日本三大急登の一つ
甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根に挑戦
麓から山頂までの標高差約2200mの急登
長い登山道には多くの祠や剣があり古来からの
信仰の道であったことを物語っていました
標高770mにある甲斐駒ヶ岳神社の登山口から
黒戸尾根登山道の7合目にある
七丈小屋にて一泊して
翌朝、甲斐駒ヶ岳山頂へアタックといった
二日間の山行です
天候は晴れ、しかし
日本海側に発達した低気圧の影響で
全国的に強風となり春の嵐となりました
昨夜に降った雪が5合目辺りから雪化粧となり
その先からの樹林帯を抜ける爆風が
雪煙をたてて新雪を撒き散らしていました
数多くの梯子や鎖場の岩壁や急登をひたすら
登ること約6時間
標高約2400mにある「七丈小屋」に到着です
下山者の方に伺うと
山頂付近では風速30m超えの爆風で
8合目付近で撤退を余儀無くされたみたいです
山小屋には母家の第一小屋と
離れの第二小屋があり
私が案内された第二小屋は
20名程の収容でロフトにも数名寝れそうでした
本日は三連休ともあって満員御礼で
肩を寄り添って一夜を明かしました
山行2日目
am4:00
小さな山小屋に明かりが灯った
夜空には星が輝き風もかなり治ったようです
ひとつ屋根の下の思いは甲斐駒ヶ岳登頂
皆熱い思いを胸に秘め万全の装備を整えて
各々頂へと向かいました
8合目までの直登は
思った以上に新雪が深く柔らかく
アイゼンが効きづらく体力だけが奪われ
寝起き直ぐの体力には応えます
東の空にはマジックアワーに染まる
美しい空が広がっていました
八合目御来迎場に到着
ここから核心ゾーンへと入ります
モルゲンロートに染まる山頂
大岩の迂回路のトラバースや
ナイフリッジ上のステップが新雪で緩く
ステップが崩れ落ちる所や
核心部のルンゼの雪壁も雪が柔らかく
ピッケルアイゼンの効きが悪いので
一つ一つの動作を確実慎重に登ります
夏山と違って鎖は雪に埋まってしまい
毎年ここで重大事故が起こっているようで
滑落したら最悪500mくらいは落ちるそうです
富士山と鳳凰三山と二本剣
ここまで来れば後は体力勝負
山小屋を出発して約2.5時間
標高2967m甲斐駒ヶ岳登頂成功
頂からは日本アルプス、八ヶ岳、富士山
錚々たる山々が360度連なって一望できます
富士山と鳳凰三山
八ヶ岳連峰
北岳、間ノ岳、仙丈ヶ岳の南アルプスの山々
この場から去るのは名残惜しいのですが
これから2200mも下山しないといけない事を
考えるとそうも言ってられません
下山時に一番多く発生する滑落事故
慌てずに手足元を十分注意しながら
6時間を経て無事に下山することができました
登頂した時よりも下山した時の方が
達成感が湧いたのは自分だけでしょうか?
この二日間の挑戦で自分の体力や技量を
知ることができた様な気がしました。
この上ない程の晴天に恵まれ
とても愉しい登山となりました。
camera
OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II
lens
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II
lens
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO