しんと冷えた上高地の朝
冬枯れの森を霧氷で白く染めていた
森の熊もそろそろ寝床につく頃でしょうが
人気の無い静かな森に
熊鈴の音が高く響いた
薄っすらと積った雪の上に残る
動物の足跡を辿りながら
山道を西穂高岳に向けて登った
上高地の登山口を出発して
2時間を経て西穂山荘に着いた
山荘までの登山道は水平距離は短いが
高低差850m程あるため
心臓破りの急登が続き
汗だくになる程身体を温めてくれた
今日はこの西穂山荘で一泊お世話になります
山荘で受付けを済ませて西穂高岳へと向かった
雪山を想定した装備を準備していたが
日当たりの良い山肌と稜線は雪が溶けて
夏山の道のようになっていました
西穂高岳独標に到着
この先からはヘルメットを被り
西穂高岳主峰へと歩みを進みます
ピラミッドピーク辺りから雪が目立つようになり
チェーンスパイクを装着して
カリカリに凍った雪の上を歩いた
紺碧の青空に聳え立つ
西穂高岳主峰のピークが見えてきました
基本の三点支持を忘れず慌てずに登ります
北アルプス西穂高岳主峰2909m
登頂成功
山頂からは
目の前に聳り立つジャンダルム
その奥に奥穂高岳
その稜線で結ばれた前穂高岳
左側には涸沢岳
錚々たる山々が目の前に広がり壮観です
槍ヶ岳、双六岳方面の山々も一望できます
貸切りのピークで温かな紅茶で身体を暖めて
山荘へと下った
暖かな山荘は冬季に入り本館は閉め
別館のみの営業をしていました
夕暮れ時は山荘からすぐの丸山で
日の入りを迎える事にした
16:50日の入り
夕食は信州名物の山賊焼
衣と皮がパリッと中の鶏肉は柔らかジューシー
そして、具沢山な豚汁に少し固めの大盛りご飯
あまりの美味しさに
二回も豚汁とご飯のお代わりをしてしまいました
凛と冷えた風音の無い静かな夜空には
満点の星空が広がっていました
翌朝、五時に山荘を出て
暗がりの穂高岳独標に向かった
夜と朝の狭間に浮かぶ三日月がとても幻想的です
雲海に浮かぶ峰々の風景が
なんだか夢心地でした
6:25ご来光
長い長い夜が明けました
朝の光を沢山浴びて上高地へと下山しました
帰路に白骨温泉で疲れを癒し
今回の旅を締めくくった。
camera
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III
lens
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO