トルコのトピックス

トルコの新しい話題をご紹介しています

HDPが逮捕された議員たち不在の初の議員会議を開いた

2016年11月08日 | 国内
11月10日 親クルド政党・人民民主党(HDP)が、11月8日、共同議長と8人の議員が先週、テロ容疑で逮捕されてから初の国会議員会議を開きました。

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ディヤルバクル選出のチャーラル・デミレル議員が会議の議長を務め、逮捕された議員らからのメッセージが読みあげられ、以前の会議での彼らのスピーチが映写されました。

会議にはベルギー、オーストリア、ルクセンブルグの大使たちが出席し、また、オーストリア、ギリシャ、フィンランド、EUのトルコに派遣された代表らも出席しました。デミレル議員はスピーチ中、国会の公式テレビ局TBMMテレビでの放送がカットされ、国営放送はHDPグループの会議を生放送することを拒否したと言いました。

「なにがあろうとも、彼らはわれわれの希望を絶つことも、抵抗を覆すこともできない。われわれは国内外で、トルコのために民主主義を求めなければならない」というメッセージをがHDPのフィゲン・ユクセクダー共同議長から送られました。セラハッティン・デミルタシュ共同議長は、「“国家のクーデター”によって、われわれは人質にされた。われわれの逮捕は、ワンマン支配への第一歩だ」というメッセージを送りました。

「平和共存を支持するわれわれに対する攻撃を忘れてはならない。このような体制に対するわれわれの唯一の道は、共同の戦いを築き上げることだ」と、デミルタシュは言い、ヨーロッパ諸国に、圧力に負けず、さらなる有効な態度を示すよう促しました。

11月4日、共同議長2人を含む4人の議員が逮捕された翌日、HDPは「国会の仕事をすべて停止するが、国会では選挙民の代表でありつづける」と発表しました。


トルコ政府はトラムプ氏に祝辞とともに、ギュレン送還を要請した

11月9日、トルコ政府はドナルド・トラムプ氏に、大統領選勝利の祝辞を送り、また、在米説教師フェトフラー・ギュレンの送還を要請しました。ギュレンは7月15日の未遂クーデターを組織したと考えられています。

 Hurriyet

「われわれはトラムプ氏に祝辞を述べ、またフェトフラー・ギュレンの早急の送還を要請する」と、ビナリ・ユルドゥルム首相は言いました。「アメリカ在住のギュレンは、凶悪なクーデターの首謀者であり実行者である。ギュレンの送還は、トルコとアメリカの新しい関係の始まりとなるだろう」

「長い歴史に基づくトルコとアメリカの戦略的パートナーシップは、新しい大統領にチャンスをつくり、中東の平和と安定を優先する友好的関係を前進させた」と、首相は言いました。メヴリュト・チャヴシュオール外相も、トラムプ氏に祝辞を述べ、トルコはアメリカ政府との戦略的協力を強化すると言いました。「両国の関係はトラムプ氏とともに、さらに発展すると信じる」と外相は言いました。

チャヴシュオール外相もギュレンの送還を要請し、アメリカは問題を先送りすべきではないと言いました。ベキル・ボズダー法相は、トラムプ氏の勝利が確実になる前に、だれが大統領になっても、トルコは協力をつづけると言っていました。「両国は共同の問題に取り組み、戦略的に協力し、多くの協定を結んでいる。大統領の交替が両国の関係に大きな変化をもたらすことはないだろう」


トルコ最初の「スタバ」が閉店

 世界的コーヒー店チェーンの「スターバックス」が、イスタンブル・アジア側の高級ショッピング街バーダド大通りに、トルコで最初にオープンした店を閉店しました。

 Hurriyet

「スターバックス・トルコ」は、13年間営業したエレンキョイの店を、物質的な限界とインフラ問題のために閉店しました。「エレンキョイのスターバックスは私たちが大好きな店でした。私たちはあの店をなんとかもたせようといろいろ努力しましたが、環境とインフラの物理的限界のために閉店になりました。お顧客さまの楽しみも奪ってしまいました」と、あるスタバ関係者は言いました。

 一号店があった場所に、新しいスターバックス店をオープンする計画はないそうですが、一号店の後、バーダド通りにオープンした3店は営業をつづけるそうです。1971年、ワシントン州シアトルに最初のコーヒー店をオープンしたスターバックスは、2003年、トルコ市場に参入してきました。とるこにはいま、全国20県に、300点のスターバックスがあります。

現時点で、スターバックスの店は、65か国に、2万1000店あります。


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三井物産がコチ・ホールディング傘下のインベントラム社に出資

2016年11月08日 | 経済
11月9日 日本の三井物産がトルコのコチ・ホールディング傘下のインベントラム社に出資し、同社の株式の30%を取得したと、同社のトップが共同記者会見で言いました。

 Hurriyet
欧州三井物産の林直孝ディレクター(左端)とコチ・ホールディングのアリ・コチ会長(中央)


2010年に設立されたインベントラム社は、ハイテクや医療分野での技術刷新を商業化したり、刷新的な創業への投資や、販売のコンサルティング・サービスなどを行ってきた会社です。「従来より短い期間で投資を査定できるようになるでしょう。わが社としては取引が増すことを期待しています」と、コチ・ホールディングのアリ・コチ会長は言いました。

