RSM MBA Life

オランダロッテルダムにあるRSM Erasmus UniversityのMBA Programに通う学生達の日記。

MBA留学を考える方や学校選びをしている方に

2013-11-04 11:33:00 | MBA12生活

MBA2012 Naoto.K 男性・私費留学・既婚(子どもなし)・32歳留学当時

海外留学・駐在経験がなく、旅行と出張での短期滞在しか経験したことがなかった自分にとって、海外MBA留学は実り多きものでした。卒業して2年もたってしまったので、主にこれからMBA留学を考える方やその後の学校選びをしている方に向けて、留学記録?をまとめておきます。

  • ヨーロッパ
  • オランダ
  • 2011年3月11日
  • RSM
  • 大学生活
  • ユニバーサルなもの
  • グローバルに活動する
  • 英語
  • MBA

ヨーロッパ

世界中にビジネススクールがあるなかで、ロケーションは大きな選択基準でした。妻がドイツに駐在していたことを捨象しても、ヨーロッパのビジネススクールを選ぼうと思っていました。ヨーロッパに対しては、歴史的に長い衰退局面にあるものの、誇り高く生きる場所で、またその人口動態(高齢化・少子化)やエネルギー政策を見ても、アメリカやアジアに比べて日本に近い印象を持っていました。その意味でそこに身を置いて次を考えてみたいという思いがありました。
結果論ですが、日本にしか住んだことがなかった自分がアメリカやアジアを選択していたら、ヨーロッパの実像を知らないまま過ごしていたかもしれません。(十把一絡げに「欧米」として、アメリカもヨーロッパも同じものと捉えていた、、、)

オランダ

学校選びとしては、ヨーロッパ内のランキング上位校から自分の選択基準に照らして選んだのが実際で、オランダであることは絶対条件ではありませんでした。(当時のFinancial Timesのグローバルランキングで25位)
ただし結果的に良かったことは多くあり、先進国が進む道として一つのモデルを示している国としてユニークだったと思います。海外旅行で途上国に出掛けて「人の大らかさや笑顔に癒されたけれど、日本に戻ったらいつもの日常が続く」という類の話があるが、オランダの場合は先進国が先進国の今日的課題の中で、どういう社会を目指し個人が生きていくかということに国をあげてチャレンジしているように思えた。
プロテスタントの流れなのかお金を使わずに人生を楽しみ、また多少の不便は厭わない印象を受けました。(具体的にいうと、不便さの解消とそれに払うお金の均衡点が日本と全然違う。)過度な利便性は、誰かの犠牲の上に成り立つこと、自分は受益者だけでなくその犠牲を強いられる側にもなりうることを感じていて、そのような方向性に社会が進むことに背を向けているように思えました。結果として自分でやらなくてはいけないことが多くなりますが、生きている実感は増すし、不要なストレスは減るのかなと思いました。
また、バカンス文化(年間1か月程度)が浸透しているので、仕事で燃え尽きてしまうことは少ないように思えます。
さらに、警察官や教師もパートタイムでまかなわれるワークシェアリング先進国なので、一生懸命仕事はすれど、仕事を通して(のみ)自己実現を図るマインドではない気がします。(日本にこれを単純に適用できない日本の事情もより浮き彫りになった気がしますが、、、)
余談ですが、春から夏にかけての気候は大変快適です。夏は夜は22時近くまで昼間同様に明るく、学校や仕事帰りに外で趣味を楽しめます。

2011年3月11日

さらに横道に逸れて、2011年3月11日を留学中に迎えました。テスト期間中でしたが、4人いた日本人学生でチャリティイベントを企画・実施しました。(帰国後は南三陸や気仙沼にお邪魔し、お世話になりました。)地震・津波被害、原子力発電所のニュースが日々報道されていましたが、その瞬間でも世界では大なり小なりの紛争、天災、事件が発生し続けていて、それらの国や地域の出身者もいるクラスメートの前で、日本そして東北をどう取り上げ、どう反応してほしいのかに逡巡した日々を思い出します。
ヨーロッパもオランダも古い景観や建築や家具が大切にされ、綿々と受け継がれ力強く存在している姿に圧倒されることが多く、地震を大変恨めしく思ったものです。

