豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

2007年07月04日 | Weblog
「半夏生」。茶花のひとつです。


NHK・BSの俳句王国。少し前の兼題が「半夏生草」でした。なんとものどかな雰囲気でありながら、それぞれがお気に入りの句を披露していく緊張感も面白くて、ついつい見てしまいましたが、今の時期がちょうど半夏生なのですね。
太陽が天の最も高いところを通り、梅雨とはいえ、晴れ間には日の光が強く感じられる季節です。
田植えはこの時期までには終えないといけないとされ、しばし休息する数日間でもあったようです。昔の農家の人は春から働きづめ。ほっと一息入れる時期でもあったのかもしれません。

某所で見かけた半夏生の記事に誘われて、その日は蛸を買って帰りました。
でも、何故、蛸なのでしょう?
どうやら田んぼに植えた苗が蛸の足のように根を張りますように・・と言う願いを込めて食べられるようになったようです。

むしむしと暑く、日が差せば容赦なく矢のように降り注ぐ・・というこの時期の栄養補給とも考えられます。「ファイト一発!」系の飲み物にはタウリンが入っていたような~。
蛸ってタウリンの多い食べ物でしたよね。

半夏生には、空から悪魔が降ってくるという言い伝えもあるそうです。やはり、今のように熱中症が恐れられるよりも前から、日差しの強さがもたらす災いに注意を促した古の人の知恵に感心しました。

半夏生と蛸との取り合わせは、一見、何の脈絡もなさそうに見えます。しかし、半夏生草はどくだみ科。天から降ってくる毒を成敗するには適任です。西洋では蛸は悪の権化。毒をもって毒を制すような取り合わせも面白いですね。