「技術開発の分野では、わが社はベストを尽くし、国家にも貢献し、世界の投資家たちにもフォローされてきました。わが国がネガティブな状況下にあるいまも、海外投資家たちの関心が持続しているのは喜ばしいことです」とコチ社長。

欧州三井物産の林直孝ディレクターは、「われわれはトルコ経済を信じているから、この投資を行った」と言いました。「わが社はコチ・ホールディングの専門技術に大きな信頼を寄せています。わが社のグローバルなネットワークによって、貴社に貢献できると信じています」

プレス・リリースによれば、三井物産は総資産970億ドル以上、総収入420億ドルの、日本最大の投資グループのひとつです。インベントラム社と三井物産は主として、エレクトロニクスや、統合システム、人工知能、センサーなどで協業するでしょう。インベントラム社はこれまでに、ロボット・タッチ・センサーや緊急医療装置などのプロジェクトに投資してきました


「キプロスの平和は両リーダーの手のうちにある」国連事務総長

キプロス統合のための交渉は手の届くところにあると、国連の潘基文事務総長が、11月7日、スイスのジュネーブ湖を望む、雪に閉ざされたホテルで持たれた交渉の会談で言いました。「両方のコミュニティの期待は高まっています」

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左からトルコ・キプロスのアクンジュ大統領、国連の潘基文事務総長、ギリシャ・キプロスのアナスタシアデス大統領


東地中海のリゾートの島キプロスは、1974年以来、分断されています。1974年、ギリシャ政権に扇動された反乱軍がキプロスをギリシャに統合させようとしてクーデターを起こし、これに反発したトルコ軍がトルコ系住民を守るために島の北部に介入しました。それ以来、分断状態がつづいています。

国連は過去40年間、平和のための調停を行い、失敗をくり返してきましたが、いま、ギリシャ・キプロスのリーダー、ニコス・アナスタシアデスとトルコ・キプロスのリーダー、ムスタファ・アクンジュの努力が、永続的平和のための最後で最善の結果をもたらそうとしています。

スイスの豪華ホテルでの5日間の交渉中、2人のリーダーは初めて、困難な領土問題を直接、話し合いました。潘事務総長は、18か月前に始まった平和プロセスの“大きな進展”に拍手を送りましたが、「微妙で、むずかしい問題がまだ残っている」と慎重です。

2004年、当時の国連事務総長コフィ・アナンの提案を大半のトルコ・キプロス人は受け入れましたが、ギリシャ・キプロス人は国民投票を行って提案を斥けました。いま、2人のリーダーは、将来の2国家を分ける境界線について合意しようと努めています。未来のギリシャ・キプロス人とトルコ・キプロス人の領域は、おおむね自治権を持ちますが、1人の国家元首を持つ、統合された連邦キプロスの下に存在することになります。

潘基文事務総長は今年末、退職します。事務総長はキプロス問題の決着で、引退の花道を飾りたいと言っています。


コジャエリのトンネルで生まれた子犬たちが保護された

北西部コジャエリ県で、電気トンネルの中で7匹の子犬を産んだ野良犬が,市の施設に保護されました。

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先週、ある商店主が子犬たちを見つけましたが、トンネルは路面電車敷設のために封鎖される直前でした。コジャエリ市の発表によると、成犬1匹とその子犬7匹は、現在、市の野良犬のための施設に保護されています。「犬たちは市の中心の床暖房室にひそんでいました。市の獣医が犬たちを診ています。コジャエリ市には17万平米の野良犬のためのセンターがあります」と、市は発表しています。

「センターには暖房つきのシェルター、浴槽、X線装置、超音波医療器具などを備えています。母犬は最初、衰弱していましたが、食物を与えられて次第に元気になってきました。40日の介護の後、予防接種もします。子犬たちはもらわれてゆくでしょう」


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議員逮捕後、HDPが国会ボイコットを始めた

2016年11月07日 | 国内
11月8日 親クルド政党・人民民主党(HDP)は、共同議長セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセクダー氏を含む同党議員9人の逮捕後、国会の業務をすべて停止することに決めたと、同党の報道係アイハン・ビルゲン氏が発表しました。

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HDPの報道係アイハン・ビルゲン氏(中央)


ロイターによると、「わが党の国会議員グループと中央幹部委員会で協議した結果、わが党は、わが党の歴史上、最も広範かつ最も陰険な攻撃に照らして、立法府の業務を停止することを決めた」と、ビルゲン報道係は、ディヤルバクルでの党会議後に言いました。

ビルゲン報道係は、同党は国会から完全に撤退はしないが、同党議員たちは総会や国会委員会の会議の席には出ないと言いました。「これからHDPは“全国津々浦々”を訪れ、一般大衆からのクレームと提案を聴き、NGOや商業組合、宗教グループと討論する」

ビナリ・ユルドゥルム首相はHDPの決定を軽くいなし、HDPの議員たちは「学校をサボる学生だ」と言い、HDPに、まちがった決定を撤回するよう呼びかけました。「HDPの議員たちが国民の代表であるなら、彼らは国会に出てこなければならない。議員としての義務を果たさなければ、国民の意志を裏切ることになる」

ヌレッティン・ジャニクリ副首相は、HDPの決定は立法府の業務にネガティブな影響を与えないだろうと言いました。

議員たちの拘束は、ディヤルバクル、シュルナク、ハッカリ、ヴァン、ビンギョルの主任検事オフィスの命令で行われました。議員らがテロ容疑の訴訟に関して、当局への証言を拒否した後、検察は行動を起こしました。


議員逮捕の批判に、トルコEU相がEU諸国大使を会合に招いた

親クルド議員の逮捕に対するヨーロッパの強い批判に応えて、オメル・チェリキEU担当相がEU加盟国大使らを会合に招きました。

 Hurriyet

EU諸国の批判に応えるチェリキEU担当相


チェリキEU相は、トルコの最近の状況に関して大使たちに説明するスピーチを行いました。EU委員会と加盟諸国は、人民民主党(HDP)の共同議長フィゲン・ユクセクダー氏とセラハッティン・デミルタシュ氏を含む議員9人の収監に怒りの反応を示し、EU当局と加盟国の政治家たちが、トルコに逮捕批判の電話攻勢をかけてきました。

欧州議会のマルティン・シュルツ議長はトルコのユルドゥルム首相と電話で話し合いました。チェリキEU相はEUのフェデリカ・モゲリーニ上級代表と電話で話し合い、現在、EU大統領職にあるスロヴァキアの大使とも面談しました。アンカラの情報源によると、チャヴシュオール外相とチェリキEU相はEUの批判に、「トルコでは、すべての市民は法の下に平等である」と言い、また、PKKと、ヨーロッパ諸国が支持しているPKKの分派によって、トルコが受けている被害を説明したということです。

EUのモゲリーニ上級代表とヨハネス・ハーンEU拡大委員長は共同声明で、「EUは深く懸念している」と言い、「HDPの共同議長たちは、われわれの信頼する、大事な話し相手だ」と言いました。

土曜、イスタンブル裁判所は、緊張の中、9人の議員と、ジュムフリエト紙の編集スタッフらの審議を命じました。


逃亡中のHDPのアクドーアン議員がハッカリで捕まった

「警察が行方不明だった人民民主党(HDP)のアクドーアン議員を、南東部ハッカリ県で拘束した」と、11月7日、ヌマン・クルトゥルムシュ副首相が言いました。

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ハッカリで逮捕されたHDPのアクドーアン議員


「3人の議員が逃亡していたが、その中の1人、ニハト・アクドーアン議員がハッカリ県で警察に逮捕された」と、クルトゥルムシュ副首相は、閣議後、記者団に語りました。トルコ当局は当初、HDPの調査の一部として彼らを拘束しようとしましたが、拒否されたため、アクドーアンを含む3人の議員に対して訴訟手続きをとりました。

11月4日、DHPの共同議長セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセクダー氏を含む9人の議員が逮捕されました。クルトゥルムシュ副首相は、逮捕は合法的であり、政治的動機によるものではないと言いました。「拘束と逮捕に関する今回の手続きは100%合法的です。われわれはすべての人が法的処置を尊重するよう願っています」


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トルコはシリアの子供たちのために4200人のトルコ人教師を雇う

2016年11月06日 | 国際
11月7日 教育省は、トルコに住むシリア人の子供たちにトルコ語を教え、彼らを教育制度に取り込むために、4200人の教師を臨時に雇用する計画です。

 Hurriyet

教師たちは、シリアの子供たちを教育制度に取り込むために、トルコとEUが調印した協定の一環として雇用され、臨時の教育センターのほか、シリア人学童の数が多い学校で働くことになります。教育省の生涯学習部のアリ・リザ・アルトゥネル部長は、「トルコとEUの移民協定の一環として、このプロジェクトのために、3億ユーロの基金が使われるだろう」と言っています。

「トルコには15万1000人の外国人の学齢児童がいますが、その99%はシリア人です。トルコ各地に暮らすシリア人は、子供の教育という問題を抱えているために、教育センターがつくられました。シリア人の子供たちも次第に教育制度の枠内に入ってきています」とアルトゥネル部長は言いました。

教師は1年契約で雇用され、ひと月3000リラが支払われます。もし、教師の必要がつづき、EU諸国が支援すれば、教師の契約も延長されるだろうということです。「シリア人の多い都市は、ハタイ、ガジアンテプ、ウルファ、キリス、イスタンブルです。教師の80%はこれらの都市で働くことになるでしょう。20%はブルサ、アンカラ、カフラマンマラシュなどの都市で働きます」とアルトゥネル部長。

現在、シリア人の学齢児童は83万3000人います。「残念ながら、教育を受けているのは、たった47万5000人です。学校制度の外にいる子供たちは、家族を支えるために働いています。EUからの条件つきの財政支援によって、もう2万人の子供を学校に通わせることを、われわれは目標にしています」とアルトゥネル部長は言いました。


議員が逮捕されたHDPが、国会の仕事の中止を決めた

親クルド政党・人民民主党(HDP)は、共同議長セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセクダー氏を含む同党国会議員9人の逮捕後、国会の仕事いっさいを中止することを決めました。

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逮捕されたHDPの共同議長。デミルタシュ氏(左)とユクセクダー氏


11月6日、「わが党は議会の仕事の中止を決めました」と、HDPの報道係アイハン・ビルゲン氏は言いました。「これは、わが党はいかなる委員会にも総会にも出席しないという意味です」

デミルタシュ氏とユクセクダー氏を含む9人のHDP議員が、非合法組織クルド労働者党(PKK)に関する調査で逮捕された2日後に、この決定が行われました。


CHP党首が、HDP議員らと「ジュムフリエト」紙記者らの逮捕を非難

最大野党・共和人民党(CHP)の党首が、エーゲ海岸の旅行を切り上げてアンカラに帰り、党幹部委員会緊急会議を召集しました。

 Hurriyet

11月4日、人民民主党(HDP)の議員9人が逮捕され、5日にはジュムフリエト紙のジャーナリスト9人が逮捕されたと聞いて、CHPのケマル・クルチュダルオール党首は、イズミルからアンカラへ急遽、帰りました。状況を討議するため、クルチュダルオール党首は、11月5日、同党の中央上級委員会(MYK)の会議を、6日には党総会を召集し、緊急会議を開きました。

11月4日、クルチュダルオール党首は、HDPの共同議長2人を含む同党議員の逮捕を非難し、このような行動はトルコを危険な方向に導くと言いました。「このような動きは、公正発展党とエルドアン大統領が望んでいる大統領制を導入する基盤を準備するためである」

「われわれは政治家、科学者、ジャーナリストを、その意見のために収監することに反対する。民主主義を守るのなら、選挙によって力を得た人々は、選挙の結果に従うべきだ。出なければ、民主主義は死んでしまう」とクルチュダルオールは言いました。


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ディヤルバクルでPKKのテロ攻撃。9人死亡、100人負傷

2016年11月05日 | 国内
11月6日 4日朝、南東部ディヤルバクル県バーラル地区で、PKKによるテロ攻撃があり、少なくとも9人が死亡、100人以上が負傷しました。

 Hurriyet

「警官2人、市民5人が亡くなった。テロリスト1人の遺体を収容した」と、ビナリ・ユルドゥルム首相が記者会見で語り、非合法組織クルド労働者党(PKK)戦闘員が、爆弾を積んだ車を爆発させたと言いました。

「分離主義者たちがディヤルバクルで、その理不尽で、胸が悪くなるような素顔を見せました。対テロ警察の駐屯所の近くで、爆弾を積んだ車を爆発させましたが、そこは市民が通勤に、子どもたちが通学に通る道です。100人以上の負傷者のうち、93人は病院を出て帰宅し、7人が病院で治療を受けています」と、首相は言いました。

エルドアン大統領はディヤルバクルのヒュセイン・アクソイ市長に電話し、攻撃に関する情報を聞きました。「われわれはテロに屈しない。テロ組織と関わっている連中は、その責めを負うことになるだろう」と、ヌマン・クルトゥルムシュ副首相はツイッターに書いています。ディヤルバクル知事オフィスの発表によると、PKK戦闘員らが犯行声明を出したそうです。テロ攻撃は警察署近くの、人通りの多い場所で行われたと、知事オフィスは言っています。

恐ろしいシーをの目撃した人によると、「爆弾を積んだミニバスが警察署の入口に向かい、1台のタクシーと衝突したが、ミニバスは止まらなかった。タクシー運転手は車を追いかけ、止まったミニバスのドアを開け、中にあった爆発物を見て“爆弾だ”と叫んだ。人々は現場から逃げ出し、警察がミニバスの周辺をかこんだとき、PKK戦闘員が車を爆発させた」ということです。

負傷者たちは近くの病院に運ばれました。負傷者の1人は女の赤ちゃんでしたが、片目を失い、アンカラの病院に空輸されました。数台の救急車が負傷者を運びました。警察は厳戒体制をとり、警察署に拘留されていた人々を他の警察署に移しました。


親クルド野党・HDPの共同議長2人を含む同党議員8人が逮捕

親クルドの野党・人民民主党(HDP)の共同議長セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセクダー氏を含む8人の国会議員が、11月4日、同党の14人の議員に対して始まったPKK(非合法組織クルド労働者党)関連の調査によって、逮捕されました。

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HDPの2人の共同議長、デミルタシュ氏(左)とユクセクダー氏


デミルタシュ氏とユクセクダー氏とともに、マルディン選出のギュルセル・ユルドゥルム議員とハッカリ選出のセルマ・ウルマク議員が逮捕された2時間後に、ディヤルバクル選出のイドリス・バルケン議員トヌルセル・アイドーアン議員の2人とシュルナク選出のレイラ・ビルリク議員も、地方裁判所に逮捕されました。その後、シュルナク選出のフェルハト・エンジュ議員も逮捕されました。

11月4日朝の手入れで、警察隊は同党のメンバー12人を拘束しました。ファイサル・ユルドゥス議員とトゥーバ・ヘゼル・オズテュルク議員は外国にいたため拘束を免れました。HDPのジヤ・ピル議員、イマム・タシュチュエル議員、シルル・シュレイヤ・オンデル議員は、外国旅行禁止の執行猶予で、釈放されました。ピル議員とタシュチュエル議員は検察が、オンデル議員は裁判所が釈放しました。3人の議員は、法的手続きが終わらず、まだ拘留されています。

