R.Life

The fishing is life itself !

2018.9.16 MEMORIAL ONE -Last Day-

2018-09-19 06:36:57 | Trout


沢の柔らかな瀬音と
土間の奥の食堂からはまな板を叩く音に
どこか懐かしい感覚で目が覚めた
まだ薄暗い森の中に山小屋の朝は訪れる


今回二泊お世話になった
両俣小屋の女主人の星さん
個性的で凄く温かい人で
みんなと猫達のお母さん的な存在です

確か手前がミーで奥がミーコ
本人達は紛らわしい名前を
付けられたと思ってるに違いない...
それにしても癒される



久しぶりに谷間から青い空が顔を出した
今日は晴れのようだ

最終日の今日は
下山途中から深い谷底に下り
大仙丈沢を少し釣り上がってみることにした
このエリアは今月末まで釣りが楽しめる





陽が差す森に
移ろいゆく秋の気配に気付かされた





北岳山頂はまだ雲が被っている

パンパンに詰め込まれた重いザックを背負い
気がひける程の急斜面を下り渓へ
そして堰堤を越えるために先人が付けたであろう
ボロボロのロープを頼りに堰堤脇の崖を下り
本流筋を下りながら大仙丈沢に入った





本流ではあたりが少なかったものの
支流に入るとフレッシュな魚達が戯れていた











いかにも大物がついて居そうな場所で
32cmの尺イワナが期待通りに出てくれた





大きな倒木の下の深場で
丸々と太ったGood Conditionの
33cmの尺イワナが良い引きを楽しませてくれた







轟音を響かせ
大きな釜場に落ちる白泡の脇には
大きな沈み瀬と流木
一部分だけ複雑な流れができている
水深も源流域にしてはそこそこありそう
必ずここには大物が居るとそう感じた
暫く様子を伺いトレースコースを決めた
ベールを返しミノーを白泡の奥に送り込んだ
ラインの動きでタイミングを見計らい
ミノーに命を吹き込んだ瞬間
今までにない衝撃が
パラゴンを握りしめた手元に走った
もの凄いパワフルな引きと重量感で
ハンドルを回してもスプールが逆回転してしまう
攻防戦が続いた末
水面で激しく踊る大イワナに驚きを感じた

ミノーをガッツリ咥えて上がってきた
42cmの大イワナだった
撮影場所が無いため広い場所に移し
改めて見ると神々しさを感じた

下顎もしゃくれ三口で厳つい

滲み出る野生の風格に見惚れて
敬意を表してリリースした





大イワナの居た場所で
35cmの尺イワナとも出会えた



秋色に色付き始めた南アルプスの山々と魚達
渓流釣りほど季節の移ろいを感じることができる
贅沢な愉しみだ。


言葉を超える感動に出会える場所


-Trout Tackle-
Rod : Anglo&company
BORON+Paragon Graphite PR493custom
Reel : ABU Cardinal 3XBII
Line : VARIVAS SUPER TROUT advance
Max Power8 S-spec
Lure : SOULS BE-FLAT 55S
Landing net : mouwood



2018.9.15 宝探し day2

2018-09-18 06:30:21 | Trout


昨夜から降り続く雨は時に激しさを増し
トタン屋根を叩きつける雨音で
目が覚めるほどだった
朝灯4時に山小屋は朝を迎える
隣にはまだうつらうつらな
愛くるしい猫が横で見守っていた



東京のGLITCH COFFEEの豆で
美味しい珈琲と朝食を楽しむ



贅沢な場所で贅沢な朝食をいただく
至福の時間だ

雨が降りしきる中タープの下で
釣り仕度に勤しむ

明日からは野呂川源流域は禁漁期間に入り
ヤマトイワナの産卵時期が
エゾイワナに比べ早い為
保護の一環として半月程禁漁日が早い

雨は一向にやむ気配はなく
8時頃に右俣沢に入渓した

ボトムを中心にスローなアクションで誘うと
リアフックにしっかり掛かった
野生的な美しいヤマトイワナが躍り出た













頰が紫色に輝き
言葉にできないほど美しい





源頭に向かうほど
黒く錆びたヤマトイワナがいる





テンカラでも楽しむ





大分上流まで登って来た
もののけのこだまでも居そうな雰囲気が漂う





























原生の渓谷に密かに棲む
南アルプスの宝石ヤマトイワナ
言葉を超える感動と出会いに感謝し感無量だ



一日中降り続いた雨は
渓畔の岩を乾かすことはなく厳しい状況だったが
山は潤いキノコが沢山顔を出していた





17時ごろ基地に戻り
冷えきった身体に熱々のラーメンが身に沁みた



山小屋の引き戸を開けると
愛らしい表情でこっちを見ていた
癒しの時間だ


-Trout Tackle-
Rod : Anglo&company
BORON+Paragon Graphite PR493custom
Reel : ABU Cardinal 3XBII
Line : VARIVAS SUPER TROUT advance
Max Power8 S-spec
Lure : SOULS BE-FLAT 55S
Landing net : mouwood

-Tenkara Tackle-
Rod : CASKET
TENKRA SIMPLY Alcedo Climber







2018.9.14 宝探し day1

2018-09-17 12:00:39 | Trout


南アルプスの最奥地に
橙色に光り輝き見る者を魅了する
眩い宝石を求めて
野呂川源流に足を運んだ

今回の移動手段は
芦安駐車場から乗合いタクシーに揺られ50分
中継地点の広河原に到着
本日は平日の為登山バスの始発が遅いので
広河原から目的地まで徒歩で登ります
今回の釣行は二泊三日の小屋泊まり
南アルプスの両俣小屋にお世話になる事にした
拠点となる両俣小屋が目的地で
約3時間30分の道のりだ

重さ15キロ程あるザックを背負い
土砂崩れや落石のある林道をひたすら登ります

小休憩を入れながらも着々と近づいている

朝のうち小雨がパラついたが直ぐに雨は止み
暖まった身体に冷えた山風が気持ちよく感じる









出発して3時間20分の道のりで
標高2000mにある両俣小屋に到着



小屋に入ると可愛い猫が出迎えてくれた

手続きを済ませ
早速トレジャーハントに向かいます

小屋の前を流れる源流から
少し上流に行ったところで二俣に沢が分かれ
右が右俣沢、左が左俣沢となっている
沢割には右俣沢の方に一人入渓してるので
左俣沢に入渓することにした



今回は初挑戦でテンカラも使います

清らかな水は氷水のように冷たく
ウェットゲーターでは酷寒だ

小さな釜のよどみにフライを漂わせると
少し警戒した様子で
水面に浮かぶフライに喰いついた

あがってきたのは可愛いニッコウイワナだった
探し求めている宝石とは少し違う

足元の岩陰から無数の魚達が逃げていく
魚影の濃さは他とはケタ違いだ
ルアーに切り替えるも
全く無視して川底を優雅に泳いでいる
どうも魚達のご機嫌が悪いようすだ

テンカラに握り変え
大きなよどみに水面をジッと見つめて漂う
黒い物体が偏光メガネ越しに伺える
木の幹に身を隠しそっとフライを送り込んだ
流れからヨレにフライが差し掛かった瞬間
黒い物体が勢いよくフライに喰いついた
竿を天に向け合わせを入れます
テンカラロッドが弓なりにしなり
水面で暴れる魚体がオレンジ色に輝いて
キラキラと水飛沫を飛ばしています

ネットの中に入った魚体は
橙色の宝石を散りばめたかのような橙点
黒と橙のコントラストの調和が素晴らしい



これこそが探し求めていた宝石
南アルプス原種のヤマトイワナだ























ミネラル豊富のナチュラルウォーターで
喉の渇きを癒します





殆どがヤマトイワナで
彼らたちの楽園のようだ



曇り空に鬱蒼とした深い森は
日没がはやいため左俣大滝手前で降る事にした





食事は自炊のためテン場にタープを設営



夕食は無印のカレーとバゲット



暗闇の森に雨が落ちてきた

暖かい山小屋に戻り
明日の釣行に備え
シュラフに包まり眠りに就いた...


-Trout Tackle-
Rod : Anglo&company
BORON+Paragon Graphite PR493custom
Reel : ABU Cardinal 3XBII
Line : VARIVAS SUPER TROUT advance
Max Power8 S-spec
Lure : SOULS BE-FLAT 55S
Landing net : mouwood

-Tenkara Tackle-
Rod : CASKET
TENKRA SIMPLY Alcedo Climber