992年6月以降のイタリアと日本に於ける歴代政権の党派色と首相(又は党派)の任期〕


 ※私の独断と偏見による党派色
    左派中道左派中道右派保守  及び 無所属