ゆとり教育が終わり、教科書のボリュームが増えるという。
ニュースで見ていて、ふと思い出した。
学生のころ、算数や数学の授業で新しい公式を学ぶと、
次の遊び時間に、その定理をもじった冗談が飛び交った。
異性をからかったり、先生の風貌にたとえてくすくす笑ったりした。
年配の男の先生の髪型を「最終定理」と言っていたのをよく覚えている。
数学は、授業中ではわからなかったのに、スポーツをやっているとき、
ふと合点がいったりした。
理科の教科書は、そんなに図解は多くなかったけど、
筋肉や血液の基本的なことは、長距離を走れば身をもってわかった。
部活をさぼるとき、ヘモグロビンを休ませてあげないと
働きづめでかわいそうだから、なんて言っていた。
世の中は、あらゆることが補い合っていて、
そのわくわく、くらくらする相互関係に、
若いころは、意識しなくても楽しんでついていけた。
そして、思いつきでちょっと工夫することが楽しいし、
毎日が創造性にあふれていた。
私は、ゆとり教育には最初から反対だったので、よかったと思う。
詰め込んだとしても、テスト前に少々ノイローゼになったとしても、
小さい子は、大人よりもずっと楽しいことを考えている。
私は、第二次ベビーブームで、大学受験時に最も人数が多かった世代だから、
小学校のころ、同級生のほとんどは塾通いをしていた。
みんな学校よりも塾の勉強に依存していて、少し変だとは思っていた。
でも、私自身は、勉強が遅れることよりも、
同級生たちが、塾で習ったことをもじって冗談にしていることのほうが、
ずっとずっと楽しかった。
彼らは、学校ではやらない理科の実験の実習などもやっていた。
私の競争心がゼロだったのは、いまから思うと少し難ありだったけど、
この性格的は、大人になっても変わらないから、
もともと生まれつき、のんびりしているのだろうと思う。
私の世代がいま、すごく元気がないと言われる。
ゆとり教育が始まったとき、日本の最高峰の大学を卒業した友人が、
「これで下の世代がバカばっかりになれば、
私たちはこれからの不況の世の中でも、職を失うことがない!」と
にこにこと語っていたことを思い出す。
この4月に小学校に入る子どもたちは、
はやければ10年後くらいに社会に出て、私の同僚になる。
楽しみだなあ。
私がついていけなくなった世の中のことを、たくさん教えてもらおう。
ニュースで見ていて、ふと思い出した。
学生のころ、算数や数学の授業で新しい公式を学ぶと、
次の遊び時間に、その定理をもじった冗談が飛び交った。
異性をからかったり、先生の風貌にたとえてくすくす笑ったりした。
年配の男の先生の髪型を「最終定理」と言っていたのをよく覚えている。
数学は、授業中ではわからなかったのに、スポーツをやっているとき、
ふと合点がいったりした。
理科の教科書は、そんなに図解は多くなかったけど、
筋肉や血液の基本的なことは、長距離を走れば身をもってわかった。
部活をさぼるとき、ヘモグロビンを休ませてあげないと
働きづめでかわいそうだから、なんて言っていた。
世の中は、あらゆることが補い合っていて、
そのわくわく、くらくらする相互関係に、
若いころは、意識しなくても楽しんでついていけた。
そして、思いつきでちょっと工夫することが楽しいし、
毎日が創造性にあふれていた。
私は、ゆとり教育には最初から反対だったので、よかったと思う。
詰め込んだとしても、テスト前に少々ノイローゼになったとしても、
小さい子は、大人よりもずっと楽しいことを考えている。
私は、第二次ベビーブームで、大学受験時に最も人数が多かった世代だから、
小学校のころ、同級生のほとんどは塾通いをしていた。
みんな学校よりも塾の勉強に依存していて、少し変だとは思っていた。
でも、私自身は、勉強が遅れることよりも、
同級生たちが、塾で習ったことをもじって冗談にしていることのほうが、
ずっとずっと楽しかった。
彼らは、学校ではやらない理科の実験の実習などもやっていた。
私の競争心がゼロだったのは、いまから思うと少し難ありだったけど、
この性格的は、大人になっても変わらないから、
もともと生まれつき、のんびりしているのだろうと思う。
私の世代がいま、すごく元気がないと言われる。
ゆとり教育が始まったとき、日本の最高峰の大学を卒業した友人が、
「これで下の世代がバカばっかりになれば、
私たちはこれからの不況の世の中でも、職を失うことがない!」と
にこにこと語っていたことを思い出す。
この4月に小学校に入る子どもたちは、
はやければ10年後くらいに社会に出て、私の同僚になる。
楽しみだなあ。
私がついていけなくなった世の中のことを、たくさん教えてもらおう。