警察がバルケン議員を警察の車に乗せようとしたとき、バルケン議員は「手をはなせ。私は多くの有権者の代表だ」と言い、緊張が高まり、人々も警察に反発しました。

ディヤルバクルの主任検事オフィスは、声明文を出し、“確実な証拠に基づく強い容疑”によって、逮捕状と捜査令状が出されたと言っています。

ボズダー法相は、すべての人が法の前に平等であり、国会議員もその範疇に入ると言いました。「トルコは法治国家であり、すべての人は法の前に平等である」と法相は言いました。「法律はすべての人施行され、国会議員も例外ではない。平等であることを不快に思うのはおかしくはないか」

アンカラのHDPのビルの周辺では厳戒体制が取られ、ビルに通じる道には警察がバリケードをつくり、水砲車も配備されました。


アメリカがトルコのHDP議員逮捕とネット規制に“深い懸念”を表明

アメリカ政府が、トルコの人民民主党(HDP)議員の逮捕と、インタネット規制に深い懸念を表明しました。

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HDP議員の逮捕に懸念を表明したアメリア国務省カービー報道官


「アメリカ政府は、トルコ政府の野党HDPの共同議長を含む国会議員の逮捕と、政府によるインタネット・アクセスの規制を深く懸念している」と、国務省のジョン・カービー報道官が、11月4日、言いました。

「ブリンケン副長官は今朝、トルコ外務省のヤルチン次官と話し、この懸念を伝えました。民主主義においては、選出された代表に対して法的行為をとるときは、大衆の承認を得た方法で行われなければならないこと、また、インタネットの規制は、トルコの民主主義と経済的発展での信頼を損なうことを明確にしました」

カービー報道官はまた、9人が死亡した、11月4日のディヤルバクルの車の爆発を非難しました。「負傷者の早い回復を祈り、愛する人を失った方々へ深い哀悼の意を捧げます」とカービー報道官は言いました。「わが国はもう1度、PKKに、無意味で、残酷な攻撃を止めるよう要求します。わが国はPKKとの戦いで、友人であり同盟国であるトルコの側に立っています」


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内務省がさらに1218人の憲兵隊員を停職にした

2016年11月03日 | 国内
11月5日 内務省は、7月15日のクーデタの最近の調査結果によって、11月3日、さらに1218人の憲兵隊員を停職にしました。クーデターはギュレンの運動が組織したと考えられます。

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憲兵隊総司令本部


停職になった憲兵隊員の中には、419人の将校と604人の軍曹が含まれていると、アナドル通信が報じました。トルコ政府はすでに11万人以上の公務員、判事、検事、軍人その他の人々を、在米の説教師フェトフラー・ギュレンのネットワークとの関連容疑で解雇または停職にしています。


ギュレニストの西トラキアでの活動について、トルコがギリシャに警告

アテネ訪問中のオメル・チェリキEU担当相が、フェトフラー・テロ組織(FETO)が西トラキアのトルコ人の間に不安を起こすかもしれないと、ギリシャ当局に警告しました。

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ギリシャのアレクシス・ツィプラス首相(左)とトルコのオメル・チェリキEU相


「彼らが西トラキアのトルコ人社会を分断するために活動していることを、われわれは知っています。FETOのメンバーの中には、さまざまなやりかたで活動する者がいます」とチェリキEU相は、11月3日、アテネの記者会見で語りました。「彼らは、われわれの同胞とわが国の社会に不安を引き起こすために、西トラキアでの活動を強化するかもしれない」

バルカン地方でのFETOの活動をギリシャ当局に知ってもらうために、会合を持ったと、チェリキEU相は言いました。「ギュレニスト組織のメンバーは、トルコとブルガリアを経由してバルカン地方に行くことができます。トルコ当局はそれを懸念しているのです。彼らがブルガリアを通過して、ギリシャのアテネその他、とくに西トラキア地方で活動していることを、われわれは察知しています」


ISのリーダーがトルコを名指しで脅迫

包囲されたモスル市に潜伏していると思われるイスラム国(IS)のリーダー、アブー・バクル・アルバグダディが、2015年以来のメッセージを発表し、信奉者たちに総力を挙げて戦いを遂行し、サウジアラビアとトルコに攻め入るよう促しました。

 Hurriyet
この写真は2014年7月5日、ある戦闘員がウエブサイトに載せたもの。彼が初めて公衆の面前に現れ、イラクのあるモスクで説教したときの映像。


ISのリーダーは、そのメッセージで、ISはモスルを奪還しようとするイラク軍と連合軍をかわし、“究極的に勝利する”という確信を表明しました。彼は2年前、カリフを宣言しています。

「トルコは作戦ゾーンに入ってきたのだから、攻撃し、その治安をぶち壊し、その国内に恐怖をばらまけ。トルコを戦場のリストに入れよ。トルコは十字軍のジェット機に守られて、イスラム国との戦いに入ってきたのだ」と、彼は言い、アメリカ主導の連合空軍に言及しています。

「シリアにいるトルコ軍に、お前らの怒りの火を浴びせろ」と彼は出所を確認できないビデオで言っています。


ミニバスが来なくなって、村の子供たちが馬車で通学

南部アダナ県ジェイハン地区ブルハンル村の子供たちは、ミニバスが来なくなって、馬車で通学していると、11月3日、アナドル通信が報じました。

 Hurriyet


子供たちはいま、村から3.5キロの学校へ、馬車か、徒歩か、自転車で通っています。ブルハンル村のゼキ・ドゥルグン村長は「子供たちが通学に使っていた協同組合所有のミニバスが村に来なくなりました。送迎バスの提供は法律で決められているのに」と言っています。「村の子供たちも、親たちも困っています」

