高齢期の備え

高齢期の備えを考えます

高齢者向け住まい・施設 その3 有料老人ホーム(5:入居一時金の続き)

2015年06月09日 | 老後と住まい
前払金(入居一時金)が必要な有料老人ホームでは初期償却と償却期間と呼ばれるものを決めています。その取り扱いは図のようになっていますが、初期償却の割合や償却期間の長さについては事業者ごとに異なります。前払金は、入居後3ヶ月の間は入居から退去までにかかった費用を除き前払金は基本的に全額返還されることになっています。3ヶ月の時点で「初期償却」と呼ばれる分が差し引かれ、残った金額については「償却期間」と呼ばれる間であれば退所した時期に応じて返還されます。初期償却が大きい場合は返還される額が小さくなります。償却期間を超えれば返還されません。(続く)

高齢者向け住まい・施設 その3 有料老人ホーム(4:入居一時金)

2015年06月09日 | 老後と住まい
費用の支払いは、大きく「入居時に前払金を支払う(入居一時金)」と「入居一時金はなく月毎に支払う(月払い)」方式の2つに分類でき、全国有料老人ホーム協会の調査によると介護付では6割が、また住宅型では2割が入居一時金方式(月払い方式との併用を含む)をとっています。ただし、支払い方式の詳細な部分については有料老人ホーム毎に違いがありますので確認が必要です。過去には「終身利用権」を得るために入居時に「権利金」を支払うことになっていましたが、2012年の老人福祉法の改正で権利金を受け取ることは禁止されました。しかし、入居時に家賃などの全部又は一部を「前払金」として受け取ることは認められています。また、月払い方式を採用している有料老人ホームでは敷金を受領する場合もありますが、この場合敷金は6カ月分を超えないこと、退去時には居室の原状回復費用を除き全額返金されることになっています。前払金の額は、全国有料老人ホーム協会の調査によると「介護付」で、一括して支払う場合は1,000万円から3,000万円までが半分を占め、一部を前払いする場合では1,000万円未満が大半です。「住宅型」では入居費用として家賃相当額の一部を前払し残りを月毎に支払うケースが多く、一括払いの場合平均1,912万円、一部前払いの場合は平均468万円となっています。
(投稿者のURL 「老後と住まい」http://www.rougotosumai.com/ )