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世界中のムスリムが犠牲祭を祝っている

2017年09月01日 | 文化
9月1日 世界のムスリムたちが、イスラムの祝日・犠牲祭(アラビア語ではエイド・アルアドハ)を祝っています。世界中の何百万のムスリムが、今週、サウジアラビアへ巡礼に出かけました。

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トルコおよびムスリム人口の多い国々では、9月1日から4日間、祝日になります。羊、牛、ヤギ、ラクダなど多くの動物が、犠牲祭の行事として屠られ、イスラムの伝統に従って、肉は貧しい人々に配られました。

トルコ政府は、今年、公休日を8月28日から9月4日まで9日間に延長することにしたと、8月15日、ベキル・ボズダー副首相が発表しました。「長い休暇によって、人々は帰省しやすくなり、観光も活性化し、商業にもよい影響があるでしょう」

トルコの多くのムスリムは、家畜を犠牲として屠り、肉を貧者に配り、宗教上の務めを果たしますが、宗教行事より休暇を楽しむことに熱心な人々も少なくありません。多くの人々が休暇中、故郷に帰って親族と過ごしますが、近年は、そのため、交通事故も多発しています。10日間の休暇は、ホテル業者の稼ぎ時でもあります。

ハジ巡礼もクライマックスに達します。世界中からやってくるムスリムが、サウジアラビア西部の岩山に群がって祈り、コーランを唱えます。180万人の人々が、日の出から、メッカから15キロの丘と周辺の平野に集まります。男性の巡礼者は、イフラムと呼ばれる、白い、縫い目のない衣装を着ているため、遠くから見ると、丘は雪を頂いているように見えます。いスラムでは、生涯に1度は巡礼を行うのが務めになっています。しかし、巡礼にはお金と、健康な肉体と、巡礼ビザが必要です。サウジアラビアは、安全のために、各国の巡礼定員数を厳しく決めています。

イスラムの信仰では、犠牲祭は、預言者アブラハムが息子のイスマイルを犠牲にしようとしたことを紀念した祝祭です。キリスト教徒とユダヤ教徒は、神への信仰の試練として犠牲にされそうになったのは、他の息子イサアクと考えています。この故事を記念して、ムスリムたちは犠牲祭に羊などの家畜を屠り、その肉を貧者に与えています。


参謀総長がシリア国境部隊を訪れ、犠牲祭を祝った

フルシ・アカル参謀総長が、犠牲祭初日の9月1日、南東部ガジアンテプ県のシリア国境警備隊を訪れました。アフメト・エシレフ・ファクババ農業・畜産相も、アカル将軍に同行し、ガジアンテプ・ビレジク町の第8国境司令部で軍務についている兵士たちに、犠牲祭の祝辞を贈りました。

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国境警備の兵士に犠牲祭の祝辞を贈るアカル参謀総長


同日早朝、アカル将軍とファクババ農業・畜産相は、エシメ村近くに移転されたシュレイマン・シャーの墓に参り、墓を警備している兵士たちに犠牲祭の祝辞を述べました。オスマン帝国創設者の祖父の遺物が残っているシュレイマン・シャーの墓は、フランスがシリアを植民地にしていた1921年、フランスと結んだ条約によって、トルコの“飛び領土”になっています。

2月、イスラム国(IS)の脅威が懸念されたため、墓は、トルコ=シリア国境から37キロのもとの場所から、トルコにより近い場所に移されました。44人の兵士が墓を警備しています。また、シュレイマン・ソイル内相も、犠牲祭の初日、南東部ハッカリ県の第5国境大隊司令部を訪れました。ソイル内相は、ハッカリのアクテュテュンに勤務する兵士たちに祝辞を述べた後、クルド労働者党(PKK)に対する戦いはつづくだろうと言いました。

「われわれは罰するべき者は罰する。彼らの機動力は減退している。彼らは海外にも安全な場所を失ってきている」と、ソイル内相は言いました。


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