RSM

話を学校選びに話を戻すと、自分にとってはロケーションとクラスサイズが大きな要因でした。
ロケーションは、ロッテルダムという世界屈指の港湾都市の中心に大学は位置します。他の学校にありがちな都市の中心から電車で1時間以上かかるようなことはありません。またオランダ指折りの総合大学なのでオランダの若者の大学生活も垣間見られ、ジムやサッカー場などの施設も充実しているし、企業もオンキャンパスで様々なイベントを行ってくれます。(さらに、在日オランダ大使が同校出身ということで、東京神谷町の大使公邸でのパーティにお呼ばれされる機会も得られました。)
クラスサイズは、1学年約150人で、多すぎず、小さすぎず、ほぼ全員と協同経験を通じてネットワークを構築出来ました。これ以上多いと、小グループのようなものがいくつか作られ、実際に交われる数は逆に少なるかもしれない。(と思います。)クラス運営は、75人×2クラスが午前・午後の入れ替りで同じ教授から同じ授業を受ける方式で、マンモス校にありがちな同じ授業をクラス毎違う教授から受けて評価に偏りが出るようなこともないし、復習やテスト勉強もクラスの垣根を越えて他の生徒と一緒にし易かったです。2学期にはクラス替えが強制的にあったので、1、2学期を通して3/4の生徒と一緒になるし、残りの1/4の生徒とも3、4学期の選択科目でほぼ一緒になります。150名全員の名前と顔が一致して、今でも必要とあらば直接コンタクトが取れるレベルで関係が構築できています。
1年制で、かつローリングアドミッション方式でコース開始2か月前位まで応募を受け付けているのもRSMの魅力だと思う。この経営環境が激変する状況下において、2年制は長すぎる場合もあるし、応募時期は応募する側が選べた方が何かと都合が良いです。
その他としては、ヨーロッパに絞ったうえで、1年制プログラムでランキング上位で(かつリーズナルブルな学費)という消去法を取ると、残るのはRSMだと思います。自分の場合はキャンパスビジットでボストンでハーバードのMBA授業も受けてその校舎や生徒のバックグランドに圧倒されましたが、授業自体はRSMとさして変わらない印象を受けました。企業や社会からの認知や、在校生・卒業生を含めたコネクションの強さでは及ばない点もありますが、そこに重きを置かないならば世界ランキングトップ10以降は個人の好みの問題だと思います。

大学生活

普通以上にクラスメートと交流すると決めたので、迷わず学生寮に入ったし、大小様々なイベントに積極的に参加しました。自分はドイツ人とトルコ人と部屋をシェア(キッチン・バス・トイレが共用で、勉強部屋兼寝室は完全に分かれている)して過ごしました。どのくらい勉強しているか、期限に向けどういうペース配分か、勉強以外の時間をどう使うか、などなどクラスルームからでは伺いしれない姿を感じ合いながらお互いにとっての学びの機会でした。彼らを経由して、交友関係も格段に広がりましたし、1、2学期は猛烈に勉強せざるを得なかったので、励まし合い乗り切った戦友です。
RSMは交換留学制度が充実していて世界中に選択肢があったのですが、1年制プログラムの最終学期(4学期)に重なるため、そこを1年間の集大成の収穫期として位置づけていた自分は、参加を見送りRSMに残ることにしました。
余暇の過ごし方は、選択科目に移行後の3、4学期は、授業の選択の仕方によってはまとまったOFFを取ることが出来たので、ヨーロッパ出身の生徒が率先してクラスメートを束ねて自分の国に連れて行ってくれたりしました。ギリシャのイオニア諸島をヨットで周った6日間、スロバキアでのキャンプ、ドイツの黒い森、どれも忘れられない思い出です。パスポートなしで、飛行機を使えば小一時間でたいていの国にいけるので、妻とも東西南北の色んな場所に、色んな交通手段で出かけました。

