RSM MBA Life

オランダロッテルダムにあるRSM Erasmus UniversityのMBA Programに通う学生達の日記。

Strategic Value Management

2012-12-23 20:56:44 | MBA13生活
色々あったMBAの授業もついに最後の科目を迎えることになりました。
私の最後の科目はStrategic Value Management (SVM)でした。

この授業は11月の最終週に始まり12月の初旬に終わる授業で、授業終了すぐにロッテルダムを退去するという、本当に最後の最後のクラスという感じでした。

教授はカナダのIvey Business Schoolからの客員教授で、とても聞きやすい英語を話してくれます。表現自体もそうですが、聴き取りやすい話し方をしてくれるので聞いている方としても非常にありがたかったです。

授業の内容は多岐に亘り、リスクマネジメントや困難な時のリーダーシップ、ブランド構築、新規参入、プライシング戦略などなど。
個人的には各回のテーマが一つの軸ではつながっていないのですが、それぞれ考えさせられるテーマだったので面白かったです。あと、ROIなどの経営指標も考慮するように促され、定性的にも定量的にも頭を使うことができたのもよかったです。


特に印象に残っているのがK2という世界で2番目の高さに上ったチームのケース(登頂者はエベレストより少なく、世界で最も登るのが難しい山とも言われているそうです)。
このケースと、エベレストに登ったチームのドキュメンタリーを比較して、チーム編成に置いて注意すべき点や、多様性のあるチームを率いるために必要なポイントなどを議論しました。
この授業の前に女性だけでアフリカのキリマンジャロに登るプロジェクトがあったため、そのメンバーの体験談も交えて有意義な議論になりました。

議論の中で、バックグラウンドが違うメンバー間のコミュニケーションの難しさが話題になりましたが、遭難も考えられるような挑戦をするにあたって、彼らはなぜ敢えてコミュニケーションが難しい国際的なメンバーを選んだのかということを教授に聞いてみると、「才能や経験というのは文化的なバックグラウンド以上に重要な要素であったため、彼らは敢えて多様性のあるチームを形成した」とのことでした。
これはもしかしたら起業を含めたビジネスにも当てはまる真理かもしれませんね。


授業中は教授が教室中を歩き回り、議論を促します。
おかげさまで私も何度か発言することができ、授業を楽しむことができました。
やはり授業は発言できた方が楽しめると思いますので、この点はありがたいですね。



教授も教室を歩き回り生徒を巻き込んで授業を展開


ちなみにこの教授、ほかにも雰囲気が良くなる趣向を凝らしていて、例えば授業に遅れてきた生徒がみんなの前で歌やダンスを披露するというペナルティを課されたこともありました(笑)



遅刻のペナルティとしてダンスを披露(笑)


またこのクラスでも課題のためにチームが編成されました。
私のチームはモンゴル人、台湾人、タイ人、インドネシア人で構成され、うち2人はHKUST(香港科技大)からの交換留学生でした。
このチームはアジア人ばかりということもあって非常に話しやすく、ディスカッションにも自然に入ることができ、ミーティングの時間もとても楽しかったです。
最後にミーティングも楽しむことができ、締めくくりとしてもよかったです。

そういえばチームメイトの一人がミーティングの日に誕生日だったので、チームでHappy Birthdayの歌を歌ったりもしました。


最終回の授業はネスレのM&Aケースだったのですが、このケースでは買収する側と被買収側で実際に交渉することになりました。

買収によってお互いにどのような利益があるのか、買収した後に経営陣や雇用者の扱い、被買収側の組織をどのようにするのか、それを踏まえて買収価格をどの水準に設定するのか、といったことを議論しました。



ネスレチームの経営陣。私は後ろでアドバイザー。


もちろん現実のビジネスの交渉ほどハードではないでしょうが、普通の議論とは違った交渉というスタイルから学ぶこともありました(もっとも我々の交渉は衝突点があまりなく、結構簡単に話がまとまってしまいましたが...)。

