銀座の富士フォトギャラリーで小松由佳さんの写真展が開かれている。
彼女の本、『人間の土地へ』 を読んで、なんてすごい人だろうと思っていたところ、写真展が開かれると聞いて、早速行ってきた。ご本人は一見、とてもかわいらしい人だが、やはり、これだけの人生を送ってきただけあって、キッパリ、ハッキリしていて、強さを感じた。写真展は次々に訪れる人たちでかなり賑わっていたので、あまりゆっくりお話しする時間がなかったが、シリア人の夫を持つ小松さんしかできない仕事を、これからも続けてほしいと思った。
難民たちの明るい面と、重く暗い苦渋に満ちた毎日とが展示されていて、心を打たれた。そして私たちに何ができるのだろうと考えさせられた。受付にシリア難民の生活支援カンパの箱があったので、気持ちだけだが、千円札を入れてきた。
思っていたより長い時間写真を見ていたので、帰り道で遅いランチを食べようと、近くのカフェに入った。どうやら行列のできる食パン専門店が経営しているカフェらしく、サンドイッチの値段が高いので驚いた。途中でやめますとも言えず、そこで昼食を済ませた。もちろんとても美味しかったが、カンパの金額の倍ほどの額を支払い、なんだか複雑な気持ちになった。住んでいる世界が違うとかたずけていいものだろうか。
小松さんのプロフィールは自身のHPで次のように紹介されている。
「ドキュメンタリーフォトグラファー。1982年秋田県生まれ。山に魅せられ、2006年、世界第二の高峰K2( 8611m / パキスタン )に日本人女性として初めて登頂。植村直己冒険賞受賞。やがて風土に生きる人間の暮らしに惹かれ、草原や沙漠を旅しながらフォトグラファーを志す。2012年からシリア内戦・難民をテーマに撮影。著書に『オリーブの丘へ続くシリアの小道で~ふるさとを失った難民たちの日々~』(河出書房新社/2016)、『人間の土地へ』(集英社インターナショナル/2020年)など。
2021年5月、第8回山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞。」
2021年5月、第8回山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞。」
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