ユニバーサルなもの

国籍と個人の違いが織り交ざってクラスメートそれぞれが多様性を醸し出していた。人の心の機微を左右する要素はさして変わりないし、それらに対する自分なりの処し方もトレーニングされた。(ビジネススクールの同級生という点で、多様性の偏りは、日本の同じ会社内で出会う人の偏りよりも、正直小さかったと思う、、、)
40か国150名の多様性を感じる一方で、何かユニバーサル(国や個人を超えて普遍なもの)もおぼろげながら感じられた気がする。仕事以外の部分でも各人が大切にしている要素に違いがあるわけでなく、自分の生活も余計なものが削ぎ落とされてさらにシンプルになったように思う。

グローバルに活動する

卒業後すぐに日本企業の海外展開業務に就いた。ある国や地域を狙う時に(B2Cビジネスならばなおさら)数値データの背後にある社会や文化をまでも理解することは、極めて重要だと思う。
また、販売市場が日本に閉じている場合でも、調達や生産は海外で行うという意味でのグローバル化は十分にありえる(転職後の最初の仕事でも、アメリカでインド人が開発し、アイルランドとシンガポールでテストし、第三国にサービスを提供した)ので、須らく全てのビジネスパーソンはダイバシティを経験し、自分なりのプロジェクトマネジメントやコミュニケーションの方法を確立しておいて損はないと思うし、その意味でクラスメートの出身国や考え方や振る舞いに多様性があった方が良いと思う。

英語

留学準備から留学を通して英語コミュニケーション能力は格段に上がりますし、やっておいて損はないと思います。十分に聞けない限りは、誰かのフィルタを介した状況で情報と向き合うことになります。
留学当初はそれなりに苦労しました。0.1秒発言が遅いだけで、グループディスカッション中に発言の機会が得られない悲しい状況もありました。(かなりアグレッシブなチーム構成でしたが、、、)これを脱する術を冷静に考えたところ、どうやら自分の英語力というよりは、むしろコミュニケーションの方法の問題だと思うに至りました。基本的に内容を十分に整理し数手先を見越して発言しようとしていましたが、それでは発言を得るには間に合わず、議論も先に進んでしまう。そこで、とにかくspeak outして、話しながら考えるスタイルに変えると状況は一変しました。状況に応じてコミュニケーション方法を変えられるようになったのは、大きな進歩でした。
またヨーロッパのMBAということで、英語非Nativeの生徒が多かったです。彼らは英語に何の不自由もないのですが、自分からすると最初は聞き取りに苦労することもありました。いわゆるグロービッシュにだいぶ慣れたし、多少の文法の不確かさなど気にせずに議論をリードする彼らを目の当たりにして、自分も吹っ切れた瞬間があったように思います。留学を通じて議論をドライブするに足りる自分にとっての英語の到達点が分かったし、コミュニケーション方法の幅が広がりました。
そして英語だからこそ得られる世界は思ったよりずっと広いことを再認識しました。英語を利用する際は日本語の持つ曖昧さは排除されるし(主語や目的語を無視するのは難しい)、ロジックと文章校正が練られていて英語の教科書の方が理解しやすいし、英語媒体を通して得られる情報は日本語のそれより圧倒的に多い。月並みだけど、それらを実感できたことも、留学の成果だと思う。

MBA

ここまで授業の話は書いていないけれど、MBAの授業はとても刺激的だったし、経営学を学んだことがない自分にとっては知的好奇心を十分に満たす内容でした。特に統計学、定量分析、ファイナンス等の授業がこれまでのバックグラウンドになく楽しめました。仕事上で何らかの課題に直面した時、科学的(MBA的お勉強)アプローチが出来る部分とそうでない部分の線引きが出来るようになった気がします。そして結局のところ物事に正解はなく、出来るのは結果の確率を高めることであるのを改めて理解しました。
そして世の中に理想郷はないということを知ったのも大きな収穫でしょうか。(笑)どの国も企業も(個人も)、良い時も悪い時もあり、不可逆的な歴史の流れの中で、正負を抱えながら、進んでいるのだと。そんなことを、ケーススタディをしたり、クラスメートと話していて繰り返し思いました。だから、自分を取り巻く環境に真摯に向き合いながら(時にそれを広い視座から疑いながら)、自分の側に評価軸を持ち、状況の許す限りで自分がしたいことに全力を尽くすことが大切なのだと思います。その結果として世の中に深く確実なインパクトが残せたら幸せだなと思います。(とまあ、自分の場合は、海外MBA留学を通してそう思うに至ったわけですが、、、)

ここまで書いたことを1年でまとめて経験出来るのが欧州での1年制のFull-time MBAだと思います。(もし他でこの経験ができるあてがあるならそちらに進めばよいですが)世界の多様性と普遍性、そして自分自身を知るという意味でも、もし考え中ならば、ぜひ日本の外に出てほしいし、もし縁があるのならヨーロッパも検討してほしいし、その時にRSMはきっと良いチョイスになります。

では、幸運を祈ります!

(聞きたいことがあれば、遠慮なく連絡ください)
naoto.kbys@gmail.com


Term4終了そしてMBAも修了

2013-10-14 21:38:02 | MBA12生活

MBA14のKotaです。前回書いてから、だいぶ日が空いてしまいました。

今日、10月14日でMBAがすべて終わりました。Term4は一時期に選択科目を詰め込みすぎて、過去最高に忙しい時期を過ごしましたが、それもやり切り、これで全てお終いです。MBAを経て、感想は「思ったより大変だった」です。

僕の場合、MBA留学の目的は、ダイバシティに富む環境で本音で議論をこなし、結論まで導く力を付ける事の一点でした。終わってみて、留学前に思い描いていたレベルには正直届いていないですが、レベル感が見えたということは、今の自分のどこに課題があるのか、どこに向かって走ればいいのかがより具体的に掴めたとも言えると思います。自分自身のなりたい姿には一歩近づけたように思います。

あと、RSMのようなダイバシティに富む環境に思った以上に楽しさを感じられる自分を見つけられたことは、思いもよらない体験でした。RSMでこんなに価値観を変えられるとは思いませんでした。これから身の振り方を決めるような決断をするときに、ここでの体験はかなり影響するんじゃないかと思います。自分の知らない世界を知ったりや価値観のちがう人たちと意見を交わしたりすることがとても楽しい事だということが知れたこと、思いもよらないこの気づきが一番大きな収穫だった気がします。

最後に大変だったMBAのなかでも特に大変だった体験トップスリーを記して締めます。

3位:会話もディスカッションも全くついていけない

Term1は、英語が聞き取れず、喋れず、書けないという三重苦状態で、かなり苦しんだ時期でした。Term1のチームは英語にあまり問題の無いチームメイトが多く、統制のとれたチームだったので、ぼくの至らない部分が結果的にカバーされてましたが、そのチームディスカッションもついていけず、チームにとって無価値な存在だったと思います。授業は聴こうとしても何も分からないし、試験は自分で何を書いているのか分からなくなるレベルで、毎日自分にがっかりしながら帰宅してました。

勉強以外でも、英語でコミュニケーションする力が弱いことで、結果的にクラスメイトとも深いコミュニケーションができない辛さがあったし、学校が嫌すぎて普通に日本で大人しくしてた方がよかったんじゃないかな、なんて思っていた時期もありました。

それでも、自宅で自分で英語を勉強したり、クラスメイトが集まる場に意識して出ていくことで、友達もでき、英語を喋る機会も増えて、だんだんRSMでの生活が楽しくなっていった気がします。


2位:同時進行のチームが多すぎて収拾がつかない

Term1から3の間はタームごとにチームは一つで、学校からアサインされたチームメンバーでそのタームの全ての授業とアサインメントをこなしていきました。チームメンバーを外すと、そのターム中ずっと辛いというデメリットはあるものの、このシステムの方が予定は合わせやすいし、お互いの事がだんだん分かってくるので、基本的には作業をしやすくなっていくように思います。

Term4に入ると、突如、科目ごとにチームをいちいち組むシステムに変わります。なので、ミーティングを入れようとしても他のチームとのミーティングと重なっていたりとか、ミーティングの数自体が膨れ上がったりとか、なかなか大変です。僕の場合、9月中に集中的に履修したこともあって、9月は土日もミーティングやら課題やらで全部潰れたし、毎日違うメンバーとのディスカッションでかなり大変な思いもしました。仕事してるのと、大して変わらない大変さだったように思います。