そして交渉の後は教授からご褒美のキットカットの差し入れが(笑)



ネスレ三昧(汗)


そして、いよいよ授業も最後の時がきました。

最後に我々にメッセージをいただきましたが、そのうちの一つは「学んだことを実際に活かしてほしい」ということです。
当然といえば当然のことですが、やはりRSMで学んだのも実際に活かしてこそ留学した意味もあるというものですので、楽しかっただけの留学生活というようにはならないようにしたいものです。

そして最後に記念撮影。
みんなと一緒に撮影するのも(卒業式を除けば)これが最後です。



みんなすがすがしい笑顔です。



そして誰もいなくなった...

こうして全ての授業が終わり、もう学校に行く用事もなくなってしまいました(出立前日に学校関係者に挨拶回りに行きましたが)。

最後の授業ということで寂しい限りですが、授業もミーティングも楽しむことができ、成長を実感できたので満足でした。
ちなみにアニメのプレゼンをしたのもこの科目の授業の後だったので、そういう意味でも教授には感謝ですね。教授にもプレゼンを褒められました(笑)


色々ありましたが、全ての授業を無事に終えることができてまずは一安心です。
あとは必要な単位を全て取得し、卒業できることを祈るのみです。

Halloween Party

2012-11-02 12:31:07 | MBA13生活
10月といえばハロウィン
欧米の文化を取り入れることが大好きな日本にしては比較的なじみが薄いイベントのように思いますが、今年は日本でもずいぶん仮装があったようで驚いています。
親戚の子どもも仮装して"Trick or Treat"と楽しんでいたそうです。


学校でもハロウィンを祝って、レセプションが飾り付けられました。
また、受付のスタッフもコスチュームを着ていました(笑)
普段から日本みたいにスーツでネクタイという服装で仕事をすることは必ずしも多くないオランダではありますが、こういうユーモアは日本でも認められていいと思います。
IR(Investor Relationship)をコスチュームで行ってくれる企業があれば、その銘柄は積極的に購入しようかと(笑)



お菓子のサービス付き!


建物に入っていきなりこれを見ると怖いですね...


そしてハロウィンと聞いて、パーティ好きが何もしない訳がありません。
当然ハロウィンパーティが企画されました。

私もお誘いのメールをもらい、またハロウィンを祝ったこともないので、これもいい機会だと考えて参加することにしました。



会場へ向かう時の風景。月が綺麗でした。


会場ではみんな仮装とダンスを楽しんでいます。











私もコスチュームを借りてみました。






結構楽しんでいたようです(笑)
そして、クラスメイト達のセンスの良さには脱帽しました。
本当によく考えてきます。


私が彼らをすごいと思うのは、彼らのキャラもあるでしょうが、普段は真面目で授業や課題にも真剣に取り組む一方、こういう時には逆のベクトルで突き進むことができるということです(彼らにとっては同じベクトルかもしれませんが)。
こういう姿勢は仕事をする上でも、プライベートを楽しむ上でも大事なんだろうなー、と思います。


ともあれ、人生初のハロウィンをみんなと一緒に楽しむことができてよかったです。

出会いと別れ

2012-09-24 11:37:17 | MBA13生活
もう9月、ということで1月から12月のプログラムを受講している我々RSMのMBA学生はもうすぐプログラムが終わる、という感慨を胸に授業を受けているのですが、欧米の学校は9月が学年度の区切りであることが多いようです。

そのため、8月下旬から9月にかけてオランダにも多くの日本人学生の方がいらっしゃいました。

かねてよりオランダにおける日本人のネットワークを充実させたいと考えていて、できるだけRSMのMBA以外の学生ともつながることができるように動いてきました。

すると、今年はRSM以外にもオランダのMBA(Nyenrode、TiasNimbas)に日本人学生が入学されるということで、是非ともお会いしたいと思い連絡を取りました。

また、RSMの母体であるエラスムス大学は社会科学及び医学の分野で有名な大学で、日本の大学からも例年交換留学生が入学しているようで、今年も9月に交換留学生が日本からやってきました。こちらも是非お会いしたいし、またオランダにおける日本人学生のネットワークは大きい方がいい、ということでみんなで集まろうという呼びかけました。

オランダに来たばかり、ということで全員が集まるのは難しかったのですが、「朋有り遠方より来る、また楽しからずや」ということで、楽しい時間になりました。
オランダで同じようにビジネスを学ぶ同志がいるのは嬉しいですし、若い時から海外で学ぶことを志している人のエネルギーやアカデミックな面での向上心に触れることは、知的好奇心を大いに刺激されます。

こういう点も、オランダにおける交通の要所・ロッテルダムに立地し、また大学を母体に持つRSMの魅力だと感じました。



Nyenrode新入生、エラスムス大学交換留学生と。


また、9月は卒業の時期ですので別れの季節でもあります。
MBA以外にもエラスムス大学の大学院で学んでいる日本人の方(ロースクール、ビジネススクールの修士課程)と交流する機会があったのですが、彼らは卒業を迎えてもうすぐロッテルダムを離れてしまいます。

そこで、地元の人に人気のトルコ料理のレストランで送別会を催しました。



Erasmus Masters' Farewell Party


MBAのプログラムは当然ながらビジネスという文脈の中で色々学ぶのですが、MBA以外の方からはまた違った観点での学びが色々あって、大変勉強になりました。
特に今後グローバルにビジネスをして行く中で、ビジネスそのものだけでなく、政治や法規制、文化や歴史についても土地勘や理解が求められることは少なからずあるでしょうから、このような多様な関心を持った方々とのつながりは非常に貴重だと思います。



今回は見送る立場だった我々も、2か月後には見送られる側。
寂しくはありますが、この1年間で得たMBA内外でのつながりを永く保っていきたいものです。

International Food Festival

2012-09-15 08:41:26 | MBA13生活
海外旅行、海外生活といえばやはりその国の食べ物に関心を持たずにはいられません。
特に世界各国から人が集まるとなれば、その国々の食べ物を食べてみたいというのは世界共通の人情のようです。

ということで、クラスメイトがそれぞれの国の食べ物を持ち寄って食文化を楽しむInternational Food Festivalが学校の食堂で開催されました。

それぞれ自分の国を代表していますので、結構力が入るものです。
当然我々日本チームも気合いを入れて臨みました。

日本チームのメニューはちらし寿司日本のカレーあんこ春巻きでした。
私はカレー作りを担当。
ベジタリアンも結構いるため、チキンカレーとベジタリアン用の二種類作りました。
もっともチキンが入っているか否かだけの違いですが。

カレーを作ったら学校に持ってきて、いよいよお客さんをお出迎え。
せっかくなので祭りのはっぴと浴衣で日本の雰囲気をアピールしました。



はっぴ&浴衣。料理も衣装も好評でした。


ちなみに一番人気はあんこ春巻き。
あっというまになくなりました。

個人的には、日本をアピールするならキャラクターものは外せないだろう、ということで、滋賀県の某有名キャラクターをアピールしておきました(笑)



タイ人のクラスメイトと。彼もはっぴが似合いますねー。


もちろん、他の国の人たちも料理に衣装に気合いを入れていました。
おかげで、存分に舌鼓を打ち、見た目も楽しませてもらいました。



韓国チーム。キムチ、巻き寿司、焼き肉。食が進みます。



オランダチーム。やはりハーリング(にしん)ですね。



ケニアチーム。ケニアのドーナツがおいしかった!



イギリスチーム。ハムとチーズのキッシュが最高!