アダナ県教育局のトゥラン・アクプナルさんは、学生の通学に関する規則が改められ、公的交通機関で通学できるエリアに住む学生には、送迎サービスが提供されないこともあると言っています。アクプナルさんはまた、「政府とミニバス組合の話合いがつかず、他の村々でも、同様な問題が起こっている」と言いました。

「政府が提示している価格を受け入れない交通組合もあります。ミニバス組合はもっと高い料金を望んでいて、学生たちを安い料金で運びたくないのです」

・・・バス代を値上げすると、親たちが怒るんでしょうね。県の教育局から補助金出ませんか? まあ、3.5キロくらいなら馬車で行くのも楽しいかも。


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「エルドアン大統領がムスリムたちに「女性を家に閉じ込めるな」

2016年11月03日 | 国際
11月4日 エルドアン大統領が、11月2日、イスタンブルで行われた「イスラム協力機構」(OIC)の会合で、女性の役割について話し、“女性を家に閉じ込めるないよう”ムスリムたちに勧告しました。

 Hurriyet
大統領の隣りの白いスカーフがエミネ夫人


「女性は家にいるべきだという考えかたはまちがっています。そうした考えかたでは強い国家はつくれません。その考えかたを捨てなければ、私たちは西洋に遅れていないと言う権利はありません。国家の発展のためには、この認識がきわめて重要です」と、大統領は言いました。

「女性を科学、情報、政治、社会生活等々から遠ざける考えかたは、まちがっています。女性を国家の発展に貢献させたいと思うなら、まず女性に平等の権利とチャンスを与えなければなりません。女性の雇用や政治参加を完全にしないで、女性の貢献を期待するのは現実的ではありません」

エルドアン大統領はまた、イスタンブルで行われた「トルコ=アフリカ・ビジネス・フォーラム」で、フェトフラー・テロ組織(FETO)について、アフリカの要人たちに警告しました。大統領はまた、テロは経済的発展にダメージを与えると力説し、在米イスラム説教師フェトフラー・ギュレンの信奉者たちとの戦いで、トルコを支援するよう、アフリカ諸国に求めました。「テロとの国際的な戦いには、国際的な団結が必要です」

「トルコの教育省は外国のギュレン関連の学校の接収を始めました。アフリカ大陸はFETOに荒らされてきました・・・警告するのは私の義務です」と、エルドアン大統領はアフリカ諸国の経済人たちに言いました。


手配のPKK戦闘員が東部シールトで防犯カメラに撮られていた

手配のPKK(非合法組織クルド労働者党)の戦闘員3人が、東部シールト県で防犯カメラに撮られていました。彼らはシールトの中心をテロ攻撃する準備をしていたと、ドーアンニュースが報じています。警察は彼らの写真を市民に配布し、彼らを見たら、当局へ通報するよう求めました。

 Hurriyet

3人には30万から400万リラの賞金がかけられています。「治安警察は3人の戦闘員の発見に努めています。容疑者逮捕に助力した人には賞金が支払われます」と、シールト警察は声明を出しました。3人は現在、市の中心部にいると思われます。

11月2日、ハタイ県で、PKK戦闘員を標的に行われた手入れでは、戦闘員13人が捕まりました。ハタイの主任検事オフィスが出した声明では、彼らは「愛国革命青年運動」(YDG-H)のメンバーと思われます。また、2日には東部エラズ-県で、民主連合党(DBP)と人民民主党(HDP)の地区長を含む10人が逮捕されました。エラズ-の14か所の捜索が行われ、PKK関連の記録が発見されました。容疑者たちは「エラズー・トレーニング研究病院」でチェックを受けた後、警察本部に送られました。


シリア国境の壁は2017年に完成する

フィクリ・ウシュク防衛相は11月2日、サリフ・ゼキ・チョラク陸軍司令官とハタイのエルダル・アタ知事とともにシリア国境を訪れ、長さ991キロのシリア国境沿いの壁は2017年前半に完成させると言いました。

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シリア国境を視察するウシュク防衛相(スーツの人)


ウシュク防衛相は、トルコは武力による脅威を避けるために、あらゆる対策をとる権利があると語り、8月24日に始まった「ユーフラテスの盾」作戦も、その努力の一部だと言いました。「その他の対策のひとつは、緊急時のために、物理的に国境の安全を確保すること、つまり、国境に壁を築くことです。わが国はこれまでに268キロの壁を造っています」

「2017年前半中に、物理的安全が確保できる壁を、シリア国境の911キロに築きたいと思っています」と、防衛相は付言しました。「国境の安全を守る対策のひとつとして、武装した専門要員の国境パトロール隊の結成も計画しています。パトロール隊は内務省の管轄になります」と、ウシュク防衛相は言いました。

国境の監視は現在、内務省が行っていますが、税関、パスポート管理、医療管理などのさまざまな分野で、他の10省と中央行政機関も関わっています。国境の他の部分の防備と監視は、トルコ陸軍と憲兵隊、沿岸警備隊が行っています。