ただ、毎日違うメンバーと合ってディスカッションをしたことで、けっこう英語でのコミュニケーション力が進歩したと思うし、これはこれで良い体験だったなと思います。

1位:Term2チーム

Term2は一番苦戦しました。チームメンバーがインド人二人、台湾人、ペルー人、自分という構成で、とにかくみんな全く時間を守らず、デッドラインを守らず、ぐちゃぐちゃでした。みんながみんな、英語力が厳しく、考え方も違い過ぎて、ディスカッションしても纏まらない、作業も息が合わないなどなど、大変なことしかありませんでした。

逆にこういうチームだから、自分から方向性を提案したり、先に回って色々調べたりするような頑張りが出来たように思い、学びという意味では一番大きかったチームかなとも思います。結果的には大変だったと思う経験ほど、色々学んでいるように思うし、学校という場だからこそ大変な思いをした方が見入りは大きかったなとも思います。仕事はリスクばかりを取ってはいられないですが、学校だからこそできる経験が出来たなと思います。


初めてMBAで勉強しようと思ってから気付いたら5年、やっと卒業直前までやってきました。MBAに来て良かったのか悪かったのかは、卒業後の自分の頑張り次第、成果次第だと思ってます。5年後、10年後、MBAに来て良かったと思えている自分になれるよう、ここでの経験をステップにしてまた頑張っていこうと思います。

おわり


Term2 の苦労話

2013-06-29 21:14:18 | MBA12生活

MBA14のKotaです。先週からTem2が終わり、Term3が始まっています。

来週からは待ちに待ったお休みですが、Term2でエネルギーを奪われ過ぎ、今のところノープランの状態です。
どのくらい苦労したかを、ちょっと書いてみたいと思います。

Term2は経営戦略やマーケティング、経済学等々、わりと具体的なビジネス上のテーマを扱う科目が多かった。個人的には、意外にも経済学が一番面白く感じた。高い視点から、直近で世の中で起こっている物事を分析するような内容だったので、知的好奇心も掻き立てられるし、純粋に勉強にもなった。教授も毒舌な感じではあるけど、講義も上手く、なかなか好感が持てた。

他方、ワークロードは想像以上にきつく、特に5月に入ってから試験までの期間は、授業と試験とのインターバルが殆どゼロ(Term1は1週間くらいだったと思うけど、勉強期間が与えられた)であることもあり、試験準備とグループアサインメントも重なり、かなりインテンシブに勉強するはめになりました。

そもそも初期設定が結構死にそうな構成なのですが、僕の場合はTerm2のチームがカオス状態で、これがワークロードを倍にした気がします・・・チームはインド人、インド人、ペルー人、台湾人、日本人(自分)というメンバー構成。インド人が二人居る時点で、彼らのパワーが足し算ではなく、掛け算で爆発しました。加えて時間にスーパールーズな南米人(1-2時間は普通に遅刻)、英語がイマイチな東洋人という構成で、統制という言葉とは無縁の活動になりました。

全てのインド人がそうかどうかは判りませんが、少なくともぼくのチームのインド人は、二人ともかなり個人プレーに走るタイプで、かつ持論に強烈に拘るタイプでした。日本人や西洋人と違って、あまり構造化された議論の仕方をしないので、「え、それさっき議論して、結論出したテーマでは??」といった事がしばしば起こりました。南米人はとてもクリエイティブで、その部分は良い感じではあったのですが、わりと気分やで、興味ある作業は頑張るけど、それ以外は無関心な感じでした。そして台湾人のチームメイトはかなり英語に苦労しているようで、ディスカッション中も「・・・・」となっている瞬間が多数。。

