ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

納得

2013-07-06 21:28:45 | Weblog
上海で「今日は暑いな」と思うと、そのあと数日して日本が猛暑になる。
こんなとき、地球は繋がってるんだなあ、と思う。

上海は、決して40度にはならない。
40度以上だと工場は操業できないし、いろんな手当を払わなければならない。
ということで、決して40度とは政府が発表しないから、40度にはならない。

でも、実際7月初旬で、すでに38度という日があるわけなので、
真夏は絶対40度を超えていると、みなが信じている。
それくらい政府の発表は信じていない。

日本に留学した後、そのまま日本の企業に就職した中国人の友人が、
先日こんなことを言っていた。
「日本から帰ってきて最初に周囲から言われたのは、
 日本のように働くな、だった。中国では損するだけになるから、って」と。

それはどんな意味で?と聞いたら、
「日本は全体再適性を重んじるし、有言実行を大切にする。
 でも、そんなこと、中国では無理だし、無駄だからって」と。

例えば?と聞くと、
「中国人の上司は、部下を自分のために働く小間使いだと思ってる。
 全体的な視点なんて持ったら危険だし、そんなことは考えちゃいけない。
 言われたことを最低限やり、イヤな仕事は下に押し付けるのが、一番安全。
 そんな考え方が、上から下まで行き渡っているのが中国」と。

ということで、会社では、
中間管理職ほど、日本人と中国人で考え方が違うポジションはないと思う。
経営のトップまで行くと、大して変わらないかもしれないけど。

会社には、専制君主的なポジションと民主主義的なポジションがあり、
日本の中間管理職は、なるべく民主主義も残しつつ、責任も果たそうと思うから、
ものすごいプレッシャーと板挟みにあうけど、
そこが専制君主的で一方通行なら、あまりジレンマを感じる必要はない。

ただ日本の場合、オーナー企業でない限りは、
経営者も株主の攻撃にあうという民主主義のダークサイドを存分に味わうわけだから、
社長ですら、中国に比べると中間管理職的であるとは思うが。

「こんな社員を採用したのは自分じゃないのに、責任はこっちにくるのね!」は、
変な成果主義が蔓延し、かつ終身雇用が残っている日本企業の中間管理職が
み~んな叫びたいことだと思うけど、中国ではそんなことはない。
多面評価なんかもあり得ないし。

ということで、中国では、中間管理職は天国だ、と思う。
それほど大きな責任もなく、イヤな仕事は下に押し付けられるし、
「どうして結果が出てないんだ!」と言われたとしても、
「だって、下が働かないからです!」という理由が、平気でまかり通る。
ドヤ顔で答えたって大丈夫だ。

労働者は労働者で、法律上は権利がかなり認められているけど、
訴えても、金で判決が翻ることを知っているから、
決して企業には勝てないので下手なことはやらない。
その点、日系企業は裁判では必ず負けるから労働者からなめられる。

そう考えてみると、中国で一番「お得」なポジションは総務部長だろう。
仕事はらくだし、業者からはいろいろと付け届けがあるし、と思い、
「ああ、そうか!」と納得した。
(付け届けを受け取るか受け取らないかは、個人の選択だ)

先日、中国人向けの採用説明会に行った時、
9割の人が「総務部希望」だったので「変だな~」と思ったのだけど、
きっとそういう背景があるからなんだろうな。

よくあること

2013-07-06 00:25:54 | Weblog
ダイエットを始めると、飲み会が続くというこの苦行状態。
なぜ、いつもこうなのだろうか。

しかも上海で日本人が行くお店は「食べ飲み放題」が多く、
中国人がいくお店より若干価格設定が高めながらも、長っ尻できてしまう。
しかも、日本料理とうたっているところに行ったりすると、
唐揚げ、串焼き盛り合わせなどがずらりと並ぶ。

うーむ。
来週末まで自制心をもって、乗り切ろう。

今日の昼は、SUBWAYのサンドイッチを、オープンカフェで食べた。
オープンカフェと言っても、上海なのでそんなにいいもんじゃない。
排気ガスが漂ってくるような、黄砂が飛んでくるような、
いろんなブレンドが加わりそうな雰囲気の「路上席」だ。

友人とサンドイッチをほおばっていたら、
隣の店に、わらわらと人が集まってきた。
どうやら屋外の看板か垂れ幕を架け替える作業を始めるらしい。

貼り出そうとしていたのは、30センチ×1メートルくらいのシート。
脚立を持ってきて、貼る位置を目測する。
何やらいろいろ話し合っている。
そして、なんと作業員が5人もいる。

そして、みんなで、わいわいガヤガヤ話した上で、
結局貼らずに帰っていった。

あ、その前に、作業員さんたちは昼食を食べに行った。
今日はけっこう風が強かったために、
無造作に残していったシートや、持ってきたいろいろなものが、
風にあおられて、倒れたり、飛んでいったりしていた。

もちろん、そんなことはお構いなしで、
結局貼らずに、そしてたいへん満足げに帰ってゆき、
散らかったそのあとを、店員の女性が黙々と片付けていた。

何やら、非常に不思議で、彼らは、もしかしたら幻だったのではないかと思えた。
が、よくよく考えてみると、中国ではよくあることだと思い至った。

そうだなあ。参加することに意味があるんだよなあ。