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ピサの斜塔より傾斜度で勝ってるトルコのミナレット

2016年11月02日 | 観光
11月3日 東部エルズー県の12世紀のモスクのミナレット(尖塔)が、有名なピサの斜塔と比較されています。

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エラズー県アラヤプラク地区にあるハルプト・ウル・モスクの赤レンガのミナレットは、現在、6.8度傾いていて、ピサの斜塔より1.3度大きく傾いています。北西イタリアの世界遺産を管理する組織によると、ピサの斜塔の傾斜度は5.5度だそうです。

セルチュク時代のこのモスクは、中庭を持った最初のモスクで、1157年、アルトキズ王朝のファフレッティン・カラアスラン王によって建てられました。アルトキズ王朝は11~12世紀、この地方を統治していました。ピサの斜塔は、その17年後、ピサの大聖堂の鐘楼として建てられました。このミナレットは、ライバルのピサの斜塔のような名声を得ていませんが、長年、エラズーを訪れる人々を魅了してきました。

「この2年間、1日4回、傾斜計でミナレットの傾斜を計ってきました」と、近くのフラト大学でトルコ・イスラム美術史を研究するイスマイル・アイタチさんは言いました。「最後に測定した傾斜は6.8度でした。2年間、計りつづけましたが、塔の傾斜は2年間、変わっていません。傾斜は土壌の変化や地震で起こったと推測できます」


報道の自由に対するヨーロッパの“レッドライン”をトルコ首相は軽視

ビナリ・ユルドゥルム首相は、報道の自由に対するヨーロッパのレッドライン(越えてはいけない一線)を軽視し、日刊「ジュムフリエト」紙のトップ・スタッフをテロ容疑で拘束したことに対する欧州議会の議長の意見を拒否しました。(11月2日の頁参照)。

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11月1日、ユルドゥルム首相は国会で、公正発展党(AKP)のメンバーたちに、報道の自由に関するヨーロッパの批判は気にしないと言いました。「トルコは集中砲火や脅迫に負ける国ではない。トルコは国民の力によって責任を果たしていく」

欧米は昨今のトルコの動きに懸念を表明し、欧州議会のマーティン・シュルツ議長はツイッターで、「トルコは表現の自由に関してレッドラインを越えた」と書いています。「ムラト・サブンジュ編集長とジュムフリエトのジャーナリストたちの拘束で、トルコはまた、表現の自由に関してレッドラインを越えた」

ユルドゥルム首相はヨーロッパのダブル・スタンダードを非難し、欧州議会がPKK(非合法組織クルド労働者党)のプロパガンダを許したことを指摘しました。また、10月31日、ジュムフリエト紙の報道が、7月の未遂クーデターを引き起こす助けとなったという告発によって、警察は、この国の世俗主義者が樹立した柱である「ジュムフリエト」紙の編集者とトップ・スタッフを拘束しました。

「わが国は報道の自由に関して、問題はありません。しかるに、われわれがテロとの戦いに踏み出すと、ヨーロッパはいつも報道の自由を持ち出してくる。司法が、なにものにも介入されず、その義務を果たすのを、ヨーロッパは認めるべきです」と、首相は言っています。


「ジュムフリエト紙はわが党のレッドラインだ」とCHPの広報係

テロを支援した容疑で日刊「ジュムフリエト」紙に対して始まった警察の手入れは、共和人民党(CHP)にとってレッドライン(許容できない一線)だと、最大野党CHPの広報係は言い、「手入れは公正発展党(AKP)とフェトフラー・テロ組織(FETO)の共同作戦だ」と主張しました。

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ジュムフリエト紙の手入れを非難するCHPのボケ広報係


「ジュムフリエトに対する捜査はAKPとFETOの共同作戦です。ジュムフリエトはわが党のレッドラインです。わが党は一歩も後退しません。わが党は降伏しません」と、セリン・サイエク・ボケ広報係は、11月2日、同党の中央幹部委員会会議で言いました。

「ジュムフリエト紙はふつうの新聞ではありません。この新聞は共和国建設の歴史の記念碑であり、建設者アタテュルクの意志を記念するものです。ジュムフリエトはウーウル・ムムジュ、タネル・クシュラル、バフリエ・ウチョク(1990年代に暗殺されたジャーナリストたち)の新聞です。ジュムフリエトは共和国の力であり体制です」と彼女は言いました。

「ジュムフリエト紙に対する攻撃は、わが共和国への攻撃です。AKP体制がジュムフリエトを攻撃しているのは、偶発的なことではありません。前進を信じる民主主義者は、ジュムフリエトをAKPのファシズムに降伏させません」ボケ報道係は今回の手入れを非難し、ジュムフリエトを捜査したムラト・イナム検事は、FETOのメンバーとして裁判を受けたと指摘しました。

「検察はジュムフリエトがFETOに与する罪を犯したと主張しています。しかし、捜査を行った検事は、FETOのメンバーとして裁判を受けた人物です。彼はFETOのメンバーとして告発されながら、逮捕されず、仕事をしています」と彼女は言いました。

「ジュムフリエト」紙は、トルコ共和国建国の翌年の1924年、ケマル・アタテュルクの親友ユヌス・ナディ・アバルオールによって創刊されました。


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警察が「ジュムフリエト」紙の編集長とコラムニストらを拘束