結果、「楽しい」とは程遠いTerm2でしたが、まあMBAを通してそんなとんでもないチームにアサインされる人も逆に少ないと思います。正直、僕自身は楽しくは無かったですが、英語ノンネイティブなメンバーの中で、なんとかアサインメントを終えられるように、インド人とのディスカッション(というか口論)に挑んだり、成果物の全体構造を先回りして色々調べて作りこんでおくなど、結果的にプロアクティブに臨むことができました。というよりは、自分がパワーを出さないと、変な方向に進んでしまいそうなプレッシャーの中で、そうすることを強いられたという感じではありますが。。

Term1のチームは英語が堪能な欧米人がマジョリティで、とても統制が取れていました。結果自分が頑張るという側面が少なかったですが、今タームは正反対の環境で、結果的に英語もこの短期間で結構使えるようになった(ペルー人のノンネイティブとしての英語の使いっぷりが上手で、勉強になった)と思うし、多国籍なメンバーでのディスカッションでのプレゼンスの出し方も身についてきたと思います。

自分自身としても、Term2では「ケースを全部読む」、「授業中は極力バリューのある発言をする」というようなドMな目標を立てて臨んでいたので、特に語学やコミュニケーション面での進捗は結構あったように思います。残りのTerm3、4はそんなにインテンシブじゃなさそうですが、自分にとっての学びが大きくなるよう、地道に頑張っていきたいと思ってます。


Term1終了

2013-04-07 20:23:40 | MBA12生活

Kotaです。二か月ぶりの投稿です。

ちょうど2週間前にTerm1が終わり、その後2週間はまるまる春休みでした。ロッテルダムから出て各地を旅行する人、ロッテルダムに残ってゆっくりする人と、クラスメイトもそれぞれの春休みを満喫している模様です。僕もフランスとスイスに2週間丸々つかって旅行してきました。すっかり英語も忘れてしまい、明日からのTerm2が今から心配です。

早くもTerm1の記憶が薄れつつあるので、タイトルの通り、忘れる前にTerm1の感想を諸々書いておきたいと思います。

~授業~

Term1は基礎科目的な授業が多く、統計や会計、組織論などの授業を履修しました。授業数や予習復習の大変さでいうと、統計、会計等の数値系科目が圧倒的で、たぶんTerm1で勉強した時間の7-8割はこれらの科目に費やされたのではないかと思います。僕個人の場合、会計は大学で学んだ経験があるものの、統計は全くの素人だったので、かなり苦労しました。

各授業の予習にもかなりの時間をとられるので、毎日相当な量の英文(いわゆる「ケース」)を読むことになります。
僕の場合、当初はMBAの授業を甘く見ていたこともあって、それほど熱心に予習復習していなかったのですが、Term1の途中で、明らかに周りの理解度と自分の理解度が乖離していることに気づき、あわててキャッチアップしました。とにかく勉強量は想像以上でした。

いずれの授業も、日本の大学にあるような、教授がひたすら説明を続けるスタイルではなく、学生とのディスカッションをベースにしたスタイルです。自分から予習したり、授業に参加していく姿勢がなければ、学びを得ることは難しいです。正直、自分自身もこれらの授業を活用して学びの機会を活かしきれているかというと、まだまだだと思うので、Term2ではもう少し進化していきたいと思っています。

~グループワーク~

各授業では、「アサインメント」と言われる、グループワークを前提とした課題が、だいたい1授業につき1-2程度課せられます。これらの課題をTerm1の間、一緒に取り組む5-6人のグループが、学校側からランダムで組まれます。僕のチームはカナダ、フランス、台湾、ペルー、インド、日本(自分)という構成でした。

日本の大学をでると、こうしたグループワークの大変さは想像しにくく、僕自身もかなり甘くみていたのですが、実際は死ぬほど大変でした。まず第一に、これは日本人特有の大変さですが、英語でのディスカッションで当初死にそうになりました。1月のプログラム開始当初などは、単純な会話すら聞き取れず、帰国したくなりました。

ただ、英語にも徐々に慣れ、自分の得意分野でチームに貢献していくコツも掴んできたあたりから、多少はラクになりました。僕のチームでは各アサインメントごとにリーダーを変える輪番制を採っていたので、僕もいくつかのケースのリードを経験しましたが、前職の経験を活かせるアサインメントを割り当ててもらい、やりきることが出来ました。課題自体は単純なのですが、英語でチームをまとめ上げて、成果物を作り上げる経験は、自分にとって本当に貴重な経験で、多少の自信になりました。