インドチームはダンスを披露してくれました。


留学するまであまり海外経験がなく、とりわけ発展途上国には訪れたことがなかったので、こういう機会に様々な国のものに直に触れるのは非常に貴重な経験でした。

次は是非彼らの国に行って深く彼らの文化に触れたり、またクラスメイトを日本に招いて日本のことをもっと知ってもらえたいと思います。


ちなみにこういう企画をしているのは、(主に)とあるパーティ好きのクラスメイトなのですが、毎回告知やロジスティクスなど地味で大変な作業も含めて色々やってくれていて、彼のリーダーシップとそういう作業も淡々とこなす姿には本当に頭が下がります。
人の見えるところでも見えないところでもしっかり動く、そういう姿は見習わなければといつも思います。

Queen's Day

2012-05-05 05:28:48 | MBA13生活
こんにちは、 MBA2013のゆーけーです。


オランダは日本や英国と同じく立憲君主制を採る国で、現在はベアトリクス女王が王位に就かれています。

そして、日本に天皇誕生日があるように、オランダにも女王誕生日、"Queen's Day"が祝日として定められています。
現在のQueen's Dayは4月30日。この日は正確にはベアトリクス女王の王位継承日で、先代のユリアナ女王の誕生日です。

この日は国中でお祝いする日であり、当然クラス一同盛り上がります。
イベント好きのクラスメイトがクラス全体を巻き込んだアムステルダム観光を企画し、多くのクラスメイトやパートナー・家族が参加しました。参加者は80人を超えていたようです。

ちなみにオランダ王家の色はオレンジ色ということで、街中がオレンジ色に彩られます
ということで、一同オレンジ色のものを身につけよう、ということになりました。
オレンジ色の服などは持っていなかったので、急遽ロッテルダムのマーケットでオレンジ色のTシャツを買ってきました。

そして当日朝、同じ寮に住んでいるクラスメイトと共に、ロッテルダム中央駅に向かいます。




そして電車にてアムステルダム近郊に向かいます。
アムステルダム中心部は古い建物が多く、高いビルなどは少ないのですが、アムステルダム郊外はビジネスの中心地となっているようで大きなビルが多いです。




電車を下車すると、参加者一同、付近の船乗り場へ。
メインイベントである運河で船遊びです。
参加者は2隻の船に乗って運河を進みます。




船ではビールをはじめとする飲み物が飲み放題で痛飲しました(笑)
おかげで、普段あまり話さないクラスメイトとも打ち解けた気がします。


運河を進んでいると、同じように船遊びをしている人たちとすれ違います。
お互い手を振ったりして、祝日の雰囲気を楽しんでいました。






4時間ほど船の上で騒いだ後に下船。
その後はアムステルダムを散策しようと思っていましたが、予想以上に乗船時間が長かったことと、お酒を飲み過ぎたこともあって、そのままアムステルダム中央駅までの散策を経て帰宅することにしました(翌日から学校ですし)。

ちなみにこの日は各家庭がバーゲンセールを出していて、掘り出し物を見つける絶好の機会だそうです。本当は行きたかったのですが、惜しいことをしました。





早めに帰ったつもりでしたが、帰宅したのは午後7時。
ほぼ12時間クラスメイトと過ごしていたことになります。
これほど長い時間を共有したことはなかったので、充実感がありました。


ということで、非常に楽しい1日でした。
このような楽しいイベントを企画してくれたクラスメイトには本当に感謝です。
参加者の確認から船の手配まで、色々手間がかかるものですが、忙しい中よくやってくれたものだと思います。

思えば、クラスメイトの動機付け、スムーズなロジスティクス、さらには盛り上げる役割など、これこそリーダーシップというのかもしれません。
よくリーダーシップと肩書きは別のものだという話を聞きますが、これはまさにその通りだと改めて思います。

実際自分も1学期に自宅で日本食をチームメイトに振る舞ったことがチームビルディングの一環として感謝されましたし、リーダーシップには色んな形があるのだと思います。

ということで、まずは彼らを見習いながら、自分なりのリーダーシップを考えてみようと思います。