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「牧師を釈放させたいならギュレンを渡せ」エルドアン大統領

2017年09月29日 | 国際
9月30日 エルドアン大統領がアメリカに、在ペンシルバニアのイスラム説教師フェトフラー・ギュレンと、アンドリュウ・ブランソン牧師の交換を呼びかけました。ブランソン牧師は2016年10月から、トルコで収監されています。

 Hurriyet

「わが国はギュレン送還のために必要な書類はすべて渡した。貴国は“牧師を返せ”と言う。貴国はトルコの説教師を手中にしている。説教師を返したら、わが国は牧師を返すための司法手続きを取る」と、エルドアン大統領は、9月28日、言いました。

ブランソン牧師は2016年10月7日、“国家の治安を脅かしている”という容疑で拘留されました。ギュレンは、2016年7月の未遂クーデターの首謀者と言われています。エルドアン大統領は交換の提案を、いつ、だれに言ったのかは明らかにしませんでしたが、大統領は9月21日、ニューヨークでトランプ大統領と会談しています。

ブランソン牧師は昨10月7日、拘留された後、妻のノライン・リン・ブランソンさんとともに、送還のために移民局に送られましたが、妻は釈放され、彼は逮捕されました。

「彼にかかわるなと、人々は言う。なぜだ? アメリカは司法組織があると言うが、わが国にもある。いずれにしろ、わが国が拘束している牧師は裁判を受けているが、貴国の手の中にある説教師は裁判を受けていない。引き渡すのは、貴国の方が容易なはずだ」とエルドアン大統領は言いました。


HDPのデミルタシュ共同議長が獄中で書いた本が売れている

人民民主党(HDP)のセラハッティン・デミルタシュ共同議長が書いた短編集が、10日で5版を重ね、全国で7万部も売れました。

 Hurriyet

デミルタシュ共同議長は、テロ容疑と、クルド労働者党(PKK)との関与容疑で、2016年11月4日以来、北西部エディルネ県のF型刑務所に収監されていますが、獄中で“Seher”と題した本を書きました。「私は何日も、何か月も、心の中でストーリーを組み立てていました。執筆は夜中にしていました」と、デミルタシュ共同議長はエヴレンセル紙に語りました。

彼は2枚のイラストも描いています。出版元の「ディプノト」は、近く、海外に住む読者のために、オンライン・オーダーができるようにすると言っています。

短編集は144頁、大部分は女性のトラブルに焦点をあてた12の短編で、性差別に関するデミルタシュのメッセージが書かれています。「この本は女性たちに捧げましたが、このメッセージは男性たちに伝えたい。この本で、私は女性の悲劇だけでなく、男性の残酷さも描いたつもりです」と、デミルタシュ氏は語りました。

・・・デミルタシュさん、文才もおありだったんですね。


[バルザニは自ら火中に身を投じた」エルドアン大統領

イラクのクルド自治政府(KRG)のマスード・バルザニ大統領は、25日の独立国民投票を中止しなかったことによって自ら火中へ身を投じたと、エルドアン大統領は言い、北イラク、とくにキルクークで“テュルクメン人を抑圧している”KRG政府を非難しました。

 Hurriyet
警察学校の卒業式で、バルザニ批判を語るエルドアン大統領


「バルザニの政権は自ら火中に飛び込んだ。われわれはこの火にちょっと触れただけだが、大きく傷ついた人々もいる」と、エルドアン大統領は28日、警察学校の卒業式で言いました。トルコは国民投票に反対してきました。中東も世界も反対しているのに、バルザニ政権は投票中止を拒否しました。

「貴君は北イラクの自治政府を率いている。金も、オイルも、すべて手に入れた。次はなにをするか?貴君は独立を欲した。帰国はわが国と350キロにわたって国境を接しているが、この問題をわが国と話し合ったことがあるか?」とエルドアン大統領は言いました。

「イランと話し合ったことがあるか? ないだろう。イラク連邦国家とは? シリアとは合意しているのか? ノーだろう。国家を統治するには、部族の首領とは違う技が必要なのだ」とエルドアン大統領は言いました。トルコとの関係は最近、急降下しましたが、バルザニは何年間もエルドアン政権の親密な同盟者でした。

“KRGはテュルクメン人を抑圧している”
イラクのクルド人たちの独立への動きは、失望で終わるだろうと、エルドアン大統領は言い、かつてサダム・フセイン体制がクルド人に対して行ったのと同じような政策によって、北イラクのテュルクメン人は抑圧され、その権利を侵害されていると、警告しました。


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