チーム運営も正直楽ではなく、あまり協力的でないメンバーや適当なメンバーもおり、しばしば不協和音が生じました。そうした部分も含めて学びを得られるよう、意図的にプログラムが設計されているのでしょうが、取り組んでいる最中は本当に大変です。Term2では新たなチームが組まれ、苦労が絶えなさそうですが、頑張って乗り切っていきたいと思います。

~テスト~

3月に入ってすぐ、Term1の期末テストが実施されました。

テスト前になると、数人でグループを組んでテスト対策する光景が散見されるようになります。ぼくも数人のクラスメイトに誘われ、テスト前は朝から晩まで缶詰になって一緒に勉強しました。まったく土地勘のない科目だと、、一人で勉強するよりクラスメイトに教えてもらうほうが効率が良く、かなり助けられました。

面白いのが、これらのテスト前のお勉強グループは、人種別、国別などなどに分かれがちである点です。中国人台湾人は一緒にグループを組む傾向があるし、ドイツ人はドイツ人、インド人はインド人だけで勉強していたりしています。やはり言葉や文化が同じだとお互いの理解も促進しやすいということなんだろうなと思います。僕も、結局韓国人やインドネシア人等のアジア系のクラスメイトと一緒に勉強することが多く、やはり彼らの説明は分かりやすかったし、ぼくの意図を伝えるのも簡単でした。

テストに向けて一緒に勉強した仲間とは、勉強後に飲みに行ったりと、とても親しくなりました。グループワークのチームメイトは、学校側から強制アサインされることもあり、仕事仲間みたいな雰囲気なのですが、 テスト勉強仲間はサークルっぽい雰囲気で、とにかく楽しい時間を共有できました。

明日からTerm2ですが、気付けば早くもプログラムの三分の一程度が終わってしまっています。Term1もあっという間だったので、Term2も一瞬だと思います。Term1の経験も踏まえて、Term2ではより多く学べるよう、日々工夫しながら過ごしたいと思います。


ロッテルダムの街について

2011-01-21 23:36:03 | MBA12生活
MKMです。

先月までは、ベンチャー企業で経営企画と財務経理の仕事をしていました。
今年のRSMの日本人学生4名の中では唯一の女性です。

他のメンバーが学校のことを書いてくれているので、今回はロッテルダムの
街についての感想をお話ししたいと思います。

オランダは概して外国人や移民に寛容で、差別のない国といわれており、
中でもヨーロッパ一の港町であるロッテルダムは、誰に対してもフレンドリーな
街と聞いてきました。

実際に住み始めてみて、この評判は本当に正しいと感じます。

まず、街に出て接する人々(例えば、お店や交通機関などで働く人々)が
みな自然体でオープンだし、とても親切です。
見た目で地元民か、よそ者かを区別する習慣もないようで、黙っていると
気軽にオランダ語で話しかけてきますし、英語で聞き返せば、嫌な顔
ひとつせずに英語に切り替えてくれます。

ロッテルダムの街を歩く人は肌の色も出身地も様々ですが、そんな多様な
人々がうまく溶け合っているし、この街は、日本から来た新参者の自分の
ことも懐深く受け容れてくれている感じがします。

生活の便利さについても、私が住むErasmus International Houseから学校
までは徒歩10分、最寄のスーパーマーケットは5分、ショッピングセンターは
トラムで15分程度といずれも近く、特に不自由を感じることなく過ごせます。
多くのお店が夕方6時頃にはクローズしてしまったりと、もちろん日本とは
状況が違う部分もありますが、慣れてしまえば問題ありません。

個人的には初めての海外生活ですが、とても居心地がよく、ロッテルダムを
選んで本当に良かったと思っています。

これからの一年間、RSM留学を通じて経験した様々なことをお伝えしていきたいと
考えています。

Background: Audit 3.5years, IPO consulting 1year, Business Development 1.5year, Financial Control 2years