2016年11月01日 | 国内
11月2日 日刊「ジュムフリエト」紙の役員やコラムニストを含む11人が、10月31日朝、自宅の手入れを受けて拘束されました。検察は以前からテロ関連で彼らを調査していたそうです。

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「ジュムフリエト」のウエブサイトに載ったリストによると、ジュムフリエト財団の執行委員会メンバーを含む15人のジャーナリストに拘引令状が出たということです。この手入れは、容疑者たちが、フェトフラー・テロ組織(FETO)とPKK(クルド労働者党)に関する犯罪に関わったという告発に基づいたものだと、イスタンブルの主任検察官オフィスは言っています。

「ジュムフリエト」紙のムラト・サブンジュ編集長、トゥルハン・ギュナイ氏、ヒクメト・チェティンカヤ氏、アイドゥン・エンギン氏、ギュライ・オズ氏、ムサ・カルト氏、ビュレント・ウトゥク氏、ムスタファ・ケマル・ギュンギョル氏、オンデル・チェリキ氏、ビュレント・イエネル氏、エセル・セルヴィンチ氏の11人は全員警察によって拘束されました。

コラムニストのカドリ・ギュルセル氏と計理士のギュンセリ・オザルタイ氏は手配されています。海外にいるジャーナリストのネビル・オズゲンテュルク氏とジュムフリエト財団執行委員会のアクン・アタライ議長も手配されました。「ジュムフリエト」紙の前編集長ジャン・デュンダル氏にも拘束令状が出されています。トルコの情報機関がシリアの反体制派に武器を運んだという新聞報道に関する訴訟で、デュンダル氏は今年初め、有罪判決を受けた後、海外へ行きました。記者のオルハン・エリンチ氏は自宅を捜索されましたが、高齢のため、拘束されていません。

野党2党と報道グループは、この手入れを非難し、政府による反体制派への圧力の新たな動きが起こってきたと言っています。ヌマン・クルトゥルムシュ副首相は、「ジュムフリエト」の従業員に出された拘引令状は、同誌の財団の執行委員会のメンバーを対象にしたもので、8月18日からイスタンブル検察が始めた調査の結果だと言いました。「今回の手入れは、何か月も前に始まった調査の結果であり、現在、法的手続きが行われている最中だから、いま意見を言うのは正しくない」

しかし、今回拘束された中には、ジュムフリエト財団の執行委員会のメンバーでない者も、同紙で働いているジャーナリストらもいます。


「トルコ緊急事態宣言は非合法」トルコ弁護士協会会長

「政府はクーデター後の対策を強行しつづけているが、緊急事態宣言は非合法だ」と、トルコ弁護士会(TTB)のメティン・フェイジオール会長が言いました。

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「いま行われていることは合法的ではないし、慎重さに欠ける」とフェイズオール会長は、10月30日、記者団に語り、緊急事態は国会を無視していると言いました。「緊急事態のために、法を恒久的に変えるのは憲法に反する」

“テロ”と“クーデター計画”と国家に対する犯罪に関わったすべての人に対して、規制が導入されました。容疑者と弁護士の会談も聴取され記録されるでしょう。当局は、容疑者と弁護士の会談の記録を押収し、すぐに会談を止めさせることもできるようになるでしょう。会談の日数や時間も制限されるでしょう。

とくに、容疑者と弁護士の会談を記録することを新たに当局が認めたことを、フェイジオール会長は非難しました。「緊急事態はクーデターのために宣言されたものです。弁護士と容疑者の会談がクーデターの理由でしょうか? もちろん、ノーです。なぜ当局は弁護士と容疑者の会談を記録したいのか、説明して欲しい。なぜ、当局は会談を制限するのでしょうか?」とフェイズオールは言いました。

トルコ国家自身が、欧州裁判所に有罪とされてしまったら、犯罪組織と戦えるでしょうか」とTTB会長は言いました。


FBIがギュレン関連容疑で、トルコ出身の男の家とカフェを手入れ

ニューヨーク・ブルックリンのFBI捜査官が、在ペンシルバニアの説教師フェトフラー・ギュレンの運動に関係していると思われるトルコ出身の男の自宅とカフェの手入れを行いました。トルコはギュレンの引き渡しを要求しています。

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セラハッティン・カラクシュの「マサル・カフェ」と自宅が、FBI捜査官の手入れを受け、書類とコンピュータが押収されました。FBIはこの捜査に関する詳細はいっさい明かしていません。アナドル通信によれば、カラクシュは私的なソシアルメディアにギュレンのスピーチを掲載し、また、彼のカフェはニューヨークを訪れる有名なギュレン信奉者の溜まり場になったいたと思われます。

アククシュの自宅とカフェの手入れは、トルコ政府がアメリカ当局にギュレン引き渡しの圧力をかけるために訪米したときに、行われました。先週、ベキル・ボズダー法相は、アメリカのロレッタ・リンチ司法長官と会い、NATOの同盟国であるアメリカがギュレンを引き渡すよう期待を示しました。

トルコ政府は7月にギュレン引き渡しを要請し、ギュレンがトルコで非合法活動を行っている証拠を示す19件の書類を提出しています。


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