豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

まったり

2008年05月09日 | Weblog
小椋佳さん。
ステージに登場されて、名刺代わりに例の「シ」のつく花の歌を歌い始められたお姿を見ていると、誰かに似ていらっしゃる・・・。
おお、実家のお寺の先代のご住職だ!

お話もまったりとゆったりと。
積もる話のある方と再会された方は、その方と話し合いながらどうぞごゆるりと。会場へのご挨拶も「ようこそ、お集まりくださいました」と、お説教に集う老若男女への語りかけのようでございました。
仕事帰りに駆けつけると言うより、この日を楽しみにきちんとメイクし、お洋服やアクセサリーも吟味されたご婦人方がいと多し。そしてその女性たちに寄り添うようなだんな様。そんなカップルもあちこちに見受けられた、とても落ち着いた年齢層のコンサートでした。
発見は、小椋佳さんが、ずっとイメージしていた叙情詩人ではなかった・・ということですね。花鳥風月を愛でるエリート銀行員さんという思い込みは、かなり実像とはかけはなれたものでありました。学生時代に旅行会社を起業して、かなりいい加減な添乗員として、一ヶ月ものヨーロッパ旅行を取り仕切られたり、銀行員時代にアメリカの大学院に留学されていた時には、学業そっちのけでアメリカ各地を無銭旅行に近い形で巡り歩いたなどと言うようなお話をしてくださいました。
外国を目にするたびに、自分の国への思いが深くなる・・ということも話してくださいましたが、このたびは津軽三味線と民謡の若手の名手を伴っての和の香り溢れるステージでした。「旅」をテーマに、それに関する歌の数々を聞かせてくださいましたが、37年という歌手としての活動の中から、2000曲が生まれてきたのだそうです。彼の灰色の脳細胞は、出あったものを歌にするという才能を併せ持っていたのですね。
静かな心地よい歌と演奏は、私の脳細胞の沈静化を促進し、いつしか夢か幻の国へと誘ってくださったのでした・・